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むしろ売りになる? 老舗の匿名ウェブブラウザー、AI関連機能の完全排除を宣言

 老舗の匿名ウェブブラウザーが、AI関連機能の完全排除を宣言して話題になっている。

 Tor Browserは、Tor経由で通常のウェブサイトおよびOnionドメインの匿名ウェブサイトを閲覧できる、Firefoxベースの匿名ウェブブラウザー。今回発表されたバージョン15.0a4では、ベースとなっているFirefoxが備える、サイドバーでAIチャットボットを使用する機能や、アクセス前にAIがページを要約するリンクプレビュー機能など、さまざまなAI機能の排除をを宣言している。

 公式ブログでは、これらFirefoxの取り組みについて「こうした機械学習システムやプラットフォームは、セキュリティとプライバシーの観点から、本質的に監査が不可能」であるとし、「Tor Browserにこうしたシステムを組み込むことで、そうしたシステムを推奨または促進する意図はありません」とのことで、削除のために可能な限りの措置を講じたとしている。

 Firefoxと決別というわけではなく、機能を無効化という形のようだが、AI不要を訴えるユーザーの間では、この取り組みを評価する声も多数上がっている。今後リリースされる匿名性重視のサービスや製品にも、少なからず影響を与えそうだ。