自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第8回

Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(3)

【Amazon Echoの5GHz帯Wi-Fi接続】

 使いこなし編では、Wi-Fiの電波状況をよくすることにフォーカスして解説を進めている。Wi-Fi通信状況を改善するためにチャンネルの設定を見直しているところだ。前回は、高速な11nや11acでは2.4GHz帯ではなく必ず5GHz帯で使うこと、そして5GHz帯の使い方について、細かく見てきた。

Wi-Fiルーターのチャンネル設定を見直し、Amazonのスマートスピーカー「Echo Dot」を5GHz帯で使うコツを実践してみよう

5GHz帯でW52のみ対応のWi-Fi子機を2.4GHz帯へ接続すれば、W53/56に対応する機器で高速な通信が活かせる

 その中で、スマートスピーカー「Echo」シリーズなどのAmazonが提供するWi-Fi子機で、5GHz帯のSSIDが表示されず、接続ができない場合があることに触れた。今回はそうしたWi-Fi子機をセッティングする際のトラブル対策について、さらに詳しく見ていこう。海外製スマホの一部でも起こる可能性がある。

 5GHz帯は、前回解説した通りW52、W53、W56の3つに分かれている。問題となるのは、W52のみにしか対応しないWi-Fi子機があることだ[*1]。こういった機器をWi-Fiに接続しようとしたとき、Wi-Fiルーターの5GHz帯がW53やW56だけで動作していると、SSIDが表示されずに接続ができないという事態に見舞われるわけだ。

[*1]……W53/W56へ対応する機器には、電波をスキャンして空き周波数へと自動で切り替える「DFS(Dynamic Frequency Selection)」という機能が、日本以外の地域でも必須となる。W52のみの対応なら、こうした機能が不要なため、低コストで製造できるわけだ

 こうした場合におすすめしたい簡単な解決方法は、5GHz帯にこうした制限があるWi-Fi機器を2.4GHz帯で接続することだ。そのためには、2.4GHz帯と5GHz帯のSSIDを同じにせず、明示的に選択できるようにしておく。そうすれば、干渉の少ない5GHz帯のW53やW56を対応するWi-Fi子機で積極的に使えるので、高速な通信が行える。

Amazon「Echo」シリーズのWi-Fi接続を設定する

 今回、Amazonの「Echo Dot(第3世代)」を使って実際に初期セットアップをしてみよう。Android/iOS用の「Amazon Alexa」アプリを事前にスマホへインストールしてから、Amazon Echoの電源を入れる。セットアップモードになると「……アプリの指示に従ってセットアップを進めてください」と表示されるので、スマホアプリからセットアップを進めよう。

 機器を選択後、Echo DotのWi-Fiへスマホを直接接続し、再度アプリの[Wi-Fiネットワークを選択]画面で接続するWi-Fiを選択する。ここで5GHz帯のSSIDが表示されないときは、Wi-Fiルーターで5GHz帯の設定がW53やW56のみになっていることになる。

スマホの「Alexa」アプリで「Echo Dot」を選んでセットアップを進める。途中Echo Dotへ直接Wi-Fi接続して再度アプリに戻ったりするが、ここは画面に従っていけばいい
問題は[Wi-Fiネットワークを選択]画面に5GHz帯のSSIDが表示されない場合だ。2.4GHz帯のSSIDがあれば、これを選ぶのがお勧めだ

 右上の画面の後で「デバイスの準備ができました」と表示されれば、Wi-Fiへ正しく接続ができていることになる。2.4GHz帯では接続が安定しないときは、後から5GHz帯のW52を使う設定に変更もできる。ただし、意外と混み合っていることもあるので、接続が安定するかは環境にもよるだろう。

Wi-Fiルーター側で5GHz帯の設定を確認する。バッファロー製ルーターでは、詳細設定で[5GHz]を選べば表示されるので、「36/40/44/48」のいずれかのチャンネルを選ぶ。「自動」や「DFSあり」のチャンネルを設定してはダメ。[倍速モード]は[1300Mbps 80MHz]になっていることも確認しておこう
ルーター側で5GHz帯でW52を使えるように設定すれば、[Wi-Fiネットワークを選択]画面に5GHz帯のSSIDが表示されるはずだ
セットアップの後からWi-Fiの接続周波数帯を変更したい場合には、[デバイス]タブから設定するEcho Dotを選ぶ
[Wi-Fiネットワーク]で[変更]をタップして再設定する
画面に従ってEcho Dotのアクションボタンを6秒以上長押ししてセットアップモードに入り、再セットアップ。手順は初回接続と同じ

 一度セットアップした後に、Wi-Fiの接続周波数帯を変更したい場合には、Alexaアプリ画面下部にある[デバイス]タブから、設定を変更するEcho Dotを選び、セットアップをやり直そう。画面Echo Dotのアクションボタンを6秒以上長押しすればセットアップモードに入るので、初期セットアップと同じ手順でEcho Dotへ直接Wi-Fi接続してから、[Wi-Fiネットワークを選択]の画面で、Echo Dotで接続したいWi-FiのSSIDを選ぼう。

 こうして2.4GHz帯と5GHz帯を選べるので、Echo Dotの接続を切り替えて利用してみて、通信が安定する方を選んでもいいわけだ。5GHz帯のW52でも電波への干渉がなく安定して接続できるなら、スマホとの共存もうまくいくのでベストな解決法と言える。

 また、Wi-FiルーターとEcho Dotをできるだけ近づけて設置し、2.4GHz帯で接続するのも、1つの解決方法だろう。いずれにしても、W52のみしか使えないWi-Fi子機があることを覚えておいて、うまく使いこなすようにしよう。

今回の教訓(ポイント)

Amazonのデバイスは5GHz帯のW52のみしか使えないことを覚えておく
2.4GHz帯での利用がオススメ。5GHz帯では「36/40/44/48」のW52のチャンネルを設定する

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。