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法人向けPCは個人向けPCと何がちがう? とある中小企業の社長がMousePro担当者に疑問をぶつけてみた
- 提供:
- 株式会社マウスコンピューター
2025年2月20日 06:00
企業で使うPCには、個人で使うPCとはまた違ったニーズがある。たとえば、同じ機種を同時に多数納入することや、ある程度の長期にわたって同じ機種を買えること、同じく長期にわたってサポートを受けられることなどだ。
直販による個人向けPCのイメージがある株式会社マウスコンピューターも、法人向けPCを「MousePro」ブランドで2011年から展開している。同社では、一般向けPC「mouse」や、ゲーム向けPC「G TUNE」「NEXTGEAR」、クリエイター向けPC「DAIV」、さらには液晶ディスプレイ「iiyama」のブランドを持つ。その中で、単にブランドを変えただけでなく、設計からサポートまで法人向け専用に作られたPCとして、MouseProブランドがあるわけだ。
とはいえ、中小企業では、量販店や通販で個人向けPCを買ってきたほうが早い、と考えることもあるだろう。
そこで、中小企業の一例として、都内にある広告や動画を制作する会社の社長(以下、O社長)に登場してもらい、中小企業の社長視点で、気になるポイントについて聞いてもらうことにした。
O社長はもともとPC好きということもあって、以前は会社でも自作PCを使っていたというが、社員数が増えたことに加えて、コロナ禍でノートPCがメインになったこともあって、PCの調達や管理方法について調べているところだという。そこで、マウスコンピューターで法人営業を担当する黒石陸斗氏に、法人向けPCの意義やMouseProのメリットについて話を聞いてもらった。
MouseProのみ最長5年の保証を用意。72時間以内の修理対応も
O社長:僕自身、昔は自作PCなども作っていたタイプなので、マウスコンピューターというと、コンシューマー向けPCのイメージがありました。法人向けPCも出しているんですね。
黒石氏:はい。直近の社内のブランド別シェアでも、MouseProが人気になっています。
MouseProの特徴としては、まず保証期間があります。コンシューマー向けPCでも標準無償保証期間を3年間設けていますが、MouseProではさらに最大5年間まで保証期間を延長できます。
また、MouseProでは新機種が出ても筐体や外観は従来機種から大きく変更せず、内部のスペックのみを変えていく形をとっています。そのため、一度ご導入いただいてから、追加購入やリプレースにおいても、近い製品を提案できるというのも、法人市場で選ばれる点の一つです。
そのほか、BTOによるカスタマイズもできます。動画編集のような用途には、クリエイター向けのDAIVやゲーミングPCのG TUNEもあるので、用途や予算に応じてご提案できます。
O社長:ちなみに、法人向け窓口が用意されていますが、法人向け窓口はMousePro専用ということはないのでしょうか。
黒石氏:いえ。法人窓口でも、NEXTGEARブランド以外のコンシューマー向けPCもご提案可能です。
O社長:社員数が増えてくるとPCの調子が悪いとか動かない、といったことも増えてきますが、サポート体制はどのようになっているでしょうか。
黒石氏:まず弊社について説明すると、3つのポイントとして、国内生産の「Made in Japan」、用途に合わせてカスタマイズできる「Just for You」、そしてサポートの「Full Support」を掲げています。
Full Supportとしては、まず24時間365日の電話サポートがあります。コールセンターを沖縄に設けて、すべて国内で対応しています。電話のほかLINEでも受け付けています。
そして修理になった場合は、弊社のサービスセンターの工場に入ってから、72時間以内に修理完了してご返却の発送をするというのを目指しています。実質3営業日ぐらいで修理できます。
O社長:弊社は都内にあるのでさほど心配していませんが、地方の企業さんだとサポート状況が気になると思いますが。
黒石氏:今までは埼玉県のサービスセンターだけで修理の対応をしていたので、なかなか西日本はリードタイムがかかってしまうところがありました。そこで2023年に、広島県にサービスセンターを新設して、西日本をカバーできるようにしました。修理するPCをどちらのサービスセンターに送っていただくかは、弊社のサポート窓口担当がご案内しております。
O社長:埼玉と広島の2箇所にサービスセンターができたことで、輸送にかかる時間も短縮できているんですね。
黒石氏:そうですね。リードタイムが短くなりました。
O社長:ほかに、アフターサポートでの強みとしている点はどのようなことがありますか?
