自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第9回

Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(4)

【iPhone編】

 使いこなし編は、まずWi-Fiの電波状況を良くすることにフォーカスして、Wi-Fi通信状況を改善するため、チャンネルの設定を見直している。

 前回までで、高速化したい11nや11acのWi-Fi子機では、2.4GHzではなく5GHz帯で接続することや、その5GHz帯では比較的空いているW53とW56を積極的に使うことを解説してきた。

今回は、iPhoneでWi-Fiルーターのチャンネルを確認する方法だ

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 第6回では、現在使用中のチャンネルをサーチするAndroid、Windows、macOS用の各ツールを紹介した。しかしiOS向けには、Appleのアプリ審査のポリシーによるものなのだろうが、こうしたツールが提供されていない。

 どうしても手元にiOS端末しかないなら、「AirMacユーティリティ」というApple純正のアプリを利用しよう。

 このアプリは来本来、Apple製Wi-Fiルーター[*1]をセットアップしたり、インターネット回線接続をチェックするのに使うもので、ちょっとイレギュラーな使い方ながら、その中にWi-Fiのチャンネルをスキャンする機能がある。チャンネルをグラフィカルに表示する機能はないものの、使用チャンネルを確認する程度ならば可能だ。

[*1]……Appleでは自社製Wi-Fiルーターのことを「ベースステーション」と呼んでいる

 使い方のポイントは、アプリの使用前に「設定」画面から[AirMac]の[Wi-Fiスキャナ]をオンにしておくこと。スキャンが終わったらオフにしておこう。

「AirMacユーティリティ」アプリをインストールしたら、「設定」画面から[AirMac]をタップ
[Wi-Fiスキャナ]をオンにしておく。バッテリー消費に影響があるので、使用後にはオフにしよう
右上の[Wi-Fiスキャン]をタップ。画面には表示されているが、Apple製の機器が接続されていなくてもスキャンはできる
周囲のWi-FiルーターのSSIDなどが表示される。よく見るとチャンネルも表示されていて、ここで確認できる
いったん右上の[停止]をタップした後に、右下の「i」をタップする
グラフィカルな表示ではないが、利用中の各チャンネルと、それぞれに接続中の機器の台数がわかる

 ちょっと素っ気ない画面ではあるが、2.4GHz帯と5GHz帯双方のチャンネル使用状況をiPhoneからでも確認することができる。

 ただしAppleは、Wi-FiルーターであるAirMacシリーズの製造を2018年4月に完了させていて、当然ながら新製品は登場していない。AirMacユーティリティも、しばらくは提供され続けると思うが、いつまでサポートされるかは不明であることは覚えておこう。

 ちなみに、Wi-Fiルーターに接続して設定画面で情報を表示させれば、現在の使用チャンネルは確認できる。だが、Wi-Fiをスキャンする場合、Wi-Fiに接続していなくても、周囲のWi-Fiの使用状況を確認できるので、何かと便利だ。

今回の教訓(ポイント)

iPhoneでWi-Fiルーターのチャンネル使用状況を確認するのはちょっとだけ面倒
「AirMacユーティリティ」アプリを使えば確認可能

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。