自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第71回

GoogleフォトからAmazon Photosに写真を一気に移動する

 使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネットで自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。

 そこで、在宅時間の増加から人気のAmazon「Fire TV Stick」を解説している。パッケージには取説が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。前半の解説で、Fire TV Stickを5GHz帯の自宅Wi-Fiに接続できている。これからセットアップする人は、そちらから読みはじめてもらいたい。

今回は「Googleフォト」から「Amazon Photos」へ画像データを移行させてみよう

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6月から画像容量が制限される「Googleフォト」からプライム会員なら容量無制限の「Amazon Photos」へ

 前回からFire TV Stickのスクリーンセーバー機能を使いこなす方法を実践している。

 まずは「Amazon Photos」にスマホの写真を自動でアップロードするように設定しておき、スクリーンセーバーで使うためのアルバムを作成した。今回はAmazon Photosに、これまで撮り貯めた「Googleフォト」の過去の写真を一気に追加してみたい。

 Googleフォトは6月以降、アップロード分はこれまでの動画に加えて写真も容量を消費するようになってしまった。

 Amazon Photosであれば、「Amazonプライム」に加入中なら容量無制限[*1]で使えるので、そちらへ切り替えていこうというワケだ。せっかくなので、過去撮影した写真も転送しておけば、これまでGoogleフォトを使っていたときと同じ状態で使い続けられる。

[*1]……Amazon Photosもいつまで無制限でアップロードできるかは分からない。サービスの継続が永久に保証されているわけではないので、ほかの手段へ将来いつでも移行できるよう、心積もりはしておこう

Googleフォトの画像データをまとめてダウンロード

まずはPCのウェブブラウザーで「Googleアカウント」にログインする。Google Chromeであれば、リンクからアクセスできる

 Googleフォトのデータは、「Googleアカウント」にログインし、メニューの[データとカスタマイズ]にある「データをダウンロード」からまとめて落とすことができる。Googleデータエクスポートのページに直接アクセスしてもいい。

 今回はPCのウェブブラウザーでの作業手順を見ていこう。まずはGoogleアカウントにログインし、ファイルのダウンロードを行う。圧縮は自動で行われる。容量が多い場合、ZIP圧縮ファイルが分割される。

「データとカスタマイズ」タブで[データをダウンロード]を選ぶ
Googleフォトのデータのみをダウンロードするため、「選択をすべて解除」を選んでおく
さらに下にスクロールし、[次のステップ]を選んでから[エクスポートを作成]をクリック
画面を下へスクロールし、「Googleフォト」のみにチェックを付ける。ここで必要なアルバムだけを選択もできる
エクスポートの作成が始まる。容量によってかなり時間を要する
Gmailアカウントへダウンロードリンクがメールで送られてくる
ダウンロードリンクを選ぶと再度ログインを求められる。容量が多いときはファイルが分割される
ファイルをダウンロード後には、すべて解凍しておこう

「Amazon Drive」内の「Pictures」フォルダーに端末別に分けられて保存される

ウェブブラウザーでAmazon Photosのウェブサイトを開き、解凍したフォルダーをドラッグ&ドロップ

 Googleフォトに保存していた画像のダウンロードが終了したら、まずファイルを解凍しておこう。次にウェブブラウザーで「Amazon Photos」のウェブサイトを開いておく。

 そして、解凍しておいたファイルをフォルダーごとドラッグ&ドロップすると、画像と動画ファイルだけがアップロードされる。フォルダー内のメタ情報ファイルが検知されてアップロードのエラーが表示されるが、気にしなくていい。

ドラッグ&ドロップ時に、ウェブブラウザーがこのような表示になるのが目印
写真のアップロードが始まったらひたすら待つ
アップロード後にエラーが出るが心配ない
アップロードエラーの内容を確認。写真と動画以外のデータがエラーとなっている

 アップロードした写真は、そのままアルバムとしても保存ができる。Amazon Photosで作成したアルバムは、Fire TV Stickのスクリーンセーバーに設定して楽しめる。

 ちなみに、Amazon Photosの写真は「Amazon Drive」内の「Pictures」フォルダーに端末別に分けられて保存される。ウェブブラウザーからアップロードした写真は、「Web」フォルダーにまとまっている。

完了画面で「アルバムに追加する」をクリックすると、アルバムを作成することも可能
Amazon Photosの写真は「Amazon Drive」内の「Pictures」フォルダーに端末別に分けられて保存されている

Androidでは空き容量に、iOSの「Amazon Photos」アプリでは作業ができない点に注意

 今回の手順をAndroidスマホで行う場合は、圧縮ファイルをダウンロードして解凍するので、倍近い容量が必要だ。また、通信容量が大きくなるので、必ず自宅のWi-Fiに接続し、念のためモバイル回線を一時的にオフにしてから作業すれば安心だ。

 Androidスマホでは、「Amazon Photos」アプリの「自動保存」の機能を使って「フォルダーの管理」で写真を解凍したフォルダーを選ぶ。iOS版の「Amazon Photos」アプリでは、この機能でローカルのフォルダー閲覧が制限されていて、作業がうまく行かないようだ。

 次回は、Fire TV Stickのスクリーンセーバーで表示させてみよう。

今回の教訓(ポイント)

GoogleフォトからAmazon Photosへは、データを一気に移動できる
Amazon Photosの写真データはAmazon Driveに保存される

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。