自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

第47回

家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(3)

 当連載にこれまで掲載してきた“家庭でWi-Fiルーターを導入する”まとめを、前々回前回と、ここまで3回にわたって掲載している。まとめで概要を把握してもらい、より知識を深めたければ、それぞれの該当部分からリンク先の過去記事を参照すると便利だ。

 今回は、Wi-Fiルーターの初期設定で、SSIDと暗号化キーを初期設定からオリジナルのものへ変更する部分をまとめておこう。

自宅でWi-Fiルーターが使えるようになると、スマホもとっても快適になる

 前回までの作業を完了させると、晴れてスマホがネットに繋がった状態になるわけだが、ここで安心して終わらせないように注意したい。現在は、機器にあらかじめ設定されたSSIDと暗号化キーを用いて接続しているので、必ず変更しよう。加えて、設定用の管理画面へログインするためのパスワードも変更しておこう。


    7.SSIDをオリジナルに変更
    スマホでのWi-Fi接続時のSSIDリスト表示

     Wi-FiのSSIDは、ご存知のようにスマホなどから接続する時に、接続先を区別する名前だ。これを初期値から自分で判別しやすい名前に変更しておく。ただし、電波のエリア内では誰でも見ることができてしまうので、個人が特定されないようなネーミングにするのがポイントだ。


    8.暗号化方式と暗号化キーを設定
    [暗号化モード]では「WPA2-PSK AES」を選択しよう

     SSIDの変更と同時に、暗号化方式と暗号化キーを設定する。暗号化方式は「WPA2-PSK」[*1]を選ぶ。暗号化キーは、半角英数字記号8文字以上で自由に決める。不便にならない範囲で、なるべく長く複雑な文字列を設定して欲しい。いくら暗号化方式が強力でも、暗号化キーが安直な文字列では意味がない。複雑なものを設定した上で、キーの入力には、コピペや次回に紹介するQRコードを使ってラクにする工夫をしよう。

     SSIDと暗号化キーの変更を確定すると、Wi-Fiがいったん切れる。変更したSSIDと暗号化キーで、あらためて接続し直そう。

    [*1]……現状「WPA2-PSK」だが、今後はより強力な「WPA3」が普及する予定だ。今後WPA3への対応機器を購入し、手持ちのスマホやPCのOSが対応した時点で、すみやかに移行したい。WPA2とは相互運用ができるので、手持ちの全機器の対応を待たなくても大丈夫だ。


    9.設定画面へのアクセスパスワードを設定する

     設定画面へアクセスできる管理者のログインパスワードが初期値のままの場合、必ずオリジナルのパスワードに変更しておく。これもなるべく長く複雑な文字列が望ましい。回線接続用のルーターとして使っている場合、ネット回線経由でログインできる機能を持つモデルもある。

 次回は、接続設定以外に見直すといいルーターの設定項目についてまとめよう。

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。