【実験】
Internet2、IPv6で「ブロードバンドの3,500倍」の速度記録を樹立
■URL
http://archives.internet2.edu/guest/archives/I2-NEWS/log200306/msg00003.html
次世代高速インターネットの研究を進めている米国の学術組織「Internet2」が開催している「Internet2 Land Speed Record」コンテストにて、IPv6の最速記録が樹立された。IPv6の単一ストリームを983Mbpsで7,067kmの距離を1時間以上通信することに成功したというものだ。これはDVD品質の映画を36秒おきに送信できる速度で、平均的ななブロードバンド接続の約3,500倍の速度に匹敵する。
この記録を樹立したのは、カリフォルニア工科大学と欧州の物理学研究所CERNの合同チームで、標準的なLinuxのTCP実装を利用してこの実験に成功した。これまでの最速記録は348.22Mbpsだったことから、記録を大幅に更新したことになる。
この実験結果について、CERNの外部ネットワーク技術長でEUのDataTAGプロジェクトのマネージャーOlivier Herve Martin氏は「この記録はIPv6が大陸間ネットワークリンクをギガビット級の速度でサポートできることを実証した」とコメントした。
IPv4では、2.38Gbpsの速度で1万37kmを1時間以上にわたって通信した記録が、同じくカリフォルニア工科大学とCERNによって樹立されており、IPv6におけるさらなる記録更新に期待が持たれる。
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(2003/6/27)
[Reported by 青木大我(taiga@scientist.com)]
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