黒石氏:弊社のコールセンターには実機を配備し、可能な限りお客さまと同一の製品を見てご説明しております。これによって、早期に対応できるようになっています。
また、ご導入いただいた製品に関しては、すべてシリアルナンバーを振らせていただいています。コールセンターでは、このシリアルナンバーをお伝えいただければ、購入時期や構成などが、すぐ分かります。それを元に、同じ不具合がないかどうかもすぐ調べられます。こうしたことから、回答までのスピードには自信があります。
コロナ禍以降は、10万円未満に収めるよりスペックを上げる傾向
O社長:ちなみに最近の傾向として、法人向けではどのようなタイプのスペックやタイプ、価格帯の製品がよく売れているのですか?
黒石氏:コロナ禍が落ち着いて、法人向けではスリムデスクトップのMousePro LPシリーズが、昨年を上回る出荷実績となっています。また、外回りが多い営業さんは、軽量や駆動時間の長いノートPCが好まれています。
コロナ禍以降のトレンドとしては、以前のようなPC 1台で減価償却不要な10万円未満という依頼が少なくなっています。リモートワークやデジタル化が進み、Zoomなど利用するソフトウェアが増えたため、CPUやメモリなどのスペックが劣っていると動作にストレスが生まれてしまうということがあります。そのため、7割以上の方が、カスタマイズしてメモリ容量を16GB以上に上げています。
O社長:弊社だと、買ってからやっぱりメモリが足りない、といったことがよくあるんですが、買ったあとでも、使っているPCのメモリ増設などをお願いできるんでしょうか。
黒石氏:弊社の製品については、アップグレードサービスも用意しています。修理と同じく弊社の工場に送っていただいて作業します。ご自身でメモリを増設されてしまうと、保証対象外になってしまうので。
O社長:じゃあ、とりあえずメモリ8GBで買っておいて、後で文句が出たら16GBにしよう、ということもできるんですね。
黒石氏:はい。やはりお客さまのほうで予算感があって、低めのスペックで購入して、後から増設するといった方もいらっしゃいます。ただ、後からの増設では作業料も発生しトータル金額では割高になってしまうので、ご購入時のカスタマイズをオススメはしています。また、ご購入タイミングで予算と使用用途について購入前相談窓口にご相談いただければと存じます。
オプションパックで即日修理の契約も用意
O社長:さきほどの、72時間、3営業日で修理というのは早いと思います。ただし、使っている側としては、3日もPCが使えず仕事が止まってしまうのは辛いので、もうちょっと早くしてほしいという気持ちもあります。
黒石氏:実は、弊社では追加で「安心パックサービス」を契約していただいていれば、その中で、即修理してその日中に返却するというサービスも用意しています。
O社長:それは最初に入らないといけないものでしょうか。
黒石氏:はい。最初に延長保証などと一緒に。
O社長:料金はどのぐらいでしょうか。
黒石氏:1台に対して3年で5500円です。
O社長:思ったより安いですね。それぐらいの料金で修理納期が短くなる、つまり仕事が止まる時間が短縮できというのは企業にとってもメリットです。
大企業から中小企業まで、ラインアップとカスタマイズでさまざまなニーズに対応
O社長:法人向けといっても、大企業から中小企業までいろいろありますが、どれくらいの規模の企業の利用が多いのでしょうか。
黒石氏:こちらで把握している限りでは、大企業から中小企業まで同じぐらいの割合というところです。
O社長:そうですか、特に中小企業が多いというわけではないんですね。大企業ですとどういう企業が使われているのでしょうか。
黒石氏:大口でご購入される例としては、CGなど専門分野のお客さまが多くあります。あとは最近では官公庁からの引き合いも増えていて、安心して使えるイメージがついてきたかと思っています。
O社長:中小企業がそこまで多くないというのは、もしかしたら社員が詳しくないと製品ラインアップが分からず、大手メーカーにしてしまうというのもあるかもしれませんね。
黒石氏:弊社でも、クリエイター向けPC、グラフィックの強いゲームPC、もちろん法人向けのMouseProなど、複数のブランドで、タワー型からノートPCまでさまざまな製品ラインアップを揃えています。さらにカスタマイズに対応しているので、多彩な選択肢を用意しています。
O社長:中小企業としては、特に予算面も気になります。そのあたりについてお聞かせください。
黒石氏:これも同じく、豊富なラインアップとカスタマイズによって、予算と必要なスペックに合わせて幅広い選択肢から最適なモデルを選んでいただけます。
また傾向として、以前はインテルのCPUを搭載したPCが好まれていましたが、最近では弊社のPCでもAMDのRyzenを搭載したPCの引き合いも増えていて、価格を少し抑えることができます。
