自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
第6回
Wi-Fiとルーターは別のもの? 自宅に設置されているレンタルネット機器をキッチリ把握しておく
2017年11月27日 06:05
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧
- 第1回:「ギガ」を減らしたくなきゃ、自宅Wi-Fiルーターを使え!
- 第2回:「Wi-Fiルーター」ってそもそもナニ?
- 第3回:Wi-Fi速度アップのキモ、複数アンテナを駆使する「MIMO」とは?
- 第4回:スマホのWi-Fi性能をチェックするには?
- 第5回:スマホ通信の高速化のためには自宅の回線も「ギガ」に
- 第6回:Wi-Fiとルーターは別のもの?
- 第7回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(1) 国内メーカーと海外メーカー
- 第8回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(2) iPhoneユーザーにはApple製品がオススメなの?
- 第9回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(3) 高性能Wi-Fiルーターの選択もアリなのか考える
- 第10回:Wi-Fiルーター開梱の儀
- 第11回:Wi-Fiルーターをネット回線に接続するときの注意点は?
- 第12回:とりあえずの初期状態でWi-Fiに繋がってみよう。そのまま使い続けは厳禁
- 第13回:Wi-Fiルーターでインターネット接続設定をするコツ
- 第14回:ボタンプッシュを使ったWi-Fi接続設定を使ってみる
- 第15回:Wi-Fiの「SSID」について少し知っておきたい心がけ
- 第16回:Wi-Fiの暗号化方式・暗号化キーについて少し勉強しておきたいこと
- 第17回:Wi-Fiルーターの「IPアドレス」を忘れたら?
- 第18回:Wi-Fiの「SSID」ネーミングの注意点、周囲に発信しているものだということを意識しよう
- 第19回:長くランダムなWi-Fi暗号化キーを設定するコツ
- 第20回:Wi-Fiルーターが壊れたときに役立つ「設定ファイル」の保存方法
- 第21回:“ギガ”を無駄に減らさない自宅Wi-Fiを活用する設定とは
- 第22回:新たに設定したWi-Fiルーターにうまく繋がらないときの対処法
- 第23回:家族のスマホWi-Fi接続を簡単に済ませるとっておきテク
- 第24回:新しめのiPhoneやiPad、Mac同士なら「Wi-Fiパスワード共有」が簡単
- 第25回:タッチだけでWi-Fi接続させるNFCタグをAndroidスマホで作ってみた
- 第26回:2018年夏の良コスパWi-Fi
- 第27回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格1万円前後、2018年夏の“良コスパ”お勧め製品
- 第28回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格7000円以下のお勧め製品
- 第29回:Wi-Fiルーター接続後に必ずやっておきたいこと
- 第30回:ファームウェアのアップデートをZIPファイルから行うには
- 第31回:Wi-Fiルーターの時刻を自動で合わせる
- 第32回:スマホの時刻を自動で合わせるには
- 第33回:パソコンの時刻を自動で合わせるには
- 第34回:もしかして、Wi-Fiが二重ルーター状態になってない?
- 第35回:Wi-Fiが二重ルーター状態になっているかを確認するツールは?
- 第36回:Wi-Fiが二重ルーターになっているか、実際の確認方法は?
- 第37回:二重になったWi-Fiルーターをオフにするには?
- 第38回:自宅のLANでIPアドレスを固定すると便利な機器は?
- 第39回:自宅のLANでIPアドレスを固定するマイルールを決めてみる
- 第40回:ルーターでIPアドレス配布するルールを設定する
- 第41回:Wi-FiアクセスポイントでIPアドレスを固定して使うには?
