イベントレポート

CEATEC 2023

「CEATEC 2023」本日17日から開催、参加方法や見どころをおさらいしよう【CEATECの歩き方】

CEATEC2023会場

 CEATEC 2023が、10月17日から20日まで、千葉県千葉市の幕張メッセで開催される。

 4年ぶりに、展示とコンファレンスをリアル会場で開催することになり、今年は、会場を訪れようと考えている人も多いのではないだろうか。

 だが、なかには、久しぶりとなるCEATECへのリアル参加になり、登録やコンファレンスへの参加の方法がわからないという人もいるだろう。

 本記事では、参加に向けた事前登録の方法や、会場での便利な情報などをまとめてみた。

会場の幕張メッセ
会場内は写真撮影可。主催者は多くの発信を期待している

来場前の事前登録でスムーズな入場を

 CEATEC 2023は、無料で参加できるが、全来場者を対象にした登録入場制となっている。そのため、事前に登録しておくと入場がスムーズだ。

 事前登録はCEATEC 2023の公式サイトから行える。(事前登録ページ

来場申し込みの登録画面

 以前、CEATECやInter BEEに参加したことがある人は、JESAアカウントを持っているはずで、それを利用してログインすれば簡単だ。持っていない人は新規登録する必要がある。

 登録が完了すると入場証の印刷ボタンを押して、入場証をプリントアウトする。当日はこれを持って会場に行き、会場入口に用意されているホルダーに入れて、ネックストラップを使い、首からぶら下げればいい。入場証を持っていけば、当日は、登録カウンターに並ばずにすぐに入場できる。

入口にはホルダーを受け取れる台が用意されている
不要になったホルダーは回収箱へ。主催者がリサイクルしてくれる

 事前登録を忘れてしまった人は、会場に移動中にスマホで登録し、登録完了画面を入場証発券カウンターに提示すれば入場証を発行してくれる。

入場券発券カウンターで発券できる
発券カウンターの装置
登録や入場について不明なことがあれば現地で確認できる
安全な開催に関する取り組みも行われている

多種多様な200以上のセッションが開催、AI利用リアルタイム翻訳も試験導入

 事前登録画面からは、コンファレンスの予約も可能になる。

セッションの事前登録

 今年は最大1000人まで参加できる会場でのパネルディスカッションが、初日に3本用意されている。これらの大規模コンファレンスを含めて、会場で行われるセッションは、基本的には事前予約が必要だ。ただ、当日、空席があれば、並んで入場することもできる。リアル会場でなければ聴講できないものもあるので、セッションを聴講したいと考えている人はその点でも注意が必要だ。

最大1000人が参加できるコンファレンス会場

 CEATEC 2023では、キーデバイス、カーボンニュートラル、サステナビリティ、経営・政策・デザイン、AI、デジタル田園都市国家構想、セキュリティ、共創事例などのカテゴリーで、200以上のセッションが用意されているので、気になったものは事前予約をしてほしい。

 なお、これらは、公式サイトのマイページのなかで、スケジュールを管理できる。また、10月31日までの期間は、オンラインだけのセッションもある。オンラインセッションは、聴講予約をすることなく、いつでも視聴が可能だ。

オンライン限定セッションも用意している

 新たな取り組みのひとつが、コンファレンスや展示会場内ステージにおいて実施するAIリアルタイム翻訳システムの試験導入だ。米Wordly との協力によって実現しており、自分のスマホで、会場内に掲示されているQRコードからアクセスすると、40言語以上に対応した同時通訳テキストと音声での聴講が可能になる。

 主催者はテキスト聴講を推奨しており、音声で聴講する場合は、他の聴講者の迷惑にならないようにイヤホンなどの用意を求めている。ちなみに、コンベンションホールのセッションでは、このシステムを利用して、日英字幕の表示も実施する予定だ。

AIリアルタイム翻訳システムの試験導入

 公式サイトでは、出展各社の展示内容が紹介されているので、これも事前にチェックしておくのがいい。目的の企業や団体のブースでは、どんなものが展示されているのかを知った上で来場するのが効率的だ。もちろん、意外な出会いもリアル展示の魅力のひとつ。それも楽しみなのがCEATEC 2023である。

