自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

第30回

ファームウェアのアップデートをZIPファイルから行うには

ファームウェアはZIPファイルで提供されることも多い。パソコンなら簡単だが、スマホでは少し手順が煩雑になる

 Wi-Fiルーターをネットに接続したあとにやっておきたい作業を紹介しているが、前回に続いてファームウェアのアップデートについて解説していく。

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

 前回は、スマホを使って専用アプリやWi-Fiルーターの管理画面から、アップデートを検索し直接アップデートする手法を行った。最近ではスマホから管理することも多いので、ネット経由で直接データをダウンロードし、解凍することなくアップデートまで行えるのはとても便利。多くの機器で対応するようになっている。ただ、中にはZIPなどの圧縮形式のみが提供されているケースも多い。また、最新アップデートではなく特定のバージョンにしておきたいという事態にも対応できる。

 この場合には、ファイル解凍ツールを用意して、解凍するという作業が入る。AndroidとiOS[*1]ともにOS自体にファイル解凍する機能はないので、何らかの解凍アプリを入れて作業する。WindowsやMac OSでは標準で解凍機能を持っているので、作業は難しくない。以下にオススメのアプリを紹介しておくが、好みのアプリを使ってもらって構わない。

[*1]……iOS11では「ファイル」にZIP内のPDFや画像をプレビューする機能はあるが、アップデートファイルの解凍ができない。

Android

iOS

 ファームウェアのアップデートは、脆弱性対策で提供されることもあるので、なるべく急いで最新版を適用しておきたい。ファイルは、メーカーのサポートページから探してダウンロードできるほか、Wi-Fiルーターの設定ページにダウンロードページへのリンクがあることも多い。

 今回はiOSのiPadを使い、ZIPファイルからアップデートする手法を見てみよう。

メーカーのサポートページなどからファームウェアを探す。これはTP-Linkのサポートページ。モデルごとのファイルがまとまっている
ファームウェアファイルをダウンロードする。これはZIPで圧縮されている
[ダウンロード]を選び、ダウンロードが完了すると[次で開く]に切り替わるので、タップし、「iZipへコピー」を選ぶ
[OK]をタップすると解凍される
Wi-Fiルーターの設定画面のアップデート画面で[*2]ファイルを選ぶ。TP-Linkでは右上の[更新]を選び、[ローカルアップデート]で[参照]でブラウズをタップする
[このiPad内]に[iZip]フォルダーがある
解凍されたアップデートファイルを選ぶ
[アップグレード]をタップして作業を進める

[*2]……TP-Linkの場合には、管理用に「Tether」アプリがあるが、アプリからはファイルを指定してのアップデートは行えないの注意

今回の教訓(ポイント)

Wi-FiルーターのファームウェアアップデートはZIPファイルで提供されることも多い
ZIPファイルの解凍手法を覚えておくと、さまざまな作業で便利。

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。