自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第43回

Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しもう

 使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネットで自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。

 そこで、在宅時間の増加から人気のAmazon「Fire TV Stick」を解説している。パッケージには取説が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。ここまでの解説で、Fire TV Stickを5GHz帯の自宅Wi-Fiに接続して動画を視聴できているはずだ。前回まで、Fire TV Stickでの動画再生のトラブルシューティングに活用できるテクニックを解説した。

今回は「Fire TV Stick 4K」で4Kコンテンツを楽しもう

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 今回は4Kコンテンツを楽しむコツをお伝えしていこう。「Fire TV Stick 4K」と4Kテレビをそろえれば、4Kコンテンツを楽しむことができる。4Kと付いていないFire TV Stickで再生できるのは、フルHDまでの動画となる。

 インターネット上にある4Kコンテンツの数は、まだそれほど多くないので、普通にブラウジングしていても偶然出会える確率は低い。試してみたければ検索して探すのがベストだ。ホーム画面から虫眼鏡アイコンを選択して検索しよう。

検索で「4」を入力すると、多くの人が検索ワードとする「4k Ultra Hd 映画」などが候補で表示される

 「4」と入力すると、候補で「4k Prime」「4k Uhd」「4k Ultra Hd 映画」あたりが出てくる。それぞれを選んでみれば分かるが、Amazonプライムビデオにある4Kコンテンツは、オリジナルのドラマやドキュメンタリーがほとんどだ。

「4k Prime」のワードで検索すると、プライムオリジナルのドラマやドキュメンタリーが検索される
プライムオリジナルの作品。プライム会員なら追加料金なしで楽しめる

 映画はNetflixやU-NEXT、Huluなどのものが多い。検索では、ほかのサービスの動画も横断して結果が表示される。必要に応じてサービスに契約すればいいだろう。

 サムネイルの右上には「4K」と付いているので分かりやすいが、たまに付いていない動画があったりもするので、選択して内容紹介を表示させるのが確実だ。紹介ページのタイトル下に「UHD」というアイコンがあれば、4Kコンテンツということになる。

「4k Uhd」の検索結果画面。おそらく一番幅広くヒットする
「4k Ultra Hd 映画」だと映画のタイトルが並ぶが……
ほとんどが、Amazonプライム以外のサービスのコンテンツ

 4Kコンテンツの再生には、Fire TV Stick 4Kを接続しているHDMIポートが「HDCP 2.2」以上の著作権保護機能に対応している必要がある。非対応のHDMIポートに繋いだ場合には、画面に説明が表示され、そのまま続けるとHD画質で再生されてしまうので注意して欲しい。

 HDCP 2.2自体は、ほとんどの4Kテレビが対応しているが、複数装備しているHDMIポートのうち、対応しないものがある場合がある。これは取扱説明書などで調べて接続するようにしよう。

動画を4Kコンテンツとして再生させるには、4KテレビのHDMIポートがHDCP 2.2に対応している必要がある。このままでもHDでの再生は可能だが、この画面が表示されたら対応ポートへ差し替えよう

 ホーム画面の[設定]から[ディスプレイとサウンド]の[ディスプレイ]>[ビデオ解像度]を表示させ、[自動(4K Ultra HD)]を選択すると、接続中のHDMIポートがHDCP 2.2に対応していなければ、ここでも説明を表示することができる。わざわざ4Kコンテンツを再生しなくても、対応ポートかどうかを先にここで確認しておくといい。特に注意書きが表示されなければ、4Kの再生に問題はないことになる。

[設定]から[ディスプレイとサウンド]を選択する
さらに[ディスプレイ]で[ビデオ解像度]を選び。[自動(4K Ultra HD)]を選択する

 4K動画がきちんと再生されているは、再生中に「≡」ボタンなどを押して画面情報を表示させたときに、画面左下に「Ultra HD」と表示されるかどうかで判別できる。

4Kコンテンツでも再生直後は、HD画質から再生される。情報表示させると、画面左下の表示で確認できる
しばらく再生していると、表示は「Ultra HD」に切り替わる。これで4Kで表示されている

 ここに「HD 1080p」(垂直解像度1080ピクセルでプログレッシブ走査という意味の表示だ)と表示されていればフルHDで再生されている。また、「HD」と表示されていることもある。

フルHDでの再生時には「HD 1080p」と表示される

 ここに表示される画質は、インターネット回線の速度でも変化する。つまり、HDCP 2.2の対応環境で4Kコンテンツを選んで再生しても、回線が混みあっているときは、画質が自動的に「HD 1080p」や「HD」に落とされて再生されることがあるわけだ。

今回の教訓(ポイント)

Fire TV Stick 4Kで4K Ultra HDを再生するには、HDMIポートがHDCP 2.2に対応する4Kテレビが必要
4Kコンテンツになかなか出会えないときは、検索を駆使しよう

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。