自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
【使いこなし編】第49回
Amazon「Fire TV Stick」へ無料で録画番組をスマホからをキャストしよう
2020年10月22日 06:00
使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネットで自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。
そこで、在宅時間の増加から人気のAmazon「Fire TV Stick」を解説している。パッケージには取説が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。前半の解説で、Fire TV Stickを5GHz帯の自宅Wi-Fiに接続できている。これからセットアップする人は、そちらから読みはじめてもらいたい。
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第36回:Amazon「Fire TV Stick」でおウチ時間を楽しく(紹介編)
- 第37回:Amazon「Fire TV Stick」をテレビに接続編
- 第38回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターを設定しよう
- 第39回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターをさらに設定
- 第40回:Amazon「Fire TV Stick」の便利なリモコンアプリ設定
- 第41回:Amazon「Fire TV Stick」で動画データの通信を優先させる
- 第42回:Amazon「Fire TV Stick」など、指定デバイスの通信を優先させる
- 第43回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しもう
- 第44回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しめる設定編
- 第45回:Amazon「Fire TV Stick」の「ライブ」タブで生配信番組を楽しもう
- 第46回:Amazon「Fire TV Stick」をモバイルWi-Fiルーターで使ってみる
- 第47回:Amazon「Fire TV Stick」を低速モバイル回線で活用してみる
- 第48回:Amazon「Fire TV Stick」で録画したテレビ番組を視聴する
- 第49回:「Fire TV Stick」へ無料で録画番組をスマホからをキャストしよう
- 第50回:Amazon「Fire TV Stick」でレコーダーの録画番組を視聴しよう
- 第51回:Amazon「Fire TV Stick」で録画番組の再生画質をWi-Fiの状況に応じて調整
- 第52回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送する準備をしよう
- 第53回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送してみよう
- 第54回:Androidスマホの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第55回:Windows 10の画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第56回:iPhoneやMacの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第57回:Fire TV StickでもYouTubeのキャストを楽しもう
- 第58回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクさせる準備
- 第59回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクし、発話で動画を再生しよう
- 第60回:Fire TV Stickの音をテレビとEchoデバイスから同時に出力
- 第61回:Fire TV Stickの音質をEcho Studioでグレードアップ
- 第62回:Echo Studioでホームシアターを再設定する
- 第63回:Echo Studioのホームシアターをステレオ化する
- 第64回:Echo StudioとFire TV Stickとスマホで音楽を楽しもう
- 第65回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで音声コントロール
- 第66回:Fire TV Stickをつないだテレビのリモコンをスマートリモコンへ登録
- 第67回:Fire TV Stickを音声で操作! 「Nature Remo」アプリとAlexaを連携
- 第68回:Fire TV Stickをつないだテレビの外部入力を音声で切り替え
- 第69回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで帰宅時に自動起動
- 第70回:Fire TV Stickでスクリーンセーバーに表示する写真をAmazon Photosへ保存
- 第71回:GoogleフォトからAmazon Photosに写真を一気に移動する
- 第72回:Fire TV StickのスクリーンセーバーにAmazon Photosの写真を表示
- 第73回:Fire TV Stickでアプリが起動しやすく! メニューとリモコンがリニューアル!
