自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

第33回

パソコンの時刻を自動で合わせるには

時刻合わせ設定のついでにパソコンの設定方法も覚えておこう

 Wi-Fiルーターの時刻合わせスマホの時刻合わせについて2回にわたって解説したが、ついでにパソコンの時刻合わせの設定についても、簡単に書いておこう。パソコンでは、自由に時刻合わせのNTPサーバーを設定できる。

 パソコンでは、ネットに接続している状態でNTPサーバーにアクセスして時刻を合わせる設定になっている。Windows XPなど古いOSでは、別途ツールを入れていたりしたのだが、現在では自動時刻合わせの仕組みをOSが持っているので、ネットにさえ繋げばスマホと同じように初期状態のままで特に困ることはない。

 スマホと異なるのは、NTPサーバーを自由に設定できる点。初期状態では、Windowsではマイクロソフトの「time.Windows.com」が、macOSの場合にはアップルの「time.apple.com」や「time.asis.apple.com」などが設定されている。このままでもよいが、これまでに紹介した、NTPプールサーバー「0.jp.pool.ntp.org」や、NICTの公開NTPサーバー「ntp.nict.jp」、利用プロバイダーのNTPサーバーなど近めのサーバーを設定しておくと、より時刻が正確になる。ぜひ変更しておきたい。

NTPサーバーの設定(Windows 10)

Windowsキーなどの[設定]から[日付と時刻]を表示させる。[時刻を自動的に設定する]が[オン]になっていれば、NTPサーバーと同期している
ここではNTPサーバーの指定はできない。下にスクロールして[別のタイムゾーンの時計を追加する]をクリックする
[インターネット時刻]タブで[設定の変更]をクリックする。ここで「time.Windows.com」と同期していることがわかる
[サーバー]に直接NTPサーバーのURLを記入する。[今すぐ更新]をクリックして、[時計は正常に……]が表示されたら、[OK]で完了する

NTPサーバーの設定(macOS)

[システム環境設定]の[日付と時刻]にて[日付と時刻]タブを開く(ロックされているので、編集するには左下の鍵をクリックし管理者パスワードを入れる)。[日付と時刻を自動的に設定]にチェックが入っていれば、NTPサーバーと同期している。NTPサーバーはアップルの3種がプリセットされている
フォームに直接NTPサーバーのURLを記入すると、任意のサーバーを設定できる。チェックマークの切ったり入れたりすると、その時点で時刻合わせが行われる

 これらの設定画面では更新間隔の設定ができないが、実際には設定することは可能だ。ただ、作業は煩雑なので、機会があれば紹介するようにしよう。また、OSが起動する前にある設定画面のBIOSやUFEIにもハードウェアとしての時刻設定があるのだが、OS側にNTPサーバーと合わせた時刻がBIOSやUFEIに反映させる仕組みがあるので、別途合わせる必要はない。

今回の教訓(ポイント)

パソコンの自動時刻合わせの設定ではNTPサーバーを自由に変更できる
日本のNTPサーバーを設定しておくようにしたい。

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。