自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第165回

チューナーレステレビを外部入力メインで使う―Fire TVシリーズで操作するための設定

 チューナーレステレビは本体にスマートテレビ用OSを搭載しているが、必ずそれを使わなくてはいけないわけではなく、HDMI入力に外部のストリーミングデバイスなどを接続して使うことも可能だ。今回は、Amazonの「Fire TV Cube(第3世代)」を接続し、Fire TV側からチューナーレステレビの操作も行えるようにしてみる。

 本コーナーでは第160回から、TCLのチューナーレステレビ「50P63J」を使ってみている。チューナーレステレビとは、「NHK受信料を払わなくて済むテレビ」として最近注目を集めている製品カテゴリーだ。テレビ本来の定義から外れ、実態は、スマートテレビ用OSを搭載したディスプレイであって、テレビジョン放送を受信する機能は持たない。インターネット回線を使ってアプリから配信サービスを利用して映像を楽しむというテレビになる。

今回実践に使っているTCLの50V型チューナーレステレビ「50P63J」。表示している画面はAmazon Fire TV Cubeのホーム画面

チューナーレステレビのリモコンでFire TVの操作も可能に

 50P63Jが搭載しているOSは「Google TV」だが、Google TVよりもAmazon Fire TVの方が使いやすいと感じる人なら、この実践を参考に設定してみてほしい。使ってみると分かるが、Fire TV内蔵のチューナーレステレビ、といった使用感になる。

Fire TV Cubeを接続して使ってみる
50P63J側の入力は、eARC/ARC対応端子でなくて構わない。今回はHDMI2につないでみた
50P63Jのリモコンで外部入力ボタンを押す
入力切り替えのメニューが表示され、「Amazon Fire TV 」と認識して表示されるので選ぶ

 以上の操作をすることで外部入力に切り替わり、その後はチューナーレステレビの電源を一度オフにして、再度オンにしたときにも、このFire TV Cubeのホーム画面(外部入力)のままになる。さらに、50P63Jのリモコンで、Fire TV Cubeの画面選択動作も可能になっているはずだ。

 これはHDMI CECの機能によるものだ。ただし、設定ボタンはテレビの設定画面が表示され、ホームボタンを押すとテレビ内蔵のGoogle TVのホーム画面に切り替わってしまうので注意してほしい。あと、各アプリボタンも、Google TVにインストールしたアプリが起動する。以上の点に注意すれば、ワリと使えてしまう。

TCLのリモコンと、Fire TV Cubeで使っているAlexa対応音声認識リモコン Pro

Fire TVのリモコンでスマートテレビを操作するには設定が必要

 Fire TV Cubeのリモコンで操作したい場合には、テレビの電源と音量調整を、Fire TV Cube側の設定から[機器のコントロール]→[機器を再セットアップ]を選択して、再セッティングする必要がある。ただし、Fire TV側でTCLのリモコンプロファイルがうまく自動設定されないようなので、ちょっとだけコツがいる。

 セッティングの途中で、TCLのテレビであることは自動認識するのだが、これをそのまま素直に進めてもリモコンによる電源コントロールは効かない[*1]。以下に紹介する手順のように、途中で強制的にIRプロファイルを読み込ませると、うまく操作できたので参考にしてみてほしい。

 なお、この解決方法はTCLやAmazonの公式の解決法ではなく、あくまでも筆者が独自で試してうまくいった手法をお伝えしているに過ぎない。メーカーに問い合わせをすることは控えてほしい。リモコンのIRプロファイルは一切公開されていないので、これが正しいのかは不明だ。ちなみにリモコンは、TCL本体もFire TVも、電源操作に限ってはBluetoothではなく赤外線(IR)を使っている。先端の送信部分をテレビ下部の受信部に向け、なるべく近づけて操作してみてほしい。

[*1] いずれFire TV CubeのアップデートでTCLのリモコン操作にも対応すると思われるので、しばらく待ってみてもいいだろう。TCLは世界的に販売台数が多いので、対応すると思われる。それまではTCLのテレビ付属リモコンでFire TVを操作するのも、ひとつの方法だ

Fire TV Cubeの設定から[機器のコントロール]を選ぶ
[機器を再セットアップ]を選択。この後は画面の指示に従って進める。詳しいセットアップの手順は第132回で実践しているので、今回は省く
途中でテレビが「TCL」と自動認識されるが、これがこのまま進める
この画面が表示されたら、Fire TV のリモコンで「≡(メニューボタン)」を押す
[IRプロフィール#5692 JP Code Groupe 3]を選択して進める
後は画面と音声の指示に従い、電源のオフ>オンが可能なことを確認
音量ボタンの動作も確認して完了させる

 これで、テレビの電源と音量操作もFire TV Cubeのリモコンで操作が可能になるので、テレビ側の設定以外は1本のリモコンで操作が可能になる。また、HDMI CECも使えるようにしておけば、Fire TV Cubeのリモコンでホームボタンを押すだけでも、テレビの電源がオンになる。

 ただし、Fire TV Cubeをスリープさせても電源のオフはできない。また、Google TVのホーム画面を表示しているときに、Fire TV Cubeのリモコンでホームボタンを押すと、Fire TV Cubeの画面に切り替わる。

テレビ側の設定で[入力]にある[CEC]を使えるようにオンにしておく
同じくテレビ側の設定で[システム]→[詳細設定]→[切替表示設定]をオフにする。これで外部入力切替時に画面中央に表示されるメッセージがされなくなる
外部HDMI入力からFire TV Cubeの画面が表示されたところ。4Kで表示されている。次回からFire TV Cubeのリモコンで電源オンにするか、ホームボタンを押すと、このホーム画面が表示されることになる

 HDMI入力にストリーミングデバイスを接続することにより、長く使っていくうちにスマートテレビ機能のアップデートが止まってしまい、陳腐化してしまうことも防げる。テレビ本体はそのそのままに、適宜ストリーミングデバイスを買い換えて刷新していけばいい。

 また、今回のFire TV Cubeのような比較的高性能なデバイスを使うことで、チューナーレステレビよりも動作速度がアップし、快適な環境にすることもできる。スマートテレビ機能は最小限のスペックで提供されることが多いので、必ずしも快適な操作感とは言い難いモデルも多い。このTCL 50P63Jもややモッサリした動作なのだが、Fire TV Cubeで使えば、ストレスなく視聴できるようになる。

今回の教訓(ポイント)

TCLのチューナーレステレビでは、電源オフ→オン時に前回のHDMI入力のまま表示される
Fire TVシリーズのリモコンで、TCLのテレビ電源操作の登録は現状未対応

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。