レビュー
話題の「NFTアート」を実際に購入!世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea」を使ってみた
2021年4月9日 10:18
ビッグウェーブが来た!?
乗るしかない、このビッグウェーブに!と、今話題のNFTアートを購入してみました。
NFT、昨年ぐらいから、久々に“来そう”なテック系ワードだと思って見ていましたが、ここにきてテレビのニュースで取り上げられるほど急速なトレンドを形成してきました。
日本人のデジタルアートが1300万円で落札された、Twitter創業者の初ツイートが3億円の値段が付いたなど、やはり金額のインパクトは大きいです。アートの価値など分からなくても、金額の大きさは誰にも伝わりますからね。
注目されているからメディアが報じる、メディアで報じられているからますます注目される。値段が上がるから買われる、買われるから値段がさらに上がる。どこまでがトレンドで、どこからがバブルなのかは置いて、話を進めましょう。
もともとアートは唯一性が重視されるジャンルであったことも、NFTとの相性の良さを際立たせています。
家やクルマ、現金、金融商品、高級腕時計など資産になりうるものは数あれど、アート作品はオリジナルであることが大事だからです。家には住む、クルマには移動するという機能がありますが、アートは所有すること自体が目的になりがち。本物だから高値で取引され、所有者はドヤ顔できる。純粋に鑑賞するためなら、良くできたコピーを飾っても良いはずですが、そうはなりません。
世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea」でアートを購入してみた
しかし、NFTでデジタルアートに唯一性を持たせるとは、どういうことなのか。概念を理解するよりも体験した方が早かろうと、世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea(オープンシー)」で、アート作品を購入してみることにしました。百聞は1取引にしかず!
OpenSeaの利用(購入・販売)には、暗号資産(仮想通貨)の「イーサリアム(Ethereum)」と、それを格納するウォレットアプリ「MetaMask(メタマスク)」が必要です。イーサリアムは現在かなり高騰しており、1イーサ(ETH)は20万円ほど(2021年3月30日現在)。昨年10月までは5万円しなかったので、5ヶ月で4倍。NFTが注目されたことも高騰の一因でしょう。
ともあれ、暗号資産取引所でイーサリアムを用意して、MetaMaskに送金します。銀行(取引所)にあったお金を自分の手元のお財布(ウォレット)に移すイメージです。普通のお財布と異なるのは、パスワードを忘れると自分のお金なのに使えなくなること。さらに、他人にパスワードが漏れると、いとも簡単に盗まれてしまいます。ちょっと緊張するかもですが、生まれて初めて銀行のキャッシュカードを持ったことを思い出せば、似たようなものです。
ここまで準備が整えば、OpenSeaの利用は簡単です。「アート」「ドメインネーム」「バーチャルワールド」「トレーディングカード」などのカテゴリーから、欲しいものを探します。小学生が作ったドット絵みたいのが、日本円にして10万円、20万円の価格が付けられています。クリエイターには夢が広がる世界です。
まずは試しに、0.01ETHと比較的お手頃な作品を購入してみました。「Buy Now」をクリックし、MetaMaskで支払いを行います。その際、GAS FEEと呼ばれるイーサリアムの手数料が発生しますが、これが高い。0.01ETHの購入に対して、GAS FEEを0.026235ETHも取られました。何百万~何億円するアートの売買においては気にならないでしょうが、メルカリのように低価格なアイテムを頻繁に売買するにはツラいですね。ここは、イーサリアムよりも高速、効率的なブロックチェーン技術に期待したいところです。
実際に買ってみた
MetaMaskを準備する
MetaMaskをセットアップ
OpenSeaとMetaMaskを接続する
そしてアートを購入!
所有権をゲットすると、作品のページに「Owned by you」と表示されます。手元に作品が送られてくるわけではないので、物理的な実感はありません。しかし、ブロックチェーンで所有権を担保されているという安心感はあります。暗号資産に投資しているような人なら、こうした実感は得られるのではないでしょうか。
あとは、そのまま転売するもよし、作者が有名になるまで待つのもよし。もしかすると、NFTアートバブルが弾けてしまうのかもしれません。しかし、今回のバブルが弾けても、ブロックチェーンの進化とともに、NFT自体は生き残っていくのではないでしょうか。