一人暮らしのネット環境Q&A
自宅のネットが遅い気がする! 通信速度を測るにはどうしたらいい?
2023年7月26日 06:00
ネットが遅いとと感じるときや、ネット環境を新しくしたときなどには、Googleなどの手軽に通信速度を計測できるサービスで、どれくらいの通信速度が出ているか確認できます。参考データとして活用しつつ、その計測結果が、限定的な条件での数値であることを知っておきましょう。
Google検索から利用できるインターネット速度テスト
視聴中の動画がカクカクする、Web会議で音声が途切れるなど、通信が遅いと感じるとき、または、新しいISP(インターネットサービスプロバイダー)と契約したり、Wi-Fiルーターを買い替えたりしたときなど、「どれくらいの通信速度が出ているか」を測ってみたいことがあります。
通信速度を測る方法はいろいろとありますが、最も手軽なのはGoogleの「インターネット速度テスト」です。Googleの検索ボックスで「internet speed test」と検索すると、検索結果の一番上に表示され、ボタンをクリックするだけで実行できます。
測定できるのは、アップロード(上り)とダウンロード(下り)の速度です。どの程度の数値なら十分なのか、または「速い」のか、ということは一概には言えませんが、YouTubeの動画の場合、ヘルプでは、最高解像度である4K(UHD)の動画も、ダウンロードで持続的に20Mbpsの速度が出ていれば視聴可能だとされます。
上り下りとも最大1Gbpsをうたう「フレッツ 光ネクスト」や、その回線を利用したISPを利用している家庭では、たいてい百〜数百Mbps程度の結果になるでしょう。これくらいなら、十分に余裕を持って4Kの動画を視聴できると期待できます。最大100Mbpsのフレッツ 光ネクストの回線でも、少々古い通信機器を使っていても、20Mbps出るようなら、意外と4Kの動画を視聴することは可能だと言えます。
もちろん、一時的に通信速度が低下したりしたら、快適に視聴できないかもしれません。また、複数の機器で同時に利用すれば、それだけ回線は圧迫され、実際の通信速度は低下します。
遅さの原因を特定したいときは、より詳しい調査を
インターネット速度テストで計測される通信速度は、現在利用しているウェブブラウザーと、インターネット速度テストを提供しているサーバーとの通信速度です。その間には、自宅までのインターネット回線、自宅の装置や接続ケーブル、Wi-Fiの電波などが介在して通信が成立していますが、このデータだけでは、どこが「遅さの原因」(ボトルネック)になっているかは特定できません。
例えば、「通信速度がやっぱり遅い、古くなってきたWi-Fiルーターが問題では?」と思って買い替えても、実は原因は違っていて、速度は改善しなかった、ということもあり得ます。通信速度が遅くて困っているときは、条件を変えて計測するなどして、ボトルネットがどこかを、もう少し詳しく調査する必要があります。
遅さの原因として最もありがちなのは、自宅までのインターネット回線が何らかの原因で遅くなっている(多くの人が利用している、トラブルが発生している、そもそも性能が低い)ことですが、それ以外が原因の可能性もあります。
自宅のWi-Fiルーターから利用しているPCやスマホまでの、Wi-Fiの通信が遅いかもしれません。また、特定のアプリやサービスの通信が遅い場合、そのアプリやサービスのサーバーに問題があるケースもあります。
有線接続が可能なら、Wi-Fiルーターから有線接続してWi-Fiの場合の速度と比べてみることで、Wi-Fiに問題がないか調べられます(比較してWi-Fiだけが極端に遅い場合、Wi-Fiに何らかの問題があると推測できます)。また、家の中のあちこちで速度を計測してみると、特定の場所だけ遅い、ということもあり得ます。それなら、Wi-Fiルーターを置く位置を変えたり、遅くならない場所で使ったりすることで改善できるでしょう。
なお、Wi-Fi通信の速度を計測する方法もあります。Androidスマートフォンでは、「設定」アプリの「ネットワークとインターネット」などの項目から「Wi-Fi」を選び、現在接続しているネットワーク名をタップすると、接続状況が表示されます。そのなかに「接続速度」が表示され、機種によっては「送信リンク速度」(アップロード)「受信リンク速度」(ダウンロード)と、別々に速度が表示されます。
iPhoneでは、「設定」で通信速度を調べることはできないので、何らかのアプリを使う必要があります。例えば無料アプリの「Wi-Fi SweetSpots」では、以下のような画面で結果が表示されます。