【業界動向/著作権】
米321 StudioのDVDデコード・コピーソフト、合法判断か
■URL
http://321studio.com/
http://321studio.com/lawsuit.htm
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321 Studioのサイト |
米国北カリフォルニア地区サンフランシスコ地区地方裁判所は、DVDのコピープロテクトをデコードしコピーを可能とするソフトウェアを開発する米321 Studioが提訴されていた裁判においてヒアリングを行なった。この中で裁判所は、同社製品は1999年に改正された米著作権法(DMCA)に違反はしないとの判断を示していることがわかった。同社のソフトウェアは公正に使用する権利を有するとの判断に基づくもの。同裁判所は近く、この判断に基づく判決を出す予定という。
321 Studio社はDVDコピーソフト「DVD X COPY」シリーズを開発・販売している。消費者が合法にDVDを購入した場合にバックアップを合法に取る行為は著作権の侵害には当たらず、従って、そのようなバックアップをとる目的で同社のコピーソフトウェアを使用することは公正な使用に当たると判断された。今回の判断は、コピーソフトウェア自体は著作権侵害に当たらず、悪意を持った行為のみを罰するべきという判断で、“著作権者とソフトウェア開発会社との間の利益衡平を図った結果”との評価がなされている。
今回の判断は、ロサンゼルスの米連邦地裁が音楽ダウンロードソフトウェア自体には違法性はないと判示したことと軌を一にしている。ビデオデッキと同じで、ツールそのものに違法性があるとまでは言えないという見解だ。判例主義の米国では、今後は映像であれ音声であれ、複製させる機能を有するソフトウェアやハードウェアの存在自体が違法とされる可能性は低いと言えそうだ。
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(2003/5/21)
[Reported by Gana Hiyoshi]
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