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【使いこなし編】第224回

Amazonのサウンドバー「Fire TV Soundbar Plus」をテレビに接続し、セットアップする

 Amazonから2024年12月に発売された「Fire TV Soundbar Plus」の使いこなしを、前回から実践している。薄型テレビをもっとイイ音で楽しみたいとき、手頃な価格で手軽に導入できる製品がサウンドバーだ。

 製品の概要については、前回を参考にしてほしい。今回からは、テレビと接続して使い始めてみよう。連載中で接続に使うテレビはTCLのチューナーレステレビ「50P63J」だが、チューナーレスであることが必須条件というわけではなく、チューナー内蔵のテレビでも同様に使える。

 セットアップ後は、内蔵チューナーで表示している番組の音も、外部からの入力によって表示している映像の音も、いずれもFire TV Soundbar Plusから出るようになる。本製品は「Fire TV」の名前が付いた製品ながらストリーミングプレイヤー機能を持たないが、ストリーミングプレイヤーも必須ではない。

Amazonの新しいサウンドバー「Fire TV Soundbar Plus」

まずはHDMI接続でテレビと接続

 Fire TV Soundbar Plusにはテレビと接続するインターフェースとして、HDMIのほかに、角形光デジタルとBluetoothにも対応している。

 音質を重視するなら、必ず「ARC」または「eARC」に対応したHDMI接続を第一に選んでほしい。最も高い音質を期待できる。特に、コンテンツのサラウンド再生を楽しみたいなら、「eARC」対応のHDMI接続が必須になる。

 角形光デジタル接続は、ARC/eARC対応HDMI接続がないテレビ用と捉えてほしい。Bluetoothは無線なのでケーブル接続が不要になる利点があるが、テレビ側もBluetoothに対応している必要があり、対応製品は限られることになるだろう。スマートフォンやタブレットを組み合わせて使うなら、Bluetoothも便利だ。

Fire TV Soundbar Plusの背面にはeARC対応HDMI入力、角形光デジタル入力ポートがある
Fire TV Soundbar Plusの光デジタル入力は角形(右)なので注意。光デジタルケーブルには丸形(中央)もあるので、間違えないように。テレビ側が丸型の場合、丸形から角形への変換も可能だ(左)

 ARCとは、HDMIケーブルをテレビとオーディオ機器を接続して双方で音声を出力することができる規格だ。eARCも同様な機能の拡張版になっていて、Dolby Atmos、DTS:Xなどのサラウンドデータをテレビを経由して出力できる。Fire TV Soundbar PlusはeARC対応なので、テレビ側も対応していればOKだ。なお、接続しているHDMIケーブルもARC/eARCに対応している必要がある。これは、付属のHDMIケーブルを使えばトラブルがないだろう。

 Fire TV Soundbar PlusとテレビのARC/eARC対応HDMI入力を接続する。

Fire TV Soundbar Plus背面のeARC対応HDMIポートに、付属のHDMIケーブルを接続する
Fire TV Soundbar Plusに接続したHDMIポートの別の先をテレビのARC/eARC対応HDMI入力に接続

 HDMI接続する場合、Fire TV Soundbar Plusと、テレビのHDMI入力ポート(出力ポートではない)を接続する。

 TCL「50P63J」のARC/eARCに対応HDMI入力は、1番ポートのみだ。たいていのテレビでは1番入力ポートになるはずなので、すでにストリーミングプレイヤーなどを接続している場合は、2番目以降のHDMI入力ポートに接続を移動させるようにしよう。以下の手順では、2番ポートにFire TV Cubeを接続している。

チューナーレステレビに映像を表示するストリーミングプレイヤーとして、連載ではFire TV Cubeを使う。「HDMI OUT」から、テレビのHDMI入力に接続しよう。Fire TV Soundbar Plusと直接接続するわけではないことに注意
青いラインの入ったHDMIケーブルがFire TV Cubeのもの。テレビの別のHDMI入力に接続する。2番ポートに接続した
参考までに、Fire TV Stickをつなげると、テレビのHDMIポート付近はこのような状態になる。上のHDMIケーブルがFire TV Soundbar Plusにつながっている
Fire TV Soundbar PlusとFire TV Cubeを接続し、それぞれをレイアウトした状態

 テレビを起点にHDMIケーブルをFire TV Soundbar PlusとFire TV Cubeにそれぞれ接続したら、Fire TV Soundbar Plusの電源ケーブルを接続し電源を入れると、アンプとして自動で認識され、テレビの音がFire TV Soundbar Plusから出るようになる。

Fire TV Soundbar Plusの電源ケーブルを接続する
電源をオンにする。CECの連動で自動的にオンになる場合もある
Fire TV Soundbar Plusが自動で認識される
このような接続確認画面が表示される。[OK]で閉じればよい
ボリュームコントロール時に「Fire TV Soundbar+」と表示されるようになる

 その後、念のためテレビの入力設定でHDMIのARC/eARCとCECの設定を確認しておく。CECはHDMI接続した機器のオン/オフ(スタンバイ)を連動させる機能だ。全て連動するように設定しておくといいだろう。TCL「50P63J」でeARCを有効にするには、設定の[入力]で[eARCモード]を手動でオンにしておく必要があった。

テレビ側の[入力]設定で、[CEC]と[eARCモード]などを全てオンにしておく
接続したテレビの設定で[入力]ー[CEC]を確認すると、「アンプ」に「FireTV Sound+」としてFire TV Soundbar Plusが認識されている。テレビの電源オンとスタンバイで連動して動作することが分かる

 もしも光デジタル接続を利用する場合は、自動認識しないため少し注意が必要だ。

 HDMIに接続した場合には、Fire TV Soundbar Plus側で入力切替をする必要はない(初期状態でHDMI入力になっているため)が、光デジタルで接続した場合には、リモコンまたはサウンドバー本体の入力切り替えボタンを押して切り替え、Fire TV Cubeのサウンドコントロール設定でセットアップする必要がある。

 このセットアップは、HDMI接続では何もする必要はない。なお、サウンドコントロール設定では、細かな設定も可能となっている。次回はこのあたりを詳しく見てみよう。

今回の教訓(ポイント)

Fire TV Soundbar PlusはテレビのARC/eARC対応HDMIポートに優先して接続しよう
Fire TV ストリーミングデバイスは別のHDMIポートに接続する

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。