- 第74回:Fire TV StickにPrimeビデオの子ども用プロフィールを紐付け
- 第75回:Fire TV Stickでゲームを楽しむ! リモコンだけでプレー可能なゲームも
- 第76回:Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
- 第77回:続 Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
前回から、Fire TV StickでDLNAを使い、アイ・オー・データ機器の「REC-ON」に録画した番組を楽しむための準備をしている。
SeeQVaultは対応製品をそろえれば便利だけど……
本題へ入る前に、前回記事のHDDへの録画についてTwitterで「SeeQVault(シーキューボルト)を知らんのか」という声があったので、軽く補足しておこう。SeeQVaultは、対応レコーダーと対応外付けHDDをそろえれば、レコーダーが壊れたとき、外付けHDDに保存された録画データを別の対応レコーダーで再生できる規格だ[*1]。
便利な規格なのだが、SeeQVault対応のレコーダーとHDDをそろえなければならない点が微妙にハードルが高い。また、レコーダーが故障したときも、できれば同一メーカーの製品へ交換した方がいいようだ。
なお、本記事で扱っているREC-ONシリーズは、残念ながらSeeQVaultには非対応なので、SeeQVault対応HDDを接続しても通常のHDDとしてしか利用できないため、注意して欲しい。
[*1]……筆者は、日立製テレビやレコーダーを用い、「iDVR-S」という規格に対応したリムーバブルHDDへ録画を大量に録り貯めているが、これも対応機器であれば録画データの再生が可能な、SeeQVaultに似た規格だった。とても便利だったが、今では対応機器は発売されなくなり、手元の機器が故障したら、いずれ再生できなくなる
手持ちのiDVR-Sは外付けUSBケースでPCへ接続し、「PC TV Plus」というメディアサーバーソフト経由で再生して延命している。全滅を免れて、こういう使い方ができるだけ、まだマシなのかもしれない
「REC-ON App」アプリへネットワーク内のレコーダー「REC-ON」を登録
さて、前回のレコーダー側の設定に続き、今回はスマートフォン向けの「REC-ON App」アプリ(旧「テレプレ」アプリ)から、「REC-ON」をコントロールしてみよう。スマートフォンからネットワーク経由で録画した番組も再生できる。
- REC-ON App(Google Play)
- REC-ON App(App Store)
アプリをインストールして起動し、利用規約に同意すると、チューナーの登録画面が表示されるので、選択して登録する。
ここでレコーダー名が表示されないときは、レコーダーのREC-ON側でネットワークサーバー機能が「使用する」になっているか、また同一のネットワークに接続されているかを確認しよう。
同一のネットワークかどうかは、機器のIPアドレスをチェックしてみて、「192.168.A.B」と表示されるうち、「A」の数字が同じかどうかで判別できる。
ネットワーク内のIPアドレスは、ネットワークスキャナアプリ「Fing」で確認すると分かりやすい。使い方は、『Wi-Fiルーターの「IPアドレス」を忘れたら?』も参考にして欲しい。
「REC-ON App」
REC-ON AppにレコーダーのREC-ONを登録すると、ホーム画面が表示される。放送中の番組をスマホで視聴できるほか、番組表からは録画予約が行える。この予約や録画番組の再生は、自宅のネットワーク内だけでなく、外出時のモバイル回線を経由しても利用できる。
予約時の詳細設定では、録画画質や、持ち出し用録画データの作成を設定できる。モバイル回線の通信容量を消費したくなければ、「持ち出し用録画」をオンにしておき、録画データをスマホへ転送しておいてから外出先などで再生するといい。
Fire TV Stickでは「REC-ON Cast」を起動しておく
一方、Fire TV Stickには、同じ名前の「REC-ON App」アプリをインストールしてから、スマホ経由で操作を行うことで、レコーダーであるREC-ONへ録画しておいた番組を再生できる。
アプリを起動すると「REC-ON Cast」と表示される。同じ名前だとややこしいのでこちらの名前を使うことにしよう。このREC-ON Castは、スマホのREC-ON Appアプリから画面がキャスト(配信)されるのを待ち受ける機能を持つアプリだ。
Fire TV StickのREC-ON Cast(REC-ON App)アプリを起動して画面を待ち受ける準備ができれば、スマホのREC-ON Appアプリで録画番組を再生してから画面のキャストを行う。
解説すると微妙にややこしい手順だが、一度設定して慣れてしまえば実に快適。普段はスマホで見て、大きな画面で見たいときにREC-ON Castへキャストして鑑賞するのがいいだろう。
なお、Windows向けには「テレキングリモート(テレリモ)」と「テレキングプレイ(テレプレ)」というアプリが、Microsoftストアで無償配布されている。
テレリモで番組表や録画番組リストなどを参照したり予約したりして、テレプレで再生する。Fire TV Stickへのキャストはできないが、PCの画面で、放送中や録画済みの番組を鑑賞ができ、仕事中のながら見などで便利だ。スマホと好みで使い分けて欲しい。
今回は専用アプリを使ってみたが、次回は汎用のDLNA再生アプリを使い、スマホを使わずにFire TV Stick側から録画番組を再生してみよう。ただし、再生アプリは有料だ。今回の方法は無料なので、これで十分という人には不要だが、他社のレコーダーなどを含め、DLNAサーバーであれば汎用的にコンテンツを再生できるようになる。
今回の教訓(ポイント)
スマホからFire TV Stickへ録画再生画面をキャストができる
表示されないときは同一ネットワーク内にあるかを確認しよう
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
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- 第24回:スマホの回線をPCのネット接続に使う「Wi-Fiテザリング」
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- 第26回:テレワーク用回線にモバイル回線向けWi-Fiルーターを設定しよう
- 第27回:WiMAX 2+回線は「ハイスピード」モードで使うのが基本
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