会場に入る前にだいたいの場所を確認しよう

会場ではデジタルマップを、休憩室にはコミュニケーションロボット

 会期中は、午前10時から午後5時までが入場時間となっている。

 CEATECでは、2020年以降、紙の会場マップを廃止している。その代わりに、デジタルマップをPDFで用意しており、スマホやPCで確認することができる。また、中央エントランスには、大きな会場案内図が掲示されているので、それを使って、目的の企業のブースの位置などを確認してほしい。

会場デジタルマップ
中央エントランスにあるマップ
会場内にもマップが設置されている

 もし、どうしても紙のマップが必要だという人は、会場で配布されているCEATEC Show Dailyのなかに、会場マップが掲載されているので、それを入手してほしい。

CEATEC Show Dailyのなかに、会場マップが掲載されている

 展示会場は、幕張メッセの4~8ホールまでの5ホールを使用する。

幕張メッセ エリア構成

 会場が広いので、休憩しながら会場を回るのも、ひとつの手段だ。

 今年は、JT(日本たばこ産業)と、コミュニケーションロボット開発のユカイ工学が共同で、会場内に「呼吸する休憩室」を用意するので、ぜひ使ってみてほしい。

 「ほっとできる休憩室」をコンセプトにしたもので、テーブルやベンチを置いただけでなく、ユカイ工学が開発したコミュニケーションロボットとも触れ合うことができる。

休憩ができるエリアも用意している
JTとユカイ工学による「呼吸する休憩室」

 場所は、展示ホール5のIPAブースの近く。癒されながら休憩ができるだろう。ただし、JTが関係しているが、喫煙はできない。

 一方、会場を回っているときにオンライン会議に参加しなくてはならないといった場合には、個別ブースが用意されているので、それを利用することもできる。昨年も好評だった企画だが、今年は、展示スペースの関係上、10個ほどが用意されるだけだ。予約ができないため競争率は高いかもしれない。

テレワークができるブースを用意
ワークブースではWi-Fiと電源が用意されている
幕張メッセ内にあるテレワークブースも利用できる

 また、テーブルと椅子を用意したワークスペースを、オープンエリアに用意しており、展示エリア内でも仕事ができる環境を整備している。展示エリアを見ている合間に、ちょっと仕事をこなして、また会場の展示を見るということもできる。

ワークスペースで仕事ができる
大きめのワークスペースも用意されるようだ
自由に使えるビジネススペースも用意
ビジネススペースのなかの様子

スタートアップの展示を回るCEATEC初の取り組み「ウォーキングブレスト」

スタートアップ&ユニバーシティエリア。サステナビリティ、ウェビーイング、ビジネスイノベーション_クリエイション、イノベーティブな技術・研究開発の4つに色分けされている

 今回の展示のなかで注目を集めているのが、アビームコンサルティングが行う新企画「ウォーキングブレスト」である。

 事前アンケートをもとに、140社以上が出展するスタートアップ&ユニバーシティエリアの企業のなかから、独自の課題やニーズに適したスタートアップ企業を、アビームコンサルティングのコンサルタントがピックアップし、来場者とともに、ツアー形式で出展者を回り、効率的なマッチングを支援するというものだ。

 1回あたり30分間で、3社程度を紹介する。参加費は無料。CEATECの公式サイトから、参加予約を受け付けている。「共創」をテーマにするCEATECにおいて、出会いの場を広げる新たな取り組みとなる。

ウォーキングブレストの申し込みページ

会場全体で環境への配慮も

 ちなみに、環境に配慮した展示会であることも、CEATEC 2023の特徴だ。

 主催者ブースや大手企業のブースでは、ファブリック素材やリユース素材を積極的に活用しているほか、ブース内で使用する電力に、100%再生可能エネルギーを使用するといった取り組みも行われている。また、CEATEC 2023では、大阪観光局による「SDGs for MICE評価制度」に参加し、「宣言書」を取得。参加者の安全および安心を担保しながら、SDGsの自律的好循環に貢献しているという。

グリーン電力を使用している
「SDGs for MICE評価制度」の宣言書

 いよいよ始まるCEATEC 2023。来場者には、リアル会場での体験を最大化してもらいたい。