法人向けではあえて“筐体を変えない”という選択
O社長:法人向けPCでは納品状況も気になります。新しいスタッフが入ってきたときに、どのぐらいの納期で納品されるか、あるいは同じPCが入手できるか。さらにはキッティングなどのサポートがあるかなどはいかがでしょうか。
黒石氏:納期としては、ノートはご注文から最短3営業日で出荷、デスクトップは最短4営業日で出荷となります。繁忙期などによって変動もありますが、すぐにご用意できるのが弊社の強みと思っています。
また、導入の負担を軽減するための「導入支援サービス」も提供しています。法人向けに、備品管理シール貼付やハードディスクマスターのコピーなどを代行するキッティングサービス、あとAutopilot Deploymentサービスへの登録支援サービスなどを行っています。
同じPCということについては、MouseProでは先ほどご説明したように筐体などにあまり変更がないようにしているので、近いものをすぐにご用意できます。
O社長:弊社ですとこれまでコンシューマー向けPCを使うことも多かったですが、コンシューマー向けPCだと、追加導入しようとするとそのモデルはもうなくなっているということも結構ありますよね。
黒石氏:弊社でもDAIVシリーズなどではモデルが入れ替わるのに対して、MouseProのように同じ筐体が続いているというのはあまりないと思います。その続いていることに最長5年の保証が紐づいている形です。
O社長:どうしてコンシューマー向けPCは変わってしまうんでしょうか。
黒石氏:機能にしてもデザインにしても、その時のトレンドというのがありますね。たとえば数年前はUSB Type-Cで給電できなかったのが、今はみんな付いている。そうしたポート構成が変わると筐体まで変わる部分はあります。
そこをMouseProでは、意識して筐体まで含めてあまり大きく変えないようにしています。
O社長:中小企業だと、PCの使い方を教えるにも、専任がいなくて自分たちで教えることになります。そのとき、自分と同じ筐体だと説明しやすいんですが、筐体が違うと混乱してしまうんですよね。MouseProは法人向けということで、そういうニーズがあることが分かって意識されているということですか。
黒石氏:はい。
O社長:すごいですね。そういう企業の声をフィードバックする機会ってあるんですか?
黒石氏:そうですね。MouseProとして法人向けを始めてから、14年くらい経ち、そうした声を聞きながらサービスを増やしていきました。弊社の保証が、標準で3年になったのも、まず法人のお客さまの厳しい声があって、それを今度はほかのコンシューマーブランドでも広げていったものです。
事前購入の相談にも対応。コールセンターのつながりやすさも重視
O社長:モデルがいろいろあって、カスタマイズできるとなると、購入前にどのモデルやスペックを選ぶのか悩みそうです。購入前の相談やサポートなどは受けられますか?
黒石氏:法人窓口のコールセンターを米子に用意しており、購入前の相談や、購入後のサポートなども専用窓口で対応できます。
O社長:マウスコンピューターでは店頭のダイレクトショップもありますが、ダイレクトショップで法人モデルの相談をしたり購入したりもできるのでしょうか?
黒石氏:それも可能です。ダイレクトショップに企業の担当者の方がいらして、そこから購入経路や支払いなどについて法人営業に話が来て対応することもあります。
O社長:現実には購入にあたって、ハードそのものというより、ソフトウェアについての相談が必要なケースが多いんですよね。
黒石氏:弊社の窓口でも、法人さまから、このPCでこのCADソフトが動くか、Adobe Illustratorが動くか、といった問い合わせを多くいただいています。そうしたお問い合わせをいただくことはまったく問題ありません。このスペックならこのソフトがご利用いただけるなど、弊社で分かるようなことは回答させていただきます。特に、米子のコールセンターには、CGなどの専門分野の担当もいて、対応しています。
O社長:ソフトがうまく動かないときに、ソフトの問題かスペックの問題か、それはCPUの問題かメモリの問題かなど、詳しくないと切り分けが難しいことがありますよね。そこで、総合的に相談できる窓口が欲しいですね。
黒石氏:基本的にはそうした相談もお受けできます。うちで分かる範囲でお答えすることになりますが。たとえば前述したように、PCのシリアルナンバーから構成やスペックが分かりますので、ソフトの推奨スペックと照合して、やはりメモリが足りなくてうまく動作しないのではないでしょうか、といったアドバイスはできます。
