みんなの在宅ワーク

第50回:過去回で振り返る、みんなの在宅ワーク環境

在宅ワークでよく使われている機材は何?

 リモートワークのこだわりやお気に入りの環境やガジェットなどをリレー形式で紹介する本連載「みんなの在宅ワーク」も、今回で50回を迎えました。記念すべき50回はいつもと趣向を変えて、これまで執筆いただいた方々の環境を振り返ってみたいと思います。

リモートワークでは「MacBook」が人気?

 リモートワークの要とも言えるPCは、過去49回の中でメイン/サブを問わずMacを利用している人の比率が75%以上(37人)と、非常に高いシェアを占めました。一般的な調査ではなく母数も少ないためかなり偏った数値ではありますが、リモートワークにおいてはOSを問わず仕事できる環境が整いつつあるのかもしれません。

 Mac利用者のうち多かったのはMacBook Proで、Mac利用者の約65%(24人)が使用。続いてMacBook Airが約30%(11人)と、ノート型のMacBookが中心でした。Mac MiniやiMacの利用者もMacBookシリーズを併用しており、リモートワークはやはりノートPCが主流のようです。

圧倒的人気のMacBookシリーズ(『第6回:山下陽子の在宅ワークスタイル』より)

 Windowsについてはそもそもの数が少ないものの、富士通のLIFEBOOKシリーズ、LenovoのThinkPadシリーズといったノートPCが使われています。また、Chromebookのみでリモートワークしている人も過去回で1名いました。

ディスプレイは「複数枚」が主流。外部キーボードやマウス利用は半数

 本連載ではPCだけでなくディスプレイの使用台数も取り上げていますが、外部ディスプレイの使用率は約70%(34人)と、過半数が外部ディスプレイを活用しています。外部ディスプレイ利用者のディスプレイ枚数は約2.3枚で、ノートPCと外部ディスプレイの合計2枚に加えて、さらに1枚、2枚と追加している人が多いようです。

複数枚の外部ディスプレイを活用する強者も(『第4回:フリーライター 武者良太の在宅ワークスタイル』より)

 キーボードはノートPCのキーボードを使っている人が約半数(24人)と、PC派/外部キーボード派に分かれました。キーボード利用者の中で人気だったのはPFUのHHKBシリーズが24%(6人)で、AppleのMagic Keyboardシリーズが16%(4人)、続いてFILCO、ThinkPad、Microsoft、Logicool、Kinesisがそれぞれ8%(2人)となっています。

 マウスの利用率は約57%(28人)と半数を超え、キーボードよりも利用率がやや高くなっています。マウス利用者の内訳としてはMac利用率が高いこともあり、単体ではAppleのMagic Trackpadが約21%(6人)、Magic Mouseが約18%(5人)、メーカーブランドとしては約39%(11人)と最も多く、これにLogicoolの約36%(10人)が続きます。ロジクールのマウスではハイエンドの「MX」シリーズ、型番に「G」の付くゲーミングマウスが人気です。

約80%がPC内蔵カメラを利用。ビデオ会議は「Zoom」利用率が90%以上

 最近ではほとんどのノートPCがフロントカメラを搭載していることもあり、約80%(39人)がPC内蔵カメラを利用しています。また、全体の約14%(7人)がスマートフォンやタブレットのカメラを併用していました。

 ウェブカメラではロジクールが人気で、PCやスマートフォン/タブレット以外の外部カメラを利用している人の中では50%(5人)がロジクールを利用しています。

ウェブカメラはロジクールが人気(『第49回:941の在宅ワークスタイル』より)

 マイク/ヘッドフォン/スピーカーは、PC内蔵機能の利用者が約33%(16人)と、3分の1程度にとどまりました。外部マイクでは、AppleのAirPodsシリーズが全体の約29%(14人)と、PC内蔵機能と並ぶほどの人気です。

 ビデオ会議サービスではZoomが94%(46人)と圧倒的な利用率で、Google Meetが約51%(25人)、Microsoft Teamsが約24%(12人)と続きます。また、カンファレンス向けのRemoが約12%(6人)、無料かつブラウザーで利用できるWherebyが約10%(5人)と、機能特化型のビデオ会議サービスも人気を集めています。

机や椅子は「自宅環境」が中心。小物類で効率化&リラックス

 ガジェットと比べて種類が幅広い机や椅子はまとめるのが難しいため、数値での集計はしていませんが、リモートワークを在宅で行っている人が多い関係で、リビングなどにある自宅の机や椅子で作業している人が多いようです。自分の子どもや、子どものころに使っていた学習机を作業机にしている人もいました。

子ども部屋の机がリモートワークの作業場に(『第20回:西元(富士ソフト)の在宅ワークスタイル』より)

 机に比べると椅子の方がお金をかける傾向にあるようで、リビングの椅子ではないオフィスチェアを利用している人が多く見られます。アーロンチェアやエルゴヒューマンなど比較的高価な椅子を使っている人や、ゲーミングチェアを使っている人もいました。

高価ながら人気のアーロンチェア(『第40回:だん薫(漫画家/ライター)の在宅ワークスタイル』より)

 さらに分類が難しい小物類は、USBハブ、スタンド、タブレットなどガジェット関連のものか、ぬいぐるみやクッション、マグカップ、飲み物など、リラックスのための小物が人気。リモートワークは業務を効率よく進めるだけでなく、適度にリラックスして気分を一新する時間も重要なようです。