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Google マップがプライバシー保護強化、位置情報履歴の保存先がクラウドから端末へと変更

 「Google マップ」の位置情報履歴の保存先が、よりプライバシーを重視する方針のもと、クラウドからローカルデバイスへと変更される。

 Google マップでは、スマホの位置情報に基づいてユーザーの移動履歴を地図上で表示する「タイムライン」(旧ロケーション履歴)と呼ばれる機能が用意されている。Googleアカウントに紐付いてさえいれば全てのデバイスで閲覧できたが、今回の仕様変更では、ウェブ上のGoogle マップのタイムライン機能は廃止。履歴データの保存場所がクラウドからローカルデバイスに変更され、利用できるのが当該デバイスのスマホアプリからみとなる。すでに昨年12月に段階的に導入することが発表されていたが、過去の履歴データの削除期日や保管手順などについての案内がユーザー宛にメールで順次行われている模様だ。

 Googleはプライバシー保護強化の取り組みの一環としている。同社は2年前に、中絶手術を受ける病院やダイエットに関連する施設をロケーション履歴の記録対象から省く措置を取っており、あらゆるデータを記録する方針を転換する動きを見せていた。さらに今回、履歴データの保存先の変更により、当局を含む第三者にプライバシーを容易に参照されない仕様への転換を図るものとみられる。

【追記 6月11日 14:55】

 Google Japanに確認したところ、今回の変更はアカウントごとに順次展開されているため、通知される時期はユーザーによって異なるという。

 下記のリンクにある「The Verge」の6月6日付記事などでは、ユーザー宛のメールに記載されている移行設定の期限について「12月1日まで」と伝えているが、これよりも早い11月中の期限が提示されたというユーザーもいるようだ。タイムラインを利用しているユーザーは、古い履歴データを意図せず失ってしまわぬよう、自身のアカウントへ届く通知メールをチェックし、提示されている期限までにタイムラインの設定を確認・対応しておく必要がある。

 なお、「タイムラインのデータがユーザーのデバイスに移行されると、ユーザーが明示的にアップロードすることを選択しない限り、ユーザーのタイムラインはGoogleのサーバーに保存されない」とし、「バックアップされたデータも自動的に暗号化されるため、Googleを含め、他の人が解読することはでききない」としている。