自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
【使いこなし編】第52回
REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送する準備をしよう
2020年11月12日 06:00
使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から自宅で過ごす時間が増え、僚誌AV Watchの7月14日付記事『有料の動画配信サービス利用率はAmazonが突出。外出自粛で動画視聴大幅増』にもある通り、ネットで自由に映画や番組を楽しめるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスが人気を集めている。
そこで、在宅時間の増加から人気のAmazon「Fire TV Stick」を解説している。パッケージには取説が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。前半の解説で、Fire TV Stickを5GHz帯の自宅Wi-Fiに接続できている。これからセットアップする人は、そちらから読みはじめてもらいたい。
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第36回:Amazon「Fire TV Stick」でおウチ時間を楽しく(紹介編)
- 第37回:Amazon「Fire TV Stick」をテレビに接続編
- 第38回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターを設定しよう
- 第39回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターをさらに設定
- 第40回:Amazon「Fire TV Stick」の便利なリモコンアプリ設定
- 第41回:Amazon「Fire TV Stick」で動画データの通信を優先させる
- 第42回:Amazon「Fire TV Stick」など、指定デバイスの通信を優先させる
- 第43回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しもう
- 第44回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しめる設定編
- 第45回:Amazon「Fire TV Stick」の「ライブ」タブで生配信番組を楽しもう
- 第46回:Amazon「Fire TV Stick」をモバイルWi-Fiルーターで使ってみる
- 第47回:Amazon「Fire TV Stick」を低速モバイル回線で活用してみる
- 第48回:Amazon「Fire TV Stick」で録画したテレビ番組を視聴する
- 第49回:「Fire TV Stick」へ無料で録画番組をスマホからをキャストしよう
- 第50回:Amazon「Fire TV Stick」でレコーダーの録画番組を視聴しよう
- 第51回:Amazon「Fire TV Stick」で録画番組の再生画質をWi-Fiの状況に応じて調整
- 第52回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送する準備をしよう
- 第53回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送してみよう
- 第54回:Androidスマホの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第55回:Windows 10の画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第56回:iPhoneやMacの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第57回:Fire TV StickでもYouTubeのキャストを楽しもう
- 第58回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクさせる準備
- 第59回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクし、発話で動画を再生しよう
- 第60回:Fire TV Stickの音をテレビとEchoデバイスから同時に出力
- 第61回:Fire TV Stickの音質をEcho Studioでグレードアップ
- 第62回:Echo Studioでホームシアターを再設定する
- 第63回:Echo Studioのホームシアターをステレオ化する
- 第64回:Echo StudioとFire TV Stickとスマホで音楽を楽しもう
- 第65回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで音声コントロール
- 第66回:Fire TV Stickをつないだテレビのリモコンをスマートリモコンへ登録
- 第67回:Fire TV Stickを音声で操作! 「Nature Remo」アプリとAlexaを連携
- 第68回:Fire TV Stickをつないだテレビの外部入力を音声で切り替え
- 第69回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで帰宅時に自動起動
- 第70回:Fire TV Stickでスクリーンセーバーに表示する写真をAmazon Photosへ保存
- 第71回:GoogleフォトからAmazon Photosに写真を一気に移動する
- 第72回:Fire TV StickのスクリーンセーバーにAmazon Photosの写真を表示
- 第73回:Fire TV Stickでアプリが起動しやすく! メニューとリモコンがリニューアル!