黒石氏:そのほか、代表的なソフトや用途については、弊社のウェブサイトで「用途・目的から探す」というコーナーがあり、「Vectorworks動作確認済PC」「Adobe Creative Cloud推奨パソコン」といった情報も掲載することで、ご提案しやすいようにしています。他社さんでもゲームの検証などは見ますが、その流れで、法人で使うソフトを動かすのにまずこれを買っておけば大丈夫といった構成をソフトのメーカーさんからお墨つきをいただくというのは、増やしていきたいと思っています。
O社長:企業の視点としては、PCを買うのがゴールじゃなくて、目的の作業ができるかどうかなんですよね。
黒石氏:ほかにも、営業窓口に言っていただければ、ご購入検討中のスペックの検証機をお貸し出しして、実際の環境でお試しいただくこともできます。企業では、パッケージではない社内の独自アプリケーションが動いていたりするので、ちゃんと動くかどうかを検証していただいて、安心してご購入していただくことができます。
O社長:たとえば中小企業だと、自社では管理者が置けないので、Zoomが調子が悪いとなったときに、PCからネットワークまで含めて、どこが悪いのか分からない、ということがあります。
黒石氏:ご相談には乗れます。分かる範囲でですが、PCのスペックや、通信は無線か有線か、あるいは設定の問題かどうかなどを追求して、おそらくここだろうということはあります。
O社長:サポート窓口ではあと、電話のつながりやすさも気になります。そのための対策などはしているでしょうか。
黒石氏:つながりやすさは重視しています。そのためウェブサイトでも、現在の混雑状況を分かるようにしていて、また直近1週間でどの曜日のどの時間がつながりやすかった、つながりにくかったというカレンダー(リアルタイムサポート)を掲載しています。目安にしていただければと思います。
また、電話を受けるだけでなく、解決に至った件数を計測しています。ずいぶん前には自社で運営しておらず、とにかく回数を受ける感じになっていたこともありましたが、現在ではお客さまから「ありがとう」と言っていただくようなことを目標にしています。
O社長:それだけサポートしているということで、故障が多いと対応できなくなると思いますが、故障率などはいかがでしょうか?
黒石氏:具体的なデータはお伝えできませんが、私が直近でサポートしていた数千台規模の導入案件では、初期の不具合が数台程度で、0.1%以下という数字でした。仮に不具合があっても、ご説明したようにサポート体制が整っているので、すぐに対応させていただきます。
O社長:それを保証する仕組みなどは設けているのでしょうか。
黒石氏:まず工場で作った後に、抜き取り検査をして、ハードやソフトをチェックします。さらに、箱に詰めた後でも、さらに一定数の抜き取り検査をして、マニュアルが同梱されているか、ネジが緩んでいないかなどをチェックします。
そうした厳密なチェックをすることで、出荷時点での不具合が極端に少なくなったと聞いています。特にネジは、遠方などに配送したときに緩みやすいというのは昔は聞いたんですが、今は本当に少なくなりました。
O社長:長い歴史の中で、厳密な検査によって、そうした部分を改善していったということですね。
ビジネス向けには企業の声が反映されたMouseProがお勧め
O社長:改めてお伺いすると、法人向けに使うには、コンシューマーPCもありますが、ビジネス向けに企業の声を反映して作られているMouseProがお勧め、ということでしょうか。
黒石氏:はい。どの機種でも品質にこだわっていますが、MouseProは特に長くビジネスで使うことをブランドコンセプトとして考えて作り上げているので、ぜひお使いいただければと考えています。
O社長:思うに、個人で使うPCってその人しか使わないんですが、法人向けPCはいろいろな人が使う可能性があります。筐体を変えないこともそうですし、そうした需要に応えてくれるのがMouseProなのかもしれませんね。
黒石氏:確かに、法人向けPCは、同じ方だけが使うのではないというのはありますね。
O社長:最後に、御社の考える法人向けとしてのメリットや、自負していることなどがあったら教えてください。
黒石氏:弊社の代表取締役社長の軣(軣秀樹氏)にも「お客さまの声や要望を考えて提案しなさい」と言われています。単にご依頼があった仕様どおりということではなく、どうしてそのPCが必要なのか、どのような用途で利用するのか、といったことを考えて提案して、導入以降もアフターサポートで安心してご利用いただけることかが、弊社の強みだと考えています。
MouseProも14年目になり、これまで多くのお客さまの声をお聞きしてきました。それをもとに、企業さまの困りごとに寄り添って、幅広いBTOのメニューや手厚いサポート、そして開発製造からサポートまで国内で行っていることを生かして、法人さまの課題を解決できる PCメーカーでありたいと思います。