自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

第20回

Wi-Fiルーターが壊れたときに役立つ「設定ファイル」の保存方法

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 前回までで、Wi-Fiルーターの無線接続部分の安全を考えた設定はひととおり終えたことになる。スマホ側から新たに接続してWi-Fiを利用しよう。設定ではSSIDも変更したので、新たなSSIDに設定した暗号化キーを使って再接続する。

 この段階でいったんWi-Fiルーターの設定をファイルとして保存しておくようにすると、もしも再設定する必要になった場合にも、ここでの状態にするのが簡単になる。設定の状態をファイルにして保存しておき、特定の設定状態に戻す必要になったときにWi-Fiルーターの設定画面から読み込ませることで、特定の設定状態を呼び戻すことができるという機能だ。

設定ファイルをあらかじめ保存しておけば、万一ネコが乗って壊してしまい修理した場合でも、再設定作業が簡単に済むカモ……

 例えば、Wi-Fiルーターが故障してしまって同一機器で修理をした場合や、アップデートをしたら意図せずに初期状態に戻ってしまった場合などで、思いのほか便利だ。ほかにもこの先の複雑気味な設定を続けていく際にも、失敗して元の設定に戻したいというケースでも役立つ。あまり自信のない設定をする前に、いったん正常な状態で設定を設定ファイルとしておくとよい。“石橋を叩いて渡る”的な手法だが、面倒がらずに保存しておくのが、これまでの経験から言ってもベストの方法。設定したが動作不良で、初期状態にリセットを余儀なくなれるということはよくある。

 スマホでのファイル保存は、クラウドのディスクサービスやメールへの添付をうまく活用しよう。単にスマホにダウンロードしておくだけでなく、クラウドにアップしておけば、他の端末やPCからでも再設定時にファイルを利用できるようになる。

 なお、設定を保存したファイルは、あくまでも保存したWi-Fiルーター専用ファイルで他のモデルには読み込みできないので注意する。

 今回は具体例として、バッファロー製Wi-FiルーターとAndroidスマホでの操作ケースを見てみる。他社の製品やiPhoneでも、操作は大きく変わらないので参考になるはずだ。

設定画面では[詳細設定]をタップ
[管理]から[設定管理/再起動]タブを選択
[設定操作実行]をタップするとファイルがダウンロードされる
ブラウザーのChromeで、右上の「≡」から[ダウンロード]を選択
ダウンロードした設定ファイルをロングタップすると選択される。右上の共有アイコンをタップする
好みのサービスを選択する。ここではGoogle ドライブを使ってみる
アップロードしたいフォルダーを選択して保存しよう
設定を書き戻す(復元)する場合には、[設定ファイルを復元する]を選択して[ファイルを選択]をタップ
アクセス許可画面を経て、操作種類を選択する。[ドキュメント]を選ぶ
読み込む場所を選択。ここでは、保存したGoogle ドライブを選ぶが、端末にダウンロードしているなら[ダウンロード]から読み込める
ファイル名が表示されたことを確認して[設定操作実行]をタップすると書き込まれ、Wi-fiルーターは再起動する

今回の教訓(ポイント)

ある程度設定が決まった時点で、設定ファイルを保存しておこう
故障時や設定間違いで、いつでも保存時に戻すことができ、作業に無駄がなくなる。

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。