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著者は実在するも本は架空……米新聞、生成AIによる「おすすめ本リスト」を掲載し、謝罪

 米新聞が掲載した「おすすめ本リスト」が、じつは生成AIで作成されたものであり、架空の本が紹介されていたことが判明し、波紋を呼んでいる。

 これはシカゴ・サンタイムス紙が5月18日号で掲載した、夏のおすすめガイドと称した数十ページの折込広告に含まれるおすすめ本リストで、15冊のうち10冊が実在しない書籍であることが発覚。このリストはコンテンツパートナーから提供を受けて掲載したもので、フリーランスのライターが生成AIを用いて作成したものだったが、事実関係の確認を行っていなかったという。同紙はコンテンツパートナーとの関係を見直すとともに、編集部内でのチェックプロセスを見直すこと、また、社外で制作されたコンテンツであることを明示していなかった点も見直すこととしている。なお、このおすすめ本リストは、著者だけは実在の人物となっており、架空だったのはタイトルのみ、なおかつ、個々にそれらしい内容の説明まで付与されていたことで、発覚が遅れたとみられる。ちなみに、シカゴ・サンタイムス紙は財政難を理由に、従業員の20%を2カ月前に解雇したばかりだったことを「Ars Technica」が伝えている。