自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
【使いこなし編】第61回
Fire TV Stickの音質をEcho Studioでグレードアップ
2021年1月21日 06:00
使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネットで自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。
そこで、在宅時間の増加から人気のAmazon「Fire TV Stick」を解説している。パッケージには取説が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。前半の解説で、Fire TV Stickを5GHz帯の自宅Wi-Fiに接続できている。これからセットアップする人は、そちらから読みはじめてもらいたい。
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第36回:Amazon「Fire TV Stick」でおウチ時間を楽しく(紹介編)
- 第37回:Amazon「Fire TV Stick」をテレビに接続編
- 第38回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターを設定しよう
- 第39回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターをさらに設定
- 第40回:Amazon「Fire TV Stick」の便利なリモコンアプリ設定
- 第41回:Amazon「Fire TV Stick」で動画データの通信を優先させる
- 第42回:Amazon「Fire TV Stick」など、指定デバイスの通信を優先させる
- 第43回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しもう
- 第44回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しめる設定編
- 第45回:Amazon「Fire TV Stick」の「ライブ」タブで生配信番組を楽しもう
- 第46回:Amazon「Fire TV Stick」をモバイルWi-Fiルーターで使ってみる
- 第47回:Amazon「Fire TV Stick」を低速モバイル回線で活用してみる
- 第48回:Amazon「Fire TV Stick」で録画したテレビ番組を視聴する
- 第49回:「Fire TV Stick」へ無料で録画番組をスマホからをキャストしよう
- 第50回:Amazon「Fire TV Stick」でレコーダーの録画番組を視聴しよう
- 第51回:Amazon「Fire TV Stick」で録画番組の再生画質をWi-Fiの状況に応じて調整
- 第52回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送する準備をしよう
- 第53回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送してみよう
- 第54回:Androidスマホの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第55回:Windows 10の画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第56回:iPhoneやMacの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第57回:Fire TV StickでもYouTubeのキャストを楽しもう
- 第58回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクさせる準備
- 第59回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクし、発話で動画を再生しよう
- 第60回:Fire TV Stickの音をテレビとEchoデバイスから同時に出力
- 第61回:Fire TV Stickの音質をEcho Studioでグレードアップ
- 第62回:Echo Studioでホームシアターを再設定する
- 第63回:Echo Studioのホームシアターをステレオ化する
- 第64回:Echo StudioとFire TV Stickとスマホで音楽を楽しもう
- 第65回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで音声コントロール
- 第66回:Fire TV Stickをつないだテレビのリモコンをスマートリモコンへ登録
- 第67回:Fire TV Stickを音声で操作! 「Nature Remo」アプリとAlexaを連携
- 第68回:Fire TV Stickをつないだテレビの外部入力を音声で切り替え
- 第69回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで帰宅時に自動起動
- 第70回:Fire TV Stickでスクリーンセーバーに表示する写真をAmazon Photosへ保存
- 第71回:GoogleフォトからAmazon Photosに写真を一気に移動する
- 第72回:Fire TV StickのスクリーンセーバーにAmazon Photosの写真を表示
- 第73回:Fire TV Stickでアプリが起動しやすく! メニューとリモコンがリニューアル!
