自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第13回

Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しておこう(3)

【Wi-Fiヒートマップを実際に作ってみる編】

 使いこなし編は、まずWi-Fiの電波状況を良くすることにフォーカスしている。Wi-Fi通信状況を改善するため、自宅内の電波状況を数回に分けた作業で把握している。Wi-Fiの電波強度の分布を可視化する作業をするべく、前回は自宅の間取り図をスマホで作成した。今回は、実際にWi-Fiの電波強度を計測してみよう。

今回は、自宅Wi-Fiの電波を実際に計測し、ヒートマップを作成してみる

 Wi-Fiの電波強度を色分けして表示するのが“ヒートマップ”と呼ばれる模式図だ。前回も紹介した「Wi-Fiミレル」のiOS版を使い、ヒートマップを作成してみよう。

 Wi-Fiミレルのヒートマップでは、電波の良好な場所はグリーンで、普通な場所は黄色、弱い場所は赤く色が付く。

 間取り図は、前回紹介したアプリで作成し、「写真」に保存されていることを前提に作業を進めよう。間取り図は、図面や手書きの図があれば、カメラで撮影してスキャンしてもいい。

前回、間取り図を作成したアプリ「間取りTouch+」で[画像出力]を選ぶと、間取り図を画像として出力できる
間取り図の画像が「写真」内に出力される

 アプリを起動すると、初回のみヘルプの手順解説が流れる。あとから「?」アイコンをタップしても表示できるので、適宜スキップしてもOKだ。アプリでは[強度][ヒートマップ][情報]の各タブが利用できる。

 [強度]もしくは[情報]の画面に、接続中のWi-FiルーターのSSIDが表示されるので、まずは、目的のSSIDに接続しているかどうかを今一度確認しておこう。

 ヒートマップの作成は[ヒートマップ]タブから行う。「+」をタップして新規に作成を開始する。下部の[間取り]をタップするとメニューが表示されるので、[フォトライブラリ]を選択し、先ほど出力しておいた間取り図を読み込む。

「Wi-Fiミレル」の[情報]タブには、接続中のSSIDなどが表示される
「+」をタップして新規に作成
[間取り]をタップして[フォトライブラリ]を選択
出力しておいた間取り図を読み込む。ピンチイン/アウトして、表示をピッタリ合わせよう

 あとは、この図を元に実際の場所へ行ってタップすると、その地点の電波強度が色で描かれる。いくつかの地点に移動して同じようにタップして計測していけば、ヒートマップが出来上がるわけだ。

どこから計測してもいいが、まずはWi-Fiルーターの場所から
タップするとこのように計測結果が表示される
複数の場所で計測して追加していく
計測したマーキングをロングタップすると、[再計測]や[アイコン変更]ができる。Wi-Fiルーターの位置のアイコンを変更しておくと分かりやすい

 計測ポイントでロングタップし、[再計測]を選ぶと、何度でも計測できる。一度だけでなく複数回計測してみると、より正確になる。この計測ポイントはドラッグして移動することもできる。

 この手順で、さまざまな場所でタップして計測結果を追記していけば、ヒートマップが完成する。

 筆者の自宅はさほど大きくなく、ちょっと特殊な作りになっている。すべての部屋の壁がない上、1~2階も吹き抜けで繋がっているので遮る物体がなく、ものすごく電波の通りが良好だ。

 実際の計測時には、電波出力を弱く(25%に)して、かつビームフォーミングもオフにしている。何せ出力100%では、家全体がグリーンになってしまい(これはこれでたいへんいいコトなのだが)、全く面白みがない。もちろん実際にはこういった対処は不要なことは、言うまでもない。

 この結果を見ると、電波の通りが良ければ、出力を弱めても意外とカバーできていることが分かる。ワンルームなどなら最小に絞ってもいいくらいだ。連載でも触れたが、こうすると外部に電波が漏れにくくなるため、セキュリティ上たいへん好ましい。

完成したヒートマップ。中央階段部分は階が異なる
立面図で計測してみた。1階の赤い部分はガレージ

 このようにヒートマップを作ってみると、自宅でWi-Fiの電波が弱いウィークポイントが判別できる。今後、中継器やメッシュWi-Fi導入時の参考にするといい。

 今回は各階のヒートマップを作成していないが、立面ではなく各階の間取り図で作成してもいい。3階建ての家などでは、電波の減衰が激しいと思われるので、より参考になるはずだ。

今回の教訓(ポイント)

ヒートマップの作成は手軽に視覚化できるのでオススメ
電波の分布が良好であれば、出力を下げるとセキュリティ的に好ましい

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。