- 第74回:Fire TV StickにPrimeビデオの子ども用プロフィールを紐付け
- 第75回:Fire TV Stickでゲームを楽しむ! リモコンだけでプレー可能なゲームも
- 第76回:Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
- 第77回:続 Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
REC-ONの録画データをネットワーク経由でバックアップ
Fire TV Stickとアイ・オー・データ機器の「REC-ON」シリーズを組み合わせた使い方を試してしているところだが、今回はREC-ONの録画データのバックアップ方法を考えてみたい。
REC-ONに限った話ではなく、レコーダーでHDDに録画したデータは、HDDが故障した場合は当然、レコーダーが故障しただけでも再生ができなくなる。
第49回『「Fire TV Stick」へ無料で録画番組をスマホからをキャストしよう』で少し触れた通り、「SeeQVault(シーキューボルト)」に対応したレコーダーとHDDがあれば、ほかのレコーダーでもHDDに録画した番組を再生できるし、レコーダーにBDドライブが搭載されていれば、そちらにダビングすることでバックアップもできる
だが、あいにくREC-ONはSeeQVaultに対応していないし、BDドライブも非搭載だ。八方ふさがりのように感じるが、1つだけ手段がある、ネットワーク機能い対応した別のレコーダーや、DLNAとDTCP-IPに対応するNASへ、ネットワーク経由で録画番組のデータを転送する方法だ。
PCへ録画データを転送・再生できる「PC TV Plus」BDディスクやSeeQVault対応HDDへのダビングもOK
今回は、Fire TV Stickからはちょっと離れてしまうが、Windows PCさえあれば使えて汎用性の高い「PC TV Plus」というのソフトで、ネットワーク経由のダビングを試してみよう。制限の多い録画データの使いこなしに悩んでいる人も多いだろう。[*1]転送先のレコーダーやNASのネットワーク配信機能を使えば、第50回で解説したように、「DIXIM Play Fire TV版」を使ってFire TV Stickで録画データを再生できる。
[*1]……残念ながらDIXIM Play Fire TV版では「PC TV Plus」に保存した番組の再生はできなかった。他環境のDIXIM Playでは再生できているので、アップデートでの対応を期待しよう。また、PC TV Plusで配信機能を使うには「PC TV Plus アドバンスパック」の有料ライセンスが必要だ
画面を見てもらえれば分かるが、今回は全てインストール後14日間はフル機能が使える体験版でテストを行っている。価格は税別3000円だ。利用したい機能が使えるかチェックして、継続利用する場合にはネットのソニーストア経由でライセンスキーを購入しよう。
PC TV Plusを使うと、REC-ONからWindows PCに番組を転送して再生ができる。PCにドライブが接続されていればBDメディアに書き出せるし、PCに対応HDDをUSBなどで接続すれば、REC-ONが対応していなくとも録画データを間接的にSeeQVault対応HDDへ転送できる。
PC TV Plusの設定後には、REC-ONの録画先として、PC TV Plus(のWindows PC用ドライブ)が選択できるようになる。ただし、録画中はPC TV Plusが利用できないという制限がある。ほかに、REC-ON内の番組をネットワーク経由で再生できるようになるが、これは第49回の最後で少し紹介した無料アプリ「テレリモ」と「テレプレ」でも可能だ。
なお、PC TV Plusでなくても、ネットワーク機能に対応したレコーダーならネットワークダビングは可能なので、今回の内容は参考になるはずだ。
アップロードとダウンロード、どちらの機能があるかチェック
ネットワークダビングには、アップロードとダウンロードの2つの方法がある。レコーダーやNASなどの機器が必ずしも両方備えているワケではないので、どちらの機能を持っているのかは、あらかじめチェックしておこう。
ちなみにREC-ON(HVTR-BCTX3)では、アップロードのみの対応となる。混同しやすいが、ネットワーク配信サーバー機能とは全く関係がない点も注意したい。PC TV Plusは両方に対応しているが、REC-ONがアップロードのみの対応なので、最初の設定を終えた後の操作は、PC TV Plusではなく全てREC-ON側で行うようにする。このあたりは少しややこしい。
ネットワークダビングやBDメディアへの書き出しを行うと、デジタル放送の著作権保護機能でダビング可能回数が1つ減ることも覚えておこう。地上波や無料のBS放送を録画した番組は、通常10回までの「ダビング10」という設定で、正確に言うとコピー9回と移動1回となり、残り回数も確認できる[*2]。
有料放送などは1回の「コピーワンス」で、ダビングではなくムーブ(移動)しかできず、ムーブ後は転送元から削除される。ネットワークでの転送は失敗する可能性もゼロではないので、テストには、重要ではないダビング10の番組を用いて欲しい。
[*2]……地上波放送でも、録画先をPC TV PlusにしてREC-ONでネットワーク録画をするとコピーワンスとなる。CATVでの録画でもコピーワンスとなることがある。転送前に残り回数をチェックしておこう。
転送先の「PC TV Plus」へ「REC-ON」を登録次にREC-ONの録画先ネットワークHDDとしてPC TV Plusを設定
まず、転送先となるPC TV Plus側で設定を進めよう。
[*3]……「I-O DATA iVDR-SMedia Server」との表示は、第49回で触れたネットワーク機能対応の日立製テレビにUSB接続しているリムーバブルメディア
[*4]……この画面上の「TV」タブを選ぶと、放送中の番組が視聴できる
REC-ONを機器として追加できたら、PC TV Plusでサーバー機能を利用する設定を行う。
[*5]……配信機能を利用するには「PC TV Plusアドバンスパック」が必要。また、[モード2]では転送に失敗するので注意しよう
次に、REC-ON側で録画先のネットワークHDDとしてPC TV Plusを登録する。
これでネットワークで転送する準備は整った。長くなるので、この先の作業は次回に送ろう。
今回の教訓(ポイント)
「PC TV Plus」をインストールしたWindows PCへREC-ONの録画データを転送できる
ネットワーク機能対応のレコーダーであれば汎用的に使える
が便利
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