- 第74回:Fire TV StickにPrimeビデオの子ども用プロフィールを紐付け
- 第75回:Fire TV Stickでゲームを楽しむ! リモコンだけでプレー可能なゲームも
- 第76回:Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
- 第77回:続 Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
「Echo Studio」で音質をアップグレードしてみよう
前回までに、ウェイクワードを投げ掛けて、Amazon Echoデバイスと連携したFire TV Stickをコントロールができるようにセッティングした上で、Fire TV Stickの音声がEcho Dotでも同時出力できるように設定した。
今回からは、Echo Dot(第3世代)をEchoデバイスのうちサイズが最大の「Echo Studio」にアップグレードしてみよう。Echoデバイスとしてできることは変わらないので、サウンド面でのアップグレードのみとなる。
Fire TV Stickからの再生音は、サイズのワリにはEcho Dotでも聞ける音なのだが、Echo Studioで再生すれば、音楽ライブや映画のサウンドトラックをシッカリ堪能できるようになる。特に低音の再現力はさすがだ。逆に言えば、Echo Dotでも音質面に不満がなければ買い換える必要はないかもしれない。
もう1つのアップグレード方法として、Echo Dotをもう1台追加して2台でステレオ化し、サブウーファーの「Echo Sub」を組み合わせ、2.1チャンネルのシアターシステムを構築するという方法もある。
PCと組み合わせて、机の上でコンパクトに楽しみたいなら、こちらもオススメだ。一方のEcho Studioは、広めの部屋に音を響かせて楽しむのに適している。こちらも2台でステレオとして鳴らすこともできる。それなりの出費にはなるが、AVアンプとスピーカーまでをそろえるより安価だ。Echoデバイスはセールで定期的にディスカウント販売されるので、うまく狙ってみるのもいいだろう。
3.5mm径の光デジタル兼ステレオアナログのサウンド入力が可能
Echo Studioだけは、光デジタル兼用の3.5mm径サウンド入力端子を備えている[*1]。テレビの光デジタル出力をつなげば、音声を安定して出力できる。前回行ったシアターのセッティングなら、Fire TV Stickの音声をWi-Fi経由で出力できるが、それ以外の音声は出力できない。
[*1]……Echo(第4世代)だけは入出力兼用の3.5mm径プラグを装備するが、ほかのEchoシリーズは出力のみ。なお、Echo Studioには音声出力がない
テレビなどには、たいてい角形の光デジタル出力が用意されている。これを3.5mm径の丸型光デジタルへと変換するケーブルを用意してつなげばいい。入力の切り替え設定などは特になく、自動で認識するはずだ。
ただし、光デジタル出力された音量は、Fire TV Stickのリモコンではコントロールできない。Alexaアプリや音声、本体のボリュームボタンのいずれかで操作する必要がある。ただし、光デジタル接続であっても前回紹介したシアターを設定すれば、Fire TV Stickのリモコンで音量がコントロールができるようになる。
AIがサウンドのバランスを最適化アレクサの応答も美声に
Echo Studioは、低域用のウーハー1つが下向きに、中域用のスコーカー3つと、高域用のツイーター1つが周囲へ向けられていて、音が広がって再生されるので、リスニングポイントが限定されない。
サウンドのバランスは、マイクで反響を測定し、AIにより自動的に空間の音響特性を感知し最適化される。そのため最初だけは大きな音が響くので、深夜にはセッティングしないよう注意しよう。なお、使っていくと音のバランスが良くなっていくので、はじめのうちはボリュームを少し大きめにしておくのがいいではないだろうか。
セットアップはEchoデバイスでほぼ共通しているので詳細は省く。すでにAlexaアプリを使っていれば、Amazon.co.jpで購入すると自動的にデバイスへ追加され、アプリに表示されているはずだ。
さらに、Wi-Fiの接続設定をAmazon.co.jpのアカウントに保存する設定にしていれば、電源を入れるだけで何もせずに使い始められるはずだ。手動でセットアップをする場合は、Alexaアプリでデバイスを追加する手順を踏めばいい。
音質は、ほかのEchoデバイスよりサイズが大きいこともあってかなり良くなる。Alexaの応答も迫力の美声だ。密閉型で下向きに付いたウーファーの口径は約13cmとスピーカーとしては小さめだが、十分過ぎるほどパワフルな低音を響かせてくれる。
このサイズで、ラウドロックでのチューニング低めのバスドラム連打なども迫力ある音も聞かせてくれるし、Dolby Atmosにも対応していて、ハリウッド映画でお馴染みの震える低域の効果音もシッカリ聞こえるのは驚きだ。中~高音域では、セリフも聞きやすく、ボーカルの伸びやかな声もちゃんと表現できている。
ピュアオーディオ向けの音ではなく、メリハリがあり楽しんで聴けるタイプのサウンドで、音の傾向としてはBOSEのサウンドに似ていると感じた。スピーカーから直接音がビシビシ飛んでくるのではなく、フワッと包みこまれる音で、なかなかのコストパフォーマンスだと思う。
次回は、続けてセッティングを見ていこう。
今回の教訓(ポイント)
Echo StudioならFire TV Stickの音質を大幅アップグレードできる
光デジタル入力を装備し、Fire TV Stickだけでなくテレビの音も再生できる
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