- 第42回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(1):軽微なトラブルは再起動
- 第43回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(2):回線接続トラブルならサポートを
- 第44回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(3) 光回線の接続は確実に
- 第45回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(1)
- 第46回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(2)
- 第47回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(3)
- 第48回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ (4)
前回までには、自宅Wi-Fiではルーターとなる親機側はもちろん、子機となるスマホやPCも高速な規格に徐々に合わせていくようにすることや、スマホ通信の高速化のためには自宅の回線も「ギガ」に対応させることが、快適度を上げる秘訣だということなどを解説した。
もう少し、自宅まで来ているネット回線の機材について掘り下げていってみよう。
自宅に来ている回線とWi-Fiの解説になると、必ずWi-Fiルーターからモデムを経て繋がる以下のような図解が載っているのを見るだろう。これは間違ってはいないが、正確には各家庭によってだいぶ異なるので、実際に自力設定しようとする際には混乱の元。あくまでもイメージ図ととらえよう。
具体的には、以下の機能が外の回線から順番に繋がっている。1つの機器にまとまっていることもあれば、いくつかで別々になっているケースもある。近年ではスペース効率を考え一体型にまとまっているケースが多い。NTT東西の光回線で光電話を契約すると、これらをホームゲートウェイと呼んだ一体型機器になり、Wi-Fiも含めてすべてが1機器に収まる。
1)光回線の終端装置(ONU)やモデムなど
インターネット回線をLANで通信できるように変換する装置。自宅に入ってきたケーブルに最初に繋がる装置だ。最終的にはLANポートで提供される。パソコンを1台だけ繋ぐなら、ここにLANケーブルで繋いで接続設定することで通信ができる。固定電話を契約するとここから分岐される。
2)インターネット接続機能
これは、次のルーターに含まれる機能だが、この機能があることを把握しておこう。接続方法は契約回線によって異なる。PPPoE回線では、ここに契約回線の情報を記入する必要がある。単に接続すればDHCPで自動認識する回線もある。PCのソフトを使っても接続できる(※)。なお、NTT東西のフレッツ回線(光コラボは別)は、2つプロバイダーを契約すれば同時に2セッション接続することもできる。
※やりがちな間違いが、業者から渡された接続キットに付属のCDで、4からの接続をやろうとして失敗するケース。この手の接続キットは、2の機能をPCに設定するものなので使わないようにする。
3)ルーター
回線の1つのLANポートにて、複数のPCやスマホなどを同時に繋げられるようにする装置。これが無いと1回線では1台しか使えない。DHCPという機能を使って自動的に接続できるように工夫されている。たいてい4つのLANポートがあり、ここに繋げた機器でインターネットが同時に利用できる。
4)Wi-Fiアクセスポイント
これまでの説明してきたWi-Fiでの無線接続機能だ。3と合体した機器がWi-Fiルーターとして販売されている。ルーターのLANポートに接続して使う。
スマホなど利用者から見ると、4~1の順番で繋がっていると想像しておくのがポイントだ。重要なのは、どの機器に上記の機能が入っていて、どこまでが回線業者からのレンタル品なのかをキッチリ把握してメモにでも残しておくことだ。多くの契約が、1~3までが標準で、4はオプションになっている。光回線で1~3をONUと呼んでいる業者もある。また、3と4はオプション提供の場合もある。オプション契約は月額だと安く感じるが、月額数百円でも1年もすると安価なWi-Fiルーターなら買えてしまう。この部分は極力自力でそろえるのが、この連載のスタイルだ(※)。
※レンタルも考え方によっては悪くはない。故障対応を業者に任せられるからだ。これら機能の場所を把握しておくことは、回線トラブル時にどこが壊れたのかを把握する際に重要になる。すべてがレンタルなら業者に故障対応を一任できる。ただ、たいてい3年程度は軽く使うので、自前でそろえたほうが長く考えればお得ではある。
もう1つは、各機能がダブらないようにすることだ。2を複数設定すると接続トラブルになる。3と4の機能がすでにある機器にさらに3と4を接続すると使えることは使えるのだが、二重になるためその分だけレスポンスが悪くなる。さらに前段の3と4へのアクセスが後段からはできなくなり設定がやりにくい。この“二重ルーター問題”の検証方法は、後ほど手法をお教えしよう。業者提供のルーター機能をオフにして、自前のWi-Fiルーターにすべて任せることもできる(光電話契約の有無でできないケースもあるので注意)。
Wi-Fiもダブってしまうと大変よろしくない。エリアを広げる設定をきちんとやって同時に活用してやれば問題ないが、なにも設定しなければただの邪魔な混信電波を常時送信しているだけで、Wi-Fi通信の快適度が落ちる大きな要因になる。親機側で使わないWi-Fiは確実にオフにしておきたい。古い規格であっても、11b/g/nの2.4GHzを使う周波数は同じ、11a/acは5GHzなので無関係となる。
今回の教訓(ポイント)
「スマホから回線までの機能を理解して、レンタル機器はどこまでなの把握しておく」
回線までの機器は一体型が多くなってきて、接続状態の見た目だけでは把握しにくい。ルーターとWi-Fi部分は、回線業者のレンタルか自前かをハッキリさせておく。
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- 第17回:Wi-Fiルーターの「IPアドレス」を忘れたら?
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- 第45回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(1)
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