自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
第12回
とりあえずの初期状態でWi-Fiに繋がってみよう。そのまま使い続けは厳禁
2018年2月26日 12:30
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧
- 第1回:「ギガ」を減らしたくなきゃ、自宅Wi-Fiルーターを使え!
- 第2回:「Wi-Fiルーター」ってそもそもナニ?
- 第3回:Wi-Fi速度アップのキモ、複数アンテナを駆使する「MIMO」とは?
- 第4回:スマホのWi-Fi性能をチェックするには?
- 第5回:スマホ通信の高速化のためには自宅の回線も「ギガ」に
- 第6回:Wi-Fiとルーターは別のもの?
- 第7回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(1) 国内メーカーと海外メーカー
- 第8回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(2) iPhoneユーザーにはApple製品がオススメなの?
- 第9回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(3) 高性能Wi-Fiルーターの選択もアリなのか考える
- 第10回:Wi-Fiルーター開梱の儀
- 第11回:Wi-Fiルーターをネット回線に接続するときの注意点は?
- 第12回:とりあえずの初期状態でWi-Fiに繋がってみよう。そのまま使い続けは厳禁
- 第13回:Wi-Fiルーターでインターネット接続設定をするコツ
- 第14回:ボタンプッシュを使ったWi-Fi接続設定を使ってみる
- 第15回:Wi-Fiの「SSID」について少し知っておきたい心がけ
- 第16回:Wi-Fiの暗号化方式・暗号化キーについて少し勉強しておきたいこと
- 第17回:Wi-Fiルーターの「IPアドレス」を忘れたら?
- 第18回:Wi-Fiの「SSID」ネーミングの注意点、周囲に発信しているものだということを意識しよう
- 第19回:長くランダムなWi-Fi暗号化キーを設定するコツ
- 第20回:Wi-Fiルーターが壊れたときに役立つ「設定ファイル」の保存方法
- 第21回:“ギガ”を無駄に減らさない自宅Wi-Fiを活用する設定とは
- 第22回:新たに設定したWi-Fiルーターにうまく繋がらないときの対処法
- 第23回:家族のスマホWi-Fi接続を簡単に済ませるとっておきテク
- 第24回:新しめのiPhoneやiPad、Mac同士なら「Wi-Fiパスワード共有」が簡単
- 第25回:タッチだけでWi-Fi接続させるNFCタグをAndroidスマホで作ってみた
- 第26回:2018年夏の良コスパWi-Fi
- 第27回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格1万円前後、2018年夏の“良コスパ”お勧め製品
- 第28回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格7000円以下のお勧め製品
- 第29回:Wi-Fiルーター接続後に必ずやっておきたいこと
- 第30回:ファームウェアのアップデートをZIPファイルから行うには
- 第31回:Wi-Fiルーターの時刻を自動で合わせる
- 第32回:スマホの時刻を自動で合わせるには
- 第33回:パソコンの時刻を自動で合わせるには
- 第34回:もしかして、Wi-Fiが二重ルーター状態になってない?
- 第35回:Wi-Fiが二重ルーター状態になっているかを確認するツールは?
- 第36回:Wi-Fiが二重ルーターになっているか、実際の確認方法は?
- 第37回:二重になったWi-Fiルーターをオフにするには?
- 第38回:自宅のLANでIPアドレスを固定すると便利な機器は?
- 第39回:自宅のLANでIPアドレスを固定するマイルールを決めてみる
- 第40回:ルーターでIPアドレス配布するルールを設定する
- 第41回:Wi-FiアクセスポイントでIPアドレスを固定して使うには?
