週刊Slack情報局

Slackの革新的な活用で、「KADOKAWA Connected」と「N高」表彰

Slack Spotlight Awards

 「Slack」を活用した革新的な取り組みを表彰する「Slack Spotlight Awards」にて、株式会社KADOKAWA Connectedが日本部門賞、N高等学校(N高)がSlack教育部門賞をそれぞれ受賞した。

 Slack Spotlight Awardsとは、業務などでSlackの革新的な活用をしている事業者や団体に贈られる賞。世界規模で多くの人がリモートワークへ移行してから1年になるのを機に、Slack Technologiesが主催した。

Slack Spotlight Awards

 KADOKAWA Connectedは、ニコニコをはじめとしたKADOKAWAグループで運営しているサービスのインフラの開発や運用を行う会社。また、ICTコンサルティングや働き方改革支援を手掛けている。

 このKADOKAWA Connectedは、KADOKAWAグループ全体へのSlackの導入を進めた。しかし、KADOKAWAグループは「従業員のICTリテラシーのバラツキが大きい」という。そこで、4コマまんがの「ICTツール徹底活用マンガ」を配布することで、KADOKAWAグループでSlackが活用されるようになった。

 このKADOKAWAグループによるSlackを採用した効果の1つとして挙げられたのが、角川文庫の「ロウソクの科学」の重版だった。ロウソクの科学は、リチウムイオン電池の研究でノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏が化学に興味を持った書籍。吉野氏のノーベル化学賞の受賞が決まると、ロウソクの科学に関係する100人程度がSlackでコミュニケーションを図りながら、翌日の昼には増刷の準備ができたとしている。

 受賞についてKADOKAWA Connectedの各務茂雄代表取締役社長は「このような名誉な賞を受賞し、うれしい気持ちでいっぱい」とコメント。また、「Slackはコラボレーション基盤として、重要な役割を果たしてくれ、コロナによる仕事のマイナスの影響を最小限にしてくれただけではなく、新しい働き方をグループ内に浸透させてくれました」と高く評価している。

 N高は、学校法人角川ドワンゴ学園が運営する通信制の高校だ。N高では、2016年からSlackを導入。クラスのホームルーム、ネット部活、生徒同士の雑談などのチャンネルが開設されており、現在では8500を超えるほどだ。

 角川ドワンゴ学園では「これからも、ICTツールを活用した学習を推し進め、生徒が社会に出てから利用する可能性の高いツールを日常的に使うことで高いICTリテラシーを身に付けることを目指す」としている。

N高のSlackを通じたホームルーム

 Slack Spotlight Awardsのこのほかの部門賞・国別部門賞については、Slackの公式ブログを参照してほしい。

一般企業でも利用が広がっているビジネスコミュニケーションツール「Slack」。Slack Technologiesの日本法人であるSlack Japanはこのツールのことを“ビジネスコラボレーションハブ”と表現しており、あらゆるコミュニケーションやツールを一元化するものと位置付けている。本連載「週刊Slack情報局」では、その新機能やアップデート内容、企業における導入事例、イベントレポートなど、Slackに関する情報をお届けする。