自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
【使いこなし編】第36回
Amazon「Fire TV Stick」でおウチ時間を楽しく(紹介編)
2020年7月16日 06:00
使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネット自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。
そこで今回からは、Amazon「Fire TV Stick」を自宅Wi-Fiで使いこなす方法を特集していくことにしよう。今回使うのは、4K動画にも対応した上位モデルの「Fire TV Stick 4K」だが、基本的な使用方法は同じだ。
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第36回:Amazon「Fire TV Stick」でおウチ時間を楽しく(紹介編)
- 第37回:Amazon「Fire TV Stick」をテレビに接続編
- 第38回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターを設定しよう
- 第39回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターをさらに設定
- 第40回:Amazon「Fire TV Stick」の便利なリモコンアプリ設定
- 第41回:Amazon「Fire TV Stick」で動画データの通信を優先させる
- 第42回:Amazon「Fire TV Stick」など、指定デバイスの通信を優先させる
- 第43回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しもう
- 第44回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しめる設定編
- 第45回:Amazon「Fire TV Stick」の「ライブ」タブで生配信番組を楽しもう
- 第46回:Amazon「Fire TV Stick」をモバイルWi-Fiルーターで使ってみる
- 第47回:Amazon「Fire TV Stick」を低速モバイル回線で活用してみる
- 第48回:Amazon「Fire TV Stick」で録画したテレビ番組を視聴する
- 第49回:「Fire TV Stick」へ無料で録画番組をスマホからをキャストしよう
- 第50回:Amazon「Fire TV Stick」でレコーダーの録画番組を視聴しよう
- 第51回:Amazon「Fire TV Stick」で録画番組の再生画質をWi-Fiの状況に応じて調整
- 第52回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送する準備をしよう
- 第53回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送してみよう
- 第54回:Androidスマホの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第55回:Windows 10の画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第56回:iPhoneやMacの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第57回:Fire TV StickでもYouTubeのキャストを楽しもう
- 第58回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクさせる準備
- 第59回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクし、発話で動画を再生しよう
- 第60回:Fire TV Stickの音をテレビとEchoデバイスから同時に出力
- 第61回:Fire TV Stickの音質をEcho Studioでグレードアップ
- 第62回:Echo Studioでホームシアターを再設定する
- 第63回:Echo Studioのホームシアターをステレオ化する
- 第64回:Echo StudioとFire TV Stickとスマホで音楽を楽しもう
- 第65回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで音声コントロール
- 第66回:Fire TV Stickをつないだテレビのリモコンをスマートリモコンへ登録
- 第67回:Fire TV Stickを音声で操作! 「Nature Remo」アプリとAlexaを連携
- 第68回:Fire TV Stickをつないだテレビの外部入力を音声で切り替え
- 第69回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで帰宅時に自動起動
- 第70回:Fire TV Stickでスクリーンセーバーに表示する写真をAmazon Photosへ保存
- 第71回:GoogleフォトからAmazon Photosに写真を一気に移動する
- 第72回:Fire TV StickのスクリーンセーバーにAmazon Photosの写真を表示
- 第73回:Fire TV Stickでアプリが起動しやすく! メニューとリモコンがリニューアル!
- 第74回:Fire TV StickにPrimeビデオの子ども用プロフィールを紐付け
- 第75回:Fire TV Stickでゲームを楽しむ! リモコンだけでプレー可能なゲームも
- 第76回:Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
- 第77回:続 Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
使い始めるのは特に難しくはないが、パッケージには取説も入っておらず、知らないとちょっとハマる部分もあるので、まずはそのあたりをチェックしていきたい。セッティングから使い方のポイントまで、一通り紹介していくので、これから使い始める人はぜひ参考にして頂きたい。
