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【使いこなし編】第164回

「チューナーレステレビ」ならではのカスタマイズ、自分好みのホーム画面を作ろう

 チューナーレステレビは、電源を入れるとすぐに映像が流れるのでなく、最初にホーム画面が表示される。今回は、このホーム画面のカスタマイズを紹介する。前回、チューナーレステレビを家族で使いやすくするために、家族ごとのアカウント登録を行った。今回のカスタマイズで、家族それぞれの好みを反映したホーム画面を作ってみよう。

 本コーナーでは第160回から、TCLのチューナーレステレビ「50P63J」を使ってみている。チューナーレステレビとは、「NHK受信料を払わなくて済むテレビ」として最近注目を集めている製品カテゴリーだ。テレビ本来の定義から外れ、実態は、スマートテレビ用OSを搭載したディスプレイであって、テレビジョン放送を受信する機能は持たない。インターネット回線を使ってアプリから配信サービスを利用して映像を楽しむというテレビになる。

今回実践に使っているTCLの50V型チューナーレステレビ「50P63J」

「Google TV」のアップデートで、アカウントの切り替えが便利になった

 本題に入る前に、スマートテレビ用OSである「Google TV」がアップデートされ、わが家の「50P63J」でもホーム画面が自動的に変更になったので、紹介しておこう。

 ホーム画面の特等席である左上にアカウントが表示されるようになって、前回設定した複数アカウントの切り替えがさらにラクになっている。その代わりに、検索が右側に移ってしまっている。これはなるべくGoogleアシスタントの音声で検索してほしいということなのだろう。Googleアシスタントはリモコンからボタン一発でアクセスできる。Google TVのAndroidバージョンは、11のまま変わっていない。

 もし、自動的にアップデートされないときには、設定から[デバイス情報]-[システムアップデート]で[自動更新]がオンになっているか確認しておく。強制的に更新させたい場合には、[ネットワーク更新]から[システム更新]と[サービス更新]を確認しておこう。

こちらはアップデート前のホーム画面。アカウントを切り替えるには、リモコンで上部タブの一番右まで移動してくる必要がある
新しくなったGoogle TVのホーム画面。ホーム画面が表示されると[おすすめ]がまず選択表示される
リモコンで左に移動させると、すぐにアカウントが選択できる。さらに選択を押すと……
アカウント切り替えの画面が表示される。アカウント切り替えが簡単にできるようになった。電源オフでしばらく経過すると、次回オン時にはこの画面でのアカウント選択から開始されるようになる

おすすめのコンテンツの表示方法をカスタマイズする

 Google TVのホーム画面は、利用中のアカウントでのGoogle検索やYouTubeの動画視聴の履歴をもとに、おすすめのコンテンツが表示される。これは設定の[アカウントとログイン]から設定するアカウントを選んで[コンテンツの設定]から、より自分の好みに近づけるよう微調整することができる。

設定の[アカウントとログイン]から設定するアカウントを選び[コンテンツの設定]を表示させてみよう
この画面で、順番に表示される中央に表示されるコンテンツに対して好みかどうかを指定できる

利用しない配信サービスのコンテンツを非表示にする

 また、Google TVのホーム画面に表示されるコンテンツには、未契約の配信サービスのものも含まれる。例えば、Netflixと契約していなくてもNetflixのコンテンツも表示される。これは便利な機能でもあるのだが、契約するつもりがないサービスをずっと表示していても無意味なので、非表示にしてしまってもいい。

 自分が使っているアプリや配信サービスのコンテンツに表示を絞りたいときには、[アカウントとログイン]から設定するアカウントを選び[サービス]を選ぶ。ここで表示させたい配信サービスをオンにし、表示させたくなければオフにしておく。

[アカウントとログイン]から設定するアカウントを選び[サービス]で、表示させるサービスをコントロールできる

おすすめのコンテンツは消して「アプリ専用モード」にもできる

 さらに、コンテンツはアプリ起動後に選ぶようにして、ホーム画面にはおすすめのコンテンツを表示させないシンプルな使い方に切り替えることも可能だ。これは、同じように[アカウントとログイン]から設定するアカウントを選び、ここで[アプリ専用モード]をオンにする。

 アプリ専用モードにすると、ホーム画面のタブ切り替えもなくなり、インストールしたアプリ(サービス)を起動するだけの、シンプルなホーム画面として使うことができる。

[アカウントとログイン]から設定するアカウントを選び、[アプリ専用モード]を選ぶ
[有効にする]を選び進める
アプリ専用モードがオンになる
アプリ専用モードにすると、単純にアプリが並ぶ。いちおう注目コンテンツはトップに表示される

 NetflixやPrimeビデオ、YouTubeなどは、サービス自体がプロファイルの切り替えに対応していて、アプリの起動後に利用する家族のプロファイルを選べる。そこで、チューナーレステレビではアカウントの切り替えをせず、テレビのホーム画面はシンプルなアプリ専用モードにしておいて、各アプリでプロファイルを切り替える、という使い方もできる。家族で相談して、使いやすい方を選んでほしい。

今回の教訓(ポイント)

Google TVのホーム画面は好みでカスタマイズできる
シンプルなアプリ専用モードも意外と便利

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。