自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第62回

Echo Studioでホームシアターを再設定する

 使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネットで自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。

 そこで、在宅時間の増加から人気のAmazon「Fire TV Stick」を解説している。パッケージには取説が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。前半の解説で、Fire TV Stickを5GHz帯の自宅Wi-Fiに接続できている。これからセットアップする人は、そちらから読みはじめてもらいたい。

今回はEcho Studioをホームシアターに追加していこう

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Echoシリーズで最大サイズのEcho Studio。音の良さがウリ

 これまでの連載で「Echo Dot」をFire TV Stickを連携できるように設定し、その後はEcho DotからEcho Studioへアップグレードしてみた。Echoシリーズには、さまざまなサイズのモデルが用意されていて、できること自体は同じだが、音質は大きく向上する。好みのモデルに交換するときの手順として参考にして欲しい。

Echo Studioは、電源さえ繋げば、テレビとはケーブルで接続せずに済み、設置の自由度が高い

Echo Studioをホームシアターに再設定しよう

 前回は、Echo StudioをAlexaアプリに登録した。その続きは、Echo Dotのセットアップと同様にホームシアターとして設定する。その前にEcho Dotで設定したホームシアターは、ペアリングを解除しておこう。

 Alexaアプリには、複数台でもホームシアターへの登録はできるが、Fire TV Stickとリンクできる台数は限られているので、そのままでは既存のホームシアターには追加できないからだ。

 なお、前回も解説した通り、Echo Studioは3.5mm径の光デジタル入力を備えている。ここにテレビの光デジタル出力をつなげば、ホームシアターの設定をしなくても、テレビからの音がEcho Studioで全て再生される。

 ただ、ホームシアターの設定をしておけば、Fire TV Stickのリモコンでボリュームを操作できるようになるので便利だ。ホームシアター設定した上で光デジタル入力も接続しておいても何ら問題はない。

 では、まず既存のホームシアターを削除しよう。このホームシアターのペアリングは何度でも作り直せるので、利用目的に応じて使いやすいように組み替えていける。

Alexaアプリの[デバイス]タブなどから[スピーカーグループ]で設定したシアター(ここでは[テストシアター])を選ぶ
[ペアリング解除]をタップ。これで設定していたFire TV Stickのシアターが削除される

 次に、再度新しいFire TV StickのシアターをEcho Studioとペアリングして設定する。

Alexaアプリの[デバイス]タブで右上にある「+」をタップし、[スピーカーを構成]を選ぶ
続いて、[セットアップ]の画面で[ホームシアター]を選ぶ
新しくペアリングするEchoデバイスをチェック。ここではEcho Studioを選ぶ
ホームシアターの名前を入力。続いて、これまで同様にグループを選択して保存する

 ホームシアターを設定するとFire TV Stickの画面が切り替わり、Dolby Atmosのプレビューが体験できる。サウンドが正常に再生できることを確認すれば完了だ。

ホームシアターを設定するとFire TV Stickの画面が切り替わる。[プレビューを再生]で進めよう
ショートムービーが再生される。サウンドがEcho Studioから再生されることを確認する
Dolby Atmosのプレビュー。音の上下移動と低音がシッカリ出ていることに感動する
リモコンでホームシアターの音量をコントロールができない旨が表示されるが、これは間違い。シッカリ音量調節できるので無視していい
Fire TV Stickで[設定]を選ぶとホームシアターシステムの各種設定が行える
[設定]の[ディスプレイとサウンド]にある[ホームシアターシステム]で設定ができる
Echo Studioでは[オーディオ形式の設定]で[マルチチャンネル]が選択できる
[音量コントロール]で[ホームシアター]を選択していれば、Fire TV StickのリモコンでEcho Studioの音量をコントロールできる

周波数特性だけでなく、DSP処理で位相や音の方向を微調整をして再生

 Echo Studioの音質の良さには前回も触れたが、Dolby Atmosのプレビュームービーの音を聞くと、改めてその良さを感じたのではないだろうか。

 Echo Studioには、低域用のウーハー1つ、中域用のスコーカー3つ、高域用のツイーター1つのスピーカーが配置されていて、さらに低、中、高域ごとのアンプも分離されている上、周波数特性だけでなくDSP処理で、位相や音の方向を微調整をして再生してくれている。

 とても筆者好みでご機嫌なサウンドなので、同じEcho Studioをもう1台追加購入することにした。これを使って、次回はペアでステレオ再生になるような設定にチャレンジしてみたい。

今回の教訓(ポイント)

Echoデバイス変更時はホームシアター設定でペアリングを解除し再作成する
ホームシアターを設定すればFire TV Stickのリモコンで音量を調整できる

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。