テレワークグッズ・ミニレビュー
第129回
失敗しないスマートプラグの選び方。長く使って気がついた、地味だけど実は結構大きな違い
2025年4月25日 12:00
これまで何度となくお伝えしているが、筆者の仕事部屋は、「アレクサ、おはよう」と言えば部屋の照明がついて、計3枚のディスプレイの電源が入り、PCの電源が入り、Echo Show 8からは、今日のスケジュールやニュース、天気などが流れるようにしてある。
そこにはいろいろなスマート家電、IoT機器が組み合わせられているが、その中の1つがスマートプラグだ。
スマートプラグとは、コンセントと電源コードの間に挟むことで、元電源のオン・オフをリモートで操作できるというもの。スマホのアプリからはもちろん、Amazon Alexaなどのスマートスピーカーを組み合わせて、音声で操作することもできるし、スケジュールやタイマーでの電源管理や、消費電力を計測できる機能なんかもあって、使い方次第でいろいろとできることが広がるアイテムだ。価格も手ごろだし、スマートホーム製品を使っている人なら使っている人も多いと思う。
Amazonで「スマートプラグ」と検索すれば山のように各社の製品が見つかるし、多少サイズ感や形状は違うモノの、できることはおおむね変わりは無いように見える(最近はMatter対応やApple HomeKit対応のものも出ているが、Alexaはだいたいどれでも対応している)。
Wi-Fiルーターを替えたら繋がらなくなった(汗)
ということで、これまでさほど気にせずに選んでいた。のだが、ここへ来て問題にぶつかった。
というのが、Wi-Fiルーターを替えたところ、繋がらなくなってしまったのだ。Wi-FiのSSIDやパスワードが変わったので、新たにつなぎ直さなければならないのだが、再接続がうまくいかない。
どうにも繋がらないのが電源タップタイプのスマートプラグだ。アプリの指示どおり、電源タップを一度リセットして待機モードにしてからスマホのアプリで探しに行くのだが、何度やっても一向に見つからない。Wi-Fiでしか繋がらないので、ここで見つけてくれないと、なにもすることができない。
もしかしたらバンドステアリングが原因か? とも考えた。バンドステアリングとは、同じSSIDでも自動で2.4GHz帯と5GHz帯を切り替えて繋いでくれる機能なのだが、このスマート電源タップは2.4GHz帯でしか接続できない。それに対して、スマホ側が自動的に5GHz帯に繋がってしまうので、アプリからスマート電源タップが見つけられないのかも……、と考えたわけだ。
そこで、ルーターから遠くて2.4GHz帯でしか繋がらないお風呂場にスマホを持っていって試してみたのだが、それでもダメ。仕方がないのでWi-Fiルーター側でSSIDとパスワードを以前のものに変更してみたのだが、おそらく一度リセットしてしまったからだろう、それでも見つけられなくなってしまって、いよいよ打つ手がなくなった(と、このときは思っていた……)。
そんな中、SwitchBotのスマートプラグは大した苦労もなく設定変更ができた。そしてここではじめてその違いに気がついた。
というのもSwitchBotのスマートプラグは、Wi-FiのほかにBluetoothでも接続することができるのだ(件の電源タップはWi-Fiにしか対応していない)。普通にスマホやAlexaから操作している分には違いがないので、これまでほとんど気にすることがなかったが、こうした設定変更をするときに、Wi-Fiのみだと、Wi-Fi接続に問題が発生したら打つ手がなくなってしまう。その点、Bluetoothにも対応した製品であれば、Bluetoothでスマホと直接接続できるというわけだ。
まぁ、「なにを今さら」と思われる読者の皆さまもいるかも知れないが、自分、知らなかったっス。いやー、マジでこの差は大きい。
ということで、これからスマートプラグを選ばれる方は、Wi-FiだけじゃなくBluetooth接続に対応した製品を選ぶのがオススメです。
Bluetoothで設定できるスマート電源タップを発見!!