すでにご存じかと思うが、「Fire TV Stick」はテレビでインターネットのVOD番組を見るための小さなデバイスだ。テレビのHDMI入力端子へ直接ぶら下げるように接続し、ネットは自宅Wi-Fiに繋げて利用する。つまり最低限、HDMI入力のあるテレビと自宅Wi-Fiが必要になる。HDMIからの音声が出力できれば、テレビ美ではなくPC用ディスプレイでもOKだ。
前回までに紹介したモバイルWi-Fiルーターでも使えるが、動画視聴はデータ使用量がとても多いので、回線契約が(ほぼ)使い放題であることは最重要だ。長時間視聴すると契約によってはスグに容量制限に引っかかるが、こうした制限のない光回線なら、4Kでの視聴も含め問題ない。
よく勘違いされるが、Fire TV Stickは有料会員サービスの「Amazonプライム」(月間プラン500円、年間プラン4900円)に加入していなくても使える。Amazonプライムに加入済みならAmazonプライム・ビデオを追加料金なしも楽しみやすいのは確かだが、Fire TVシリーズでは、Amazon以外のサービスも利用可能だ。
代表的なサービスを見ると、「Netflix」「Hulu」「U-NEXT」「YouTube」「DAZN」「Ameba TV」「TVer」「dTV」「パラビ」「FOD」「ディズニーシアター」「GYAO!」「バンダイチャンネル」「Apple TV」「WOWOWメンバーズオンデマンド」などなど、主要なVODは網羅されていて、正確な対応サービスはこちらから確認できる。
ちなみに、これら以外にも「Prime Videoチャンネル」があり、BS/CSやケーブルテレビの放送チャンネルと似た(一部のみ異なる)内容のチャンネルを個別契約もできる。例えば「J SPORTS」や「BBCワールドニュース」、「シネフィルWOWOW+」「NHKオンデマンド」などの有料チャンネルがあり、契約をこちらに集約することもできる。
Fire TVのようなVOD再生用デバイス(STBとも呼ばれる)には、アップルの「Apple TV」やGoogleの「Chromecast」もあり、自社サービスが使いやすいのが特徴だ。それぞれで同じようなサービスやコンテンツが楽しめるので、アップル製品を多く持っているならApple TV、スマホでの視聴動画をテレビへキャストする方が使いやすければChromecastを選んでもいい。なお、キャストやAirPlayの機能はFire TVでも利用できる。
Fire TV Stickは、まずAmazonプライム・ビデオが楽しみたくて、ほかのサービスもまんべんなくVODを楽しみたい人に向いている。価格もほかより安価で、頻繁にタイムセールなどのディスカウントがある点からも、手軽に導入しやすい。
一方で最近はAndroid TVが内蔵されているテレビも多く、ほぼ似たような操作でVODの各種サービスを利用できるため、購入を迷う人もいるだろう。もちろん内蔵機能で満足できるなら、そちらを利用すればいいのだが、新たにFire TV Stickを導入するメリットもある。
その最大の違いは動作の俊敏さだ。アプリの起動も速く、小さめのリモコンを使ってサクサクとブラウズできるので、少し使うと内蔵機能に戻れなくなるかもしれない。Amazon Alexaと連動する音声検索機能が使える点も大きい。Android TV内蔵テレビが少し古いなら、迷わずFire TV Stickを導入してしまった方が使い勝手がいいかもしれない。
今回用意したのは4K動画に対応する「Fire TV Stick 4K」だが、フルHDまでの対応となる「Fire TV Stick」との選択では迷うかもしれない。持っているテレビが4Kなら当然だが、テレビの解像度が古いHDまでであっても、メニュー選択などの動作が速く快適で、後ほど解説するWi-Fiの5GHz帯での制限もないため、少し価格は高いがFire TV Stick 4Kの方を積極的に選択する意味は十分にある。
もちろん割り切って無印を手軽に使うのもアリだ。一方、より高性能な「Fire TV Cube」は、スティック型ではなく据え置きタイプで、Alexaをリモコンボタンを押さずにEchoのように“声かけ”してハンズフリー操作できるのが特徴だ。1万4980円と高価ではあるが、予算と設置場所が許すなら、こちらが最上だ。
なお、基本的な画面表示はどの製品でも同じなので、4Kコンテンツ再生以外の部分は、今回の連載を参考にして欲しい。
今回の教訓(ポイント)
Fire TVなどのVOD再生デバイスで、自宅テレビをより楽しめる
フルHDまでの無印よりキビキビ動くFire TV Stick 4Kがお勧め
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第23回:テレワーク用のネット回線、速攻で用意するならモバイル回線!その方法は?
- 第24回:スマホの回線をPCのネット接続に使う「Wi-Fiテザリング」
- 第25回:テレワークのネット回線、急いで用意する方法は?
- 第26回:テレワーク用回線にモバイル回線向けWi-Fiルーターを設定しよう
- 第27回:WiMAX 2+回線は「ハイスピード」モードで使うのが基本
- 第28回:モバイルWi-Fiルーターをウェブブラウザーで設定
- 第29回:「Nintendo Switch」をWi-Fiへ接続しよう
- 第30回:モバイルWi-Fiではデータ通信量をモニターしておこう
- 第31回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(失敗編)
- 第32回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W接続編)
- 第33回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W回線確認編)
- 第34回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W回線補足編)
- 第35回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W追加接続設定編)
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第1回:これから、Wi-Fi使いこなし編が始まります!
