自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第64回

Echo StudioとFire TV Stickとスマホで音楽を楽しもう

 使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネットで自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。

 そこで、在宅時間の増加から人気のAmazon「Fire TV Stick」を解説している。パッケージには取説が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。前半の解説で、Fire TV Stickを5GHz帯の自宅Wi-Fiに接続できている。これからセットアップする人は、そちらから読みはじめてもらいたい。

今回は「Fire TV Stick」を使って、ステレオペアに設定したEcho Studioで音楽を再生してみよう

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高音質な「Echo Studio」でFire TV Stickから音楽再生

 前回までに、2台のEcho Studioをステレオペアのホームシアターとしてセッティング。これで、Fire TV Stickから再生されるサウンドが圧倒的によくなった。せっかく音質が向上できたので、今回は2台のEcho Studioで音楽を再生してみよう。

 Fire TV StickとEchoデバイスがホームシアターとして設定された状態だと、「アレクサ!」というウェイクワードに続いて「音楽をかけて[*1]」や「(アーティスト名)再生して」と言えばEchoデバイスから音楽が再生され、Fire TV Stickのアプリで音楽を再生したときも、Echoデバイスから音が流れてくるはずだ。

[*1]……直前に聴いていたプレイリストや楽曲に関連した曲が再生される

Alaxaアプリで[再生]タブを表示させ、必要に応じてサービスをリンク。一番下までスクロールし[サービスを管理]をタップ

 まず、Echoデバイスでの音楽再生の設定を確認しよう。Alaxaアプリで[再生]タブを表示させ、Amazon Music以外に加入している音楽配信サービスがある場合は、事前にAlexaスキルを追加しておこう。

 画面を一番下までスクロールし[サービスを管理]をタップし、[既定のサービス]で、「アレクサ、音楽をかけて」や「アレクサ、(アーティスト名やジャンル)をかけて」と言ったときに、使う配信サービスを設定しておく。今回はSpotify[*2]を指定した。

[既定のサービス]をタップ
「アレクサ、音楽をかけて」とアーティスト名やジャンルを言ったときに使う配信サービスを指定

[*2]……Spotifyでは、無料プランでもEchoデバイスでの再生が可能となった

 設定できる音楽配信サービスは、記事で扱っている「Amazon Music」や「Spotify」以外にも、「Apple Music」「AWA」「dヒッツ」「うたパス」なども対応している。好みの配信サービスをリンクさせて使ってみよう。

 Amazon Musicは、無料で使える「Free」、プライム会員向けの「Prime」以外に、7000万曲が聴ける「Unlimited」、HDやUltra HD[*3]の高音質で聴ける「HD」といったプランがある。

[*3]……HDは最大850kbpsで16ビット、44.1kHzのCD音質で7000万曲、Ultra HDは最大3730kbpsで最大24ビット、192kHzのハイレゾ音質で数百万曲が楽しめる

 1つのEchoデバイス(ステレオペア設定も可)で再生できる「Unlimited ワンデバイス(Echoプラン)」というプランもあるが、こちらはFire TV Stickと組み合わせたホームシアター設定では使えないので注意して欲しい。このプランでは、再生できるのはあくまでもEchoデバイスのみとなる。

「Amazon Music Free」や「Spotify」なら無料で音楽を楽しめる

「アレクサ、音楽をかけて」で設定した配信サービスで曲が再生されることを確認しよう。再生中の曲や、再生先が「ダイニングシアター」との情報が[再生]タブに表示される

 音楽配信サービスのうち、Amazon Music FreeとSpotifyは、広告は流れるものの曲は無料で聴くことができる[*4]ので、まずは設定して、試してみるといいだろう。なお、Amazon Musicの各プランの違いは、こちらのウェブページを参照して欲しい。

 この操作はEchoデバイス(ここではステレオペア設定にしたEcho Studio)の機能を使って曲を再生していることになるので、Echoデバイスから音が再生されて当然だ。通常は、このウェイクワードで再生や停止をする方法が最も気軽だ。

[*4]……無料プランでは、一定間隔で広告が流れるほか、新曲が流れない、再生が特定のプレイリストのみでランダムでの再生やオフライン再生ができない、曲のスキップできないなどの制限が掛けられている

Fire TV Stickでは、現在再生中の曲が表示されている

 もちろん、Fire TV Stickで音楽配信サービスのアプリを使えば、そのアプリからも曲を再生できる。Fire TV StickとEchoデバイスをホームシアターとして設定することで、Echoデバイスから曲が再生される。

Amazon MusicをFire TV Stickで使っている。もちろんホームシアターに設定したEchoデバイスから音が出る

 スマホでも、音楽配信サービスのアプリで再生した音をEchoデバイスから鳴らすことができる。アプリからの出力先を、設定したホームシアターもしくはFire TV Stickを選べばいい。

スマホのAmazon Musicアプリの画面。曲を再生中に右上のキャストアイコンをタップ
再生先のホームシアターを選ぶと、Echoデバイスで音を鳴らせる
スマホのSpotifyアプリでは、再生バーのコネクトアイコンをタップ
再生先のホームシアターを選択する

手持ちの音楽ファイルはAirPlayの機能で再生できる

まずはFire TV Stick側で「AirScreen」アプリを起動し、[開始]で待ち受け状態にする
iPhoneの「ミュージック」アプリで再生中に、下部のAirPlayアイコンをタップし、Fire TV Stickを選ぶ

 Fire TV StickとEchoデバイスの組み合わせは、音楽配信サービスとの親和性はとても高いのだが、CDからリッピングするなどして自前で保存している音楽ファイルを再生しようとすると、ちょっと面倒だ。

 最も手軽なのは、『iPhoneやMacの画面をFire TV Stickにミラーリングしてみる』で紹介した方法だ。「AirScreen」アプリを使い、Fire TV StickでAirPlayの機能を使って再生させよう。

AirPlayに対応するAndroid向けの「Poweramp」アプリで再生をキャスト中

 iPhoneはもちろんAndroid向けでも、「Poweramp」や「doubleTwist Pro 」など有償の音楽プレイヤーアプリや、Synology製NAS用の「DS Audio」など、AirPlayに対応するものは多く、これらは筆者の環境でも実際に再生可能だった。

 なお、Androidでは、プレイヤーの再生画面でキャストアイコンをタップすると、出力先を変更できるアプリがほとんどだ。

 ウェイクワードで音楽を再生できるのはEchoデバイスだけだが、それ以外はEchoデバイスとFire TV Stickをホームシアターに設定し、連携させることで可能となる。快適な再生環境を構築できるので、音楽ファンもぜひトライしてみてもらいたい。

Fire TV Stickに再生中の曲情報が表示される

今回の教訓(ポイント)

Fire TV StickとEchoデバイスをホームシアターに設定すれば音楽再生でも便利
手持ちの音源はAirPlay対応アプリを使えば再生できる

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。