テレワークグッズ・ミニレビュー
第29回
Webカメラとディスプレイを合体させたら、仕事での使い勝手が抜群だった!
2022年3月4日 12:16
テレワークが定着した昨今、INTERNET Watchの編集部スタッフやライター陣も、それぞれの仕事環境を改善すべく日々工夫を凝らしている。この連載では、そんなスタッフが実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズのレビューをリレー形式で紹介していく。今回は先日マウスコンピューターから「iiyama」ブランドのちょっとユニークなモニターをお借りできたので、本誌連載企画「急遽テレワーク導入!の顛末記」も執筆する飛田九十九氏にレビューしていただいた。
多機能スタンドで画面の位置調整が自由自在!
テレワークを日常的に行うようになり、Web会議をする日が増えた。ノートPCで仕事をしている時は、ベゼルに内蔵されたWebカメラを使えばいいのだが……。デスクトップPCを使っていると別にWebカメラの用意が必要になるし、ノートPCに追加ディスプレイを接続するとベゼル内蔵のWebカメラに目線が合わなくなる。
つまり、今や外付けディスプレイで仕事をするなら“Webカメラが必須”になるわけだが、この状況に思いっきり分かりやすい形で解決策を提案しているのが、今回紹介する「ProLite XUB2490HSUC」。Webカメラと、それを装着するUSB端子があらかじめ用意されたディスプレイだ。
さて、まずは「ProLite XUB2490HSUC」の主なスペックを確認してみよう。
- 画面サイズ:23.8型
- 画面解像度:1920×1080
- 視野角:左右89度/上下89度
- 応答速度:4ms
- 輝度:250cd/m2
- 昇降機能:58mm~190mm(※設置面からベゼル下までの距離を計測)
- チルト:最大24度
- ピボット:左右90度
- スウィーベル:左右45度
- 映像入力端子:HDMI/D-Sub/DisplayPort
- スピーカー出力:2W×2
- Webカメラ解像度:1080p(30fps)
映像入力は3系統を用意しており、パネルの視野角は左右89度/上下89度と十分な広さを確保。その他の項目を見ても、今どきのデスクワークには十分なスペックを備えているといえるだろう。
中でも、実際に使ってみて気に入ったのが、多機能スタンドを採用したことによる、画面の位置調整機能の高さだ。高さを130mmの幅で調整でき、一番上まで上げれば目線をあまり下げることなく画面が見られる。おかげでディスプレイ台などを使わなくても、首があまり疲れなかった。ピボット機能で画面を縦にすれば、長いウェブサイトなどを見る時にも便利そうだ。
なお、スタンドと接続しているネジ穴はVESA規格となっているので、同じ規格のディスプレイアームなどと交換することもできる。とはいえ、標準仕様の多機能スタンドがかなり優秀なので、このまま使っても十分に満足できそうだ。
Webカメラは内蔵マイクを含め、仕事使いにはかなり便利だった
さて、注目のWebカメラだが、フルHD画質に対応している上にマイクも内蔵。ディスプレイ本体にはスピーカーも内蔵されており、HDMIケーブルでPCとつなげば、映像だけでなく音声も出力できる。つまり、これさえあればWeb会議に必要な映像と音声の入出力が1台でこなせてしまうという、まさに今どきのデスクワークに向けたディスプレイといえるだろう。
ベゼルの上面にはUSB端子が用意されていて、Webカメラはここに装着するようになっていた。カメラの角度は前後左右に変えられるので、多機能スタンドとセットで調整すると、ちょうど顔が映るようにレンズ位置を調整できる。
さらに、ディスプレイとPCをUSBケーブルでつなぐことで、WebカメラをPCが認識。Zoomの設定画面に「FULL HD 1080P Webcam」という項目が表示され、これを選ぶとWebカメラからの映像が表示された。画面を見ると、ちょうど目線がカメラの方を向くので、自然な感じでビデオ会議に参加できるだろう。
Webカメラ本体はUSB端子でディスプレイにしっかり装着されているので、そのままピボット機能で画面を縦向きにしても落ちることはない。……とはいえ、カメラの向きも変わってしまうので、Web会議には使えなくなるが。なお、Webカメラあるあるとして、「気が付かないうちに、家の様子を同僚に見られてしまうのが怖い」といった人は、不要な時はWebカメラを取り外しておけばよいだろう。
なお、このマイクとスピーカーはビデオ会議以外のアプリでも使えるので、例えばLINEの設定を変更すれば、ハンズフリーで通話ができるようになる。音声入力用にはもう1つ、3.5mmミニジャックが用意されており、ディスプレイの設定画面からどちら再生するかを選ぶことができた。例えばICレコーダーとケーブルでつなげば、収録した音声を確認する時などにも使えそうだ。
また、端子類では本体側面にもUSB2.0の端子が用意されており、こちらはUSBマウスやキーボードなどを接続するのに利用できる。デスクトップPCを机の下に置いているようなシチュエーションでは、無線レシーバーをこの端子に接続することで、電波状況を損なうことなくPCを操作できるだろう。
目が疲れやすい筆者には、ありがたい機能が……
他にも、「ProLite XUB2490HSUC」にはブルーライトカットやフリッカーフリーバックライトなどの機能が用意されており、テレワークで長時間ディスプレイと向き合っていても、目が疲れにくいのはありがたい。
また、ベゼル下にあるボタンの1つは「エコモード」の切り替えスイッチになっており、これを切り替えることで、簡単にモニターの明るさを4段階に調整できた。筆者は目が疲れやすいたちで、ディスプレイの明度は極力下げているのだが、仕事用の画像を確認するときなどは明るさを上げる必要がある。そんな時も、いちいちメニューを開いて、輝度の設定を選んで……と操作せずに、ボタンを押すだけで明るさをコントロールできるのは便利だった。いや、本来の目的とは使い方が違うのは分かっているが。
こうしてみると、Webカメラを標準で用意しているだけでなく、多機能スタンドの採用、各種入力端子など、「ProLite XUB2490HSUC」は仕事に必要な機能をがっつり搭載しているように見える。テレワーク用のディスプレイを探している人には、有力な選択肢になりそうだ。