でもって件の電源タップだが、これまで複数のディスプレイの電源管理などをそれで行っていたので、やむを得ずしばらくは手動で電源オン・オフをしていた。が、探してみたところTP-LinkからBluetoothにも対応した電源タップが登場していた。それが「Tapo P300」だ。
「アレクサ、おはよう」で電源が入り、「アレクサ、仕事終了」で全ての電源が落ちるという生活に慣れてしまった今、もう買うしかないじゃん、という気になった。
Tapo P300は、Alexa、Google Home、Apple Homeに対応した製品で、ACが4口、それぞれ独立して電源の制御ができる。加えてPD対応のUSB Type-Cポートが1口、QC3.0対応のUSB Type-Aポートが2口あって、単ポート接続時で最大20W、複数ポート接続時は各ポート最大5Wの出力が可能。ただし、USBポートそれぞれを個別に電源管理することはできず、3口まとめてのオン・オフにのみ対応する。
接続はWi-FiとBluetoothに対応するが、Bluetoothは設定のときにだけ使うものとのこと。SwitchBotのスマートプラグのように別売のBluetoothリモコンを使った操作というのはできないようだ。
コードは1.8mでスイングプラグはトラッキング防止の絶縁キャップ付き。サージ保護も付いているとあるが、容量についての記載は見つけられなかった。それとホコリ防止シャッターはついていなかったのが残念なところ。
使い方はほかのIoT機器、スマートプラグを使ったことがある人なら悩むことはないと思う。説明書は日本語のものが付属するが、基本的にはアプリをダウンロードして、アプリの指示に従えば、設定はできる。
アプリはTP-Linkの専用アプリ「TP-Link Tapo」を使う。そしてTP-Link IDを作ってログインする必要があるが、同社の製品を使うにあたって必要になる共通のIDなので、TP-LinkのWi-Fiルーターなどを使ったことがある人なら、すでに持っているかもしれない。
筆者の場合、これまでSwitchBotがメインでTP-LinkのTapoシリーズは初だったが、多少使い勝手の違いはあるものの、問題なく設定することができた。Bluetooth接続でスマホと直接繋がるので、Wi-Fiが見つからないといったトラブルももちろん皆無。Tapoアプリ上で電源タップを登録し、設定を済ませたら、AlexaアプリとTapoアプリを連携させると、Alexaアプリ側でも電源タップが認識された。
あとは、Alexaアプリ上の定型アクションで、これまで使っていた電源タップの代わりに、それぞれのコンセントを当てはめていけば設定は完了。
おかげで久しぶりに「アレクサ、おはよう」で自動的にディスプレイなどの電源を入れられるようになった。人間、楽な方にはカンタンになれてしまうもので、声だけで操作できるのになれると、スイッチ1つ入れるのも煩わしくなるし、仕事を終えたあとも、うっかり電源を消し忘れることがあったので、ようやく平穏な生活に戻ることができた。
あれ? 繋がっちゃった……
と言うわけでここで原稿はおしまい、のつもりだったのだが、なんとすべての移行が終わり、原稿も最後に写真を入れて仕上げ、というところで、本稿の根底を覆す事実が発覚してしまった(苦笑)。
というのも、アプリに電源タップの似たような名前が並んでややこしいので、以前の電源タップをアプリから削除したのだ。別にこれは問題ない。
ただ、原稿の仕上げ、写真を入れていく段階で、「そういえば電源タップがWi-Fiにうまく接続できなかったときのスクリーンショットを撮り忘れてた」ということになった。
「面倒だけどもう一回繋ぐか、どうせ繋がらないんだけど……」
この一言でフラグを立ててしまった気がする……。再度接続を試みたところ、なんとあっけなく繋がってしまった……。えぇ~!?
あ~、そうか。そうね、確かに。確かにアプリから削除するのは試していませんでした~。
だって他のスマートプラグはそんなことしなくても繋がったんだもの。電源ボタン長押しでリセットだって何度もしたし……。バンドステアリングさん、疑ってスンマセン。全然関係無かったッス。
というわけで教訓。「IoT機器がつながらなくなったら、一度アプリから削除してみるべし!」。あー、でも、最初からBluetooth接続できるタイプならこんなところでひっかからないので、これから買うならやっぱりBluetooth対応のスマートプラグがオススメですよ~。
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