- 第42回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(1):軽微なトラブルは再起動
- 第43回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(2):回線接続トラブルならサポートを
- 第44回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(3) 光回線の接続は確実に
- 第45回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(1)
- 第46回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(2)
- 第47回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(3)
- 第48回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ (4)
前回までで、Wi-Fiルーターをネット回線に繋げて電源を入れるというところまで行った。回線側となるWi-Fiルーター前段にルーターが無ければ、初回アクセスの画面で回線接続を促され、ルーターがある状態では2重でルーターが動作するか、前段ルーターを自動感知しアクセスポイントモードに切り替わってインターネットに繋がることになるはずだ。この状態で、Wi-Fiルーターはとりあえず回線に繋がっていることになる。今回はこの状態から、スマホを使ってWi-Fi経由で試験的に繋げてみる。ボタンプッシュによる簡単接続は次回以降に解説するので、そちらを試したい場合にはしばし待って欲しい。
初回の試験的なWi-Fi接続には、箱を開けた際に確保しておいた工場出荷状態でそのまま使える初期SSIDと暗号化キー(パスフレーズやWi-Fiパスワードなどと書かれていることもある)を使う。これは、初回にとりあえず接続して、初期設定などを行うための使うものだ。
初期SSIDと暗号化キーのセットでWi-Fi接続はできるのだが、このままの状態で使い続けてはいけない。これは絶対にだ! この点は約束として覚えておいて欲しい。
工場出荷状態の初期SSIDと暗号化キーがどういうルールで決められるかはメーカーによって異なるが、SSIDがすべて同一だったり(最近はほとんど無くなったが)、一部にMacアドレスが使われていたり、暗号化キーもルールが解読される可能性があるなど、セキュリティ面で考えると危険な状態にあることが多い[*1]。これらは設定時のみ使って、あとはオリジナルの文字列に変更してから利用するようにする。特に暗号化キーは必ず変更しておく。絶対にこのまま長時間使い続けてはいけない。もし設定を途中で中断するなら、念のため初期SSIDと暗号化キー状態のWi-Fiルーターは電源を切っておくようにしたい。これら変更方法は、またあとの回で解説しよう。
[*1]……初期SSIDのパターンからメーカーや機種が判明しやすく、機種がわかると初期暗号化キーの割り振りパターンもわかってしまう。初期暗号化キーも出荷時に機械的に割り振っているので、解析に弱いパターンのフレーズの場合、その規則性から類推される可能性はゼロではない。
Wi-Fi経由で接続できたら、Wi-Fiルーターの設定画面にアクセスする。ウェブブラウザー(Google ChromeやSafariなど)を使ってアクセスするのが一般的なパターンだ。ウェブブラウザーに設定画面を表示させるには、アドレス欄に「192.168.XXX.1」のようなドットで区切った4つの数字の塊で表現されるIPアドレスの数値[*2]を入力し、Enterキーを押せばアクセスできるという仕組みになっている。その機種固有のアクセス用IPアドレスは、必ずマニュアルに書かれている。
メーカーによっては、設定と管理ができる専用スマホアプリが用意されていることもある。これだとIPアドレスの入力が不要になるので、より手軽でわかりやすい。
[*2]……この数値はIPv4のIPアドレスそのもので、LAN内で使えるプライベートIPアドレスのうち特定IPアドレスをルーターに割り振りアクセスできるようにしている。設定画面を表示するおまじないだと思って正確に入力しよう。ちなみにインターネット上でも同じ仕組みのグローバルアドレスでアクセスできる。例えば、Googleなら「172.217.31.163」だ。試しに入力してみて欲しい。
設定画面へのログインでは、IDとパスワードの入力を促される。設定画面への初回アクセス時に設定画面ログイン用パスワードの設定を強制される場合もある。この初期管理用パスワードはたいていメーカー内で同一のもので簡単なパスワードになっているので、必ず変更しておきたい。Wi-FiルーターのLANポートにPCを接続し、管理用パスワードを初期値から変えてないと管理画面にアクセスを許してしまうことになる。注意しよう。
設定画面へアクセスすると、インターネット接続を設定する画面が自動で表示されるケースもある。この場合は画面に従って入力していき、接続を完了させてしまおう。次回はインターネット接続の設定方法について、簡単に解説してみたい。
今回の教訓(ポイント)
初期設定用のSSIDと暗号化キーのままでは使い続けないようにする
初期SSIDと暗号化キーは、あくまで一時設定のためのもの。日常使用に使うのはセキュリティ面で危険度が高い。再設定は必須。
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