自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第22回

メッシュWi-Fiを活用しよう(5)

【電波エリアはどのくらい広がった?】

 使いこなし編は、まずWi-Fiの電波状況を良くすることにフォーカスしている。少しの間お休みを頂いてしまったが、メッシュWi-Fiを使って広めの自宅の快適度をアップさせるべく、エレコムの「WMC-DLGST2-W」で、サテライトを追加する設定をしているところだ。

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 エレコム「WMC-DLGST2-W」は、Wi-Fiルーターとサテライトがペアリング済みのセットで販売されているので、この間を接続するのに迷うことはないはずだ。サテライトがルーターの電波圏内になるようにして、うまく設置しよう。ただ、あまり近すぎるとせっかくメッシュWi-Fiである意味がない。

 ウェブブラウザーで「192.168.2.1」にアクセスするか、セットアップガイドのQRコードを読み取って設定画面を表示し、[Wi-Fi]の[接続機器]を選ぶ。「e-Mesh専用中継器情報」にある[信号強度]をチェックして、黄色になるかならないかの周辺で、かつコンセントに近い場所を選んでサテライトを置く場所を決めよう。

設定画面の[Wi-Fi]から[接続機器]を選ぶ
「e-Mesh専用中継器情報」にある[信号強度]をチェック
[信号強度]を確認しながら、サテライトの設置場所を決めよう
Wi-Fiルーターは2階の角に設置。2階の電波状況は全体的に問題ない

 サテライトの場所を決めたら、メッシュWi-Fiによって、どのくらい電波エリアが広がったかを見てみよう。こちらがサテライトを接続しない状態のWi-Fiヒートマップだ。電波出力を調整する機能はないのでフルパワーのまま使っている。

 インターネット回線に接続したWi-Fiルーターは2階の角に設置しているため、2階だけなら、サテライトを使わない状態でも十分にWi-Fiの電波がカバーされている。筆者宅は特に2階のすべて部屋に壁がないので、なおさら電波の通りがいい。

 これが1階に移動すると、中央の廊下や吹き抜け部分は問題ないが、端の方に行くとやや電波が弱くなる。1階には部屋ごとに壁があることも影響しているのだろう。全く使えないというほど弱くはないが、このあたりでも、2階と同様にWi-Fiが使えれば、より快適となるはずだ。

1階に移動すると吹き抜け以外で電波が弱くなる
立面図で見てみると、1階が弱いことが分かりやすい

 そこで、1階全体でWi-Fiが届きやすくなるよう、電波が通っている中央の吹き抜けにサテライトを設置することにした。

立面図で見てみる。1階も快適なエリアとなった

 サテライトを設置すると、1階の隅々まで電波が強くすることができた。筆者宅は木造2階建てだが、十分過ぎるエリアが確保できている。これなら風呂や庭、ガレージでも快適に利用できそうだ。これなら、ファミリータイプのマンションなどでもカバーできるだろうし、木造3階建てでも、うまく設置すればカバーできそうだ。

 サテライトは、Wi-Fiルーターとの距離が近すぎると効果が得られにくく、遠すぎると通信が途切れてしまって快適度が落ちる。コンセントさえ届けばどこでも設置できるので、双方の間隔をうまく空けるなど試行錯誤しつつ、設置場所を決めてみて欲しい。廊下やガラス部分など電波の通りやすい部分をうまく活用して、エリアを広げるといい。

 次回は、WMC-DLGST2-Wが持つセキュリティ機能をチェックしたい。

今回の教訓(ポイント)

2階建て一軒家や広めのマンションなら、メッシュWi-Fi2台でカバーできる
サテライトは近すぎない電波圏内にうまく設置しよう

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。