よくわかる音楽著作権ビジネス
実践編 第4話
肖像権と写真集
写真集って、どんな契約をすればいいの?
2018年4月6日 06:05
当連載「よくわかる音楽著作権ビジネス」では、書籍「よくわかる音楽著作権ビジネス基礎編 5th Edition」およびその続編「よくわかる音楽著作権ビジネス実践編 5th Edition」(安藤和宏著/リットーミュージック刊)の中から、注目のトピック(章)をピックアップして転載しています。
デビュー10周年を迎えて、ますます意気軒昂な著作ケンゾウ君。事務所はその記念イベントとして、ライブのときの写真を写真集として出版しないかという無謀と思える企画を出版社に持ち込んだ。そして大方の予想を裏切り、あっさりとその企画は通ってしまったのである。しかし、写真集の出版は初めてのことなので、どのような契約をすればいいのかわからない。ケンゾウ君は、さっそく、マネージャーをつかまえて訊いてみると……。
みなさんは、これまで肖像権という言葉を聞いたことがあるだろう。ところがこの肖像権という言葉、著作権法にも出てこないし、ほかの法律を探してもどこにも見当たらない。この権利は法律で定められたものではなく、判例によって確立された権利なのである。肖像権については、基礎編の第44話と45話で詳しく解説しているが、ここではよりビジネス的な観点から説明することにしよう。
- 肖像権という権利
- 財産権としての肖像権
- 出版許諾契約書の内容と注意点
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