自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

第48回

家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ (4)

 ここまで4回にわたり、当連載記事の家庭でWi-Fiルーターを導入するまとめている。このまとめで概要を把握してもらい、より知識を深めたければ、それぞれの該当部分からリンク先の過去記事を参照すると便利だ。

 今回は、Wi-Fiルーターの初期設定後に見直すといい部分をまとめておく。

ん~、ようやくWi-Fiに繋がったが、最後である今回は、Wi-Fiルーターの環境をちょっとよくする設定法をまとめた

 前回、Wi-FiルーターのSSIDと暗号化キーをオリジナルのものに変更したが、複雑な文字列に設定した暗号化キーを入力するのは、なかなか骨の折れる作業だ。家族分のスマホをWi-Fiに接続するだけでも、入力が嫌になってくる。オンラインメモやメッセージアプリをうまく使ってコピペすれば、多少ラクになるが、工夫次第でもっと簡略化できる。おすすめは、QRコードを使ったログイン方法だ。

保存やプリントしておいたWi-Fi接続用QRコードを標準の「カメラ」アプリでスキャンすると、ネットワークに接続する通知が表示される

 連載ではほかに、Apple製品メインに固めている家庭でiOS 11以上のiPhoneやiPadなどで使える「Wi-Fiパスワード共有」機能や、NFCタグを作ってタッチだけでWi-Fi接続させるといったことも解説している。

設定ファイルを保存しておけば、元の設定を復元できる

 Wi-Fiルーターへの接続設定がひと通り完了したら、一度設定した状態をファイルとして書き出しておきたい。ファイルに保存しておくことで、簡単に設定していた状態に戻すことができる。Wi-Fiルーターが壊れて修理した場合など、何らかの要因で工場出荷状態になったときに、再設定の手間が省ける。

 また、設定ファイルを保存した後に、ルーターのファームウェア(動作するソフトウェア)に最新のアップデートがないかをチェックしておこう。セキュリティを保つためにも重要な作業だ。モデルによっては、自動でアップグレードされるものもある。

 さらに、ある程度ルーターを使いこなして、自宅ネットワークをキッチリ整理したい時には、IPアドレスを固定する機器を決めたり、IPアドレスの範囲を設定するといい。そうすれば、使い続ける際にネットワーク機器を設定する時に、管理画面へアクセスする煩わしさから少し開放されるようになる。必須の設定ではないが、LANを長く使うなら、設定しておくことをお勧めする。将来のルーター交換時にも、同じ設定で進められればラクになる。

 また、ルーターが家庭内ネットワーク部分で二重になっていないかを確認して、もしダブっていたら解消しておくとスッキリする。

二重ルーター状態の自宅Wi-Fiの模式図

 ほかに、トラブル時の対応方法の基本にも触れている。手順を覚えておくと、いざという時に慌てなくても済むはずだ。

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。