- 第2回:Wi-Fi電波の飛びを少しでも改善しよう
- 第3回:Wi-Fiルーターのアンテナで電波の飛びを改善しよう
- 第4回:Wi-Fiルーターとスマホで電波の反射効果を実験してみる
- 第5回:電波の出力は強けりゃイイってもんじゃない。
- 第6回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(チャンネル状況確認編)
- 第7回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(チャンネル設定編)
- 第8回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(Amazon Echoの5GHz帯接続編)
- 第9回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(iPhone編)
- 第10回 Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(モバイルWi-Fiルーターでの注意点)
- 第11回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(Wi-Fi電波強度の測定)
- 第12回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(間取り図の作成)
- 第13回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(ヒートマップの作成)
- 第14回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(Wi-Fiルーターの位置調整)
- 第15回:Wi-Fi中継機でエリアを拡張しよう(Wi-Fi中継機の用意)
- 第16回:Wi-Fi中継機でエリアを拡張しよう(Wi-Fi中継機のセットアップ)
- 第17回:Wi-Fi中継機でエリアを拡張しよう(Wi-Fi中継機の位置調整)
- 第18回:メッシュWi-Fiを活用しよう(中継機との違いと選び方)
- 第19回:メッシュWi-Fiを活用しよう(メッシュWi-Fiをネット回線に接続)
- 第20回:メッシュWi-Fiを活用しよう(メッシュWi-FiのSSIDを設定)
- 第21回:メッシュWi-Fiを活用しよう(メッシュWi-Fiにサテライトを追加)
- 第22回:メッシュWi-Fiを活用しよう(電波エリアはどのくらい広がった?)
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧
- 第1回:「ギガ」を減らしたくなきゃ、自宅Wi-Fiルーターを使え!
- 第2回:「Wi-Fiルーター」ってそもそもナニ?
- 第3回:Wi-Fi速度アップのキモ、複数アンテナを駆使する「MIMO」とは?
- 第4回:スマホのWi-Fi性能をチェックするには?
- 第5回:スマホ通信の高速化のためには自宅の回線も「ギガ」に
- 第6回:Wi-Fiとルーターは別のもの?
- 第7回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(1) 国内メーカーと海外メーカー
- 第8回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(2) iPhoneユーザーにはApple製品がオススメなの?
- 第9回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(3) 高性能Wi-Fiルーターの選択もアリなのか考える
- 第10回:Wi-Fiルーター開梱の儀
- 第11回:Wi-Fiルーターをネット回線に接続するときの注意点は?
- 第12回:とりあえずの初期状態でWi-Fiに繋がってみよう。そのまま使い続けは厳禁
- 第13回:Wi-Fiルーターでインターネット接続設定をするコツ
- 第14回:ボタンプッシュを使ったWi-Fi接続設定を使ってみる
- 第15回:Wi-Fiの「SSID」について少し知っておきたい心がけ
- 第16回:Wi-Fiの暗号化方式・暗号化キーについて少し勉強しておきたいこと
- 第17回:Wi-Fiルーターの「IPアドレス」を忘れたら?
- 第18回:Wi-Fiの「SSID」ネーミングの注意点、周囲に発信しているものだということを意識しよう
- 第19回:長くランダムなWi-Fi暗号化キーを設定するコツ
- 第20回:Wi-Fiルーターが壊れたときに役立つ「設定ファイル」の保存方法
- 第21回:“ギガ”を無駄に減らさない自宅Wi-Fiを活用する設定とは
- 第22回:新たに設定したWi-Fiルーターにうまく繋がらないときの対処法
- 第23回:家族のスマホWi-Fi接続を簡単に済ませるとっておきテク
- 第24回:新しめのiPhoneやiPad、Mac同士なら「Wi-Fiパスワード共有」が簡単
- 第25回:タッチだけでWi-Fi接続させるNFCタグをAndroidスマホで作ってみた
- 第26回:2018年夏の良コスパWi-Fi
- 第27回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格1万円前後、2018年夏の“良コスパ”お勧め製品
- 第28回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格7000円以下のお勧め製品
- 第29回:Wi-Fiルーター接続後に必ずやっておきたいこと
- 第30回:ファームウェアのアップデートをZIPファイルから行うには
- 第31回:Wi-Fiルーターの時刻を自動で合わせる
- 第32回:スマホの時刻を自動で合わせるには
- 第33回:パソコンの時刻を自動で合わせるには
- 第34回:もしかして、Wi-Fiが二重ルーター状態になってない?
- 第35回:Wi-Fiが二重ルーター状態になっているかを確認するツールは?
- 第36回:Wi-Fiが二重ルーターになっているか、実際の確認方法は?
- 第37回:二重になったWi-Fiルーターをオフにするには?
- 第38回:自宅のLANでIPアドレスを固定すると便利な機器は?
- 第39回:自宅のLANでIPアドレスを固定するマイルールを決めてみる
- 第40回:ルーターでIPアドレス配布するルールを設定する
- 第41回:Wi-FiアクセスポイントでIPアドレスを固定して使うには?
- 第42回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(1):軽微なトラブルは再起動
- 第43回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(2):回線接続トラブルならサポートを
- 第44回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(3) 光回線の接続は確実に
- 第45回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(1)
- 第46回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(2)
- 第47回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(3)
- 第48回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ (4)