イベントレポート
第26回[国際]文具・紙製品展
ブラザーの家庭用カッティングマシンが魅惑的、ハイアール「AQUA」ブランドのAndroidタブレットもお目見え
(2015/7/9 16:10)
東京ビッグサイト(東京都江東区)で7月8日~10日に開催中の展示会「第26回[国際]文具・紙製品展(ISOT2015)」から、各社ブースのデジタル関連製品の展示を紹介する。また、併催イベント「第10回[国際]雑貨EXPO」に出展しているハイアールのブースで見かけたスマート冷蔵庫や、「AQUA」ブランドのAndroidタブレットとChromebookについても取り上げる。
シヤチハタのスタンプ自販機「OSMO」やブラザーのカッティングマシンなど
シヤチハタ株式会社のブースでは、6日に発表したスタンプ自販機「OSMO(オスモ)」を展示している。テーマパークや観光地での利用を想定。シヤチハタ独自の印面加工技術を活用し、約1分程度でスタンプを作成できる。本体のタッチパネルで文字入力や手書きイラストをスタンプにできるほか、スマートフォンの写真をスタンプにすることも可能。スタンプのバリエーションも、丸タイプから角型まで7種類作成できる。また、多言語対応で、インバウンド用途にも対応する。
ブラザー工業株式会社のブースでは、2013年12月に発売した家庭用カッティングマシン「ScanNCut CM110」を紹介している。通常ハサミなどを使う紙・布のカットだが、USBメモリに入れたイメージデータやマシン内にあるテンプレートから自動でカッティングしてくれる。また、スキャン機能を搭載。カットする紙の位置をスキャンして調整した上でカッティングできるほか、手書きイラストや写真をスキャンし、マシン単体でカッティングデータに変換可能。データは面画、線画のほか、シールカッティングなどに利用できる縁取りの3種類。基本的にスタンドアローンでの利用を想定しているが、ブラザーのウェブサイトからダウンロードできる専用ソフトを使えば、IllustratorなどPC上で作成したデータのカッティングも可能。
CM110は、発売から少し時間は経っているが、大々的なプロモーションをしていないほか、量販店などではなくミシンを扱う店やブラザーのECのみでの販売のため、商品自体の認知度はあまり高くないという。ブラザーのダイレクトショップでは、5万9184円(税込)で販売されている。
シンガポールのTECHSTORM TECHNOLOGY PTE.LTD.は、デジタル化に対応したアナログノート「O2Onoteシリーズ」を紹介している。コクヨの「CamiApp」や、キングジムの「SHOT NOTE」と同様に、スマートフォン/タブレットのカメラを用いて、ノート面をスキャンすることでデジタル化する。O2Onoteの特徴としては、ラインナップの豊富さにある。キャンパスノート、ハードカバータイプのノート、画用紙タイプを取りそろえ、どれもデザイン性に優れる。
ノートには、それぞれの種類を識別するコードが記載されており、専用アプリでコードを入力して取り込むノートを識別する。取り込んだノートは、O2Onoteのクラウドストレージに保存され、スマートフォン/タブレットやPCから閲覧可能。また、マーカー機能、テキストメモ機能、ボイスメモ機能などを搭載し、それぞれノートと紐付けできる。ノートには、日付やフォルダーの割り振り番号を記入でき、取り込んだ後の管理も容易だという。メールやFacebookでノートのシェアも可能。なお、日本での展開は、まだディストリビューターなども決まっておらず未定だとしている。
株式会社ワコムのブースでは、スマートフォン/タブレット用スタイラスペン「Bamboo Stylus」シリーズを紹介している。Bamboo Stylusにはいくつか種類がある。ほとんどのスマートフォン/タブレットで利用できる「Bamboo Stylus solo」、ワコムの技術が採用されたスマートフォン/タブレットで利用できる「Bamboo Stylus feel」、iPadで1024段階の筆圧検知に対応するアクティブタイプの「Bamboo Stylus fineline」などだ。feelは、MicrosoftのSurfaceシリーズ(Pro3/3を除く)や、SAMSUNGのGalaxy Note(専用モデルあり)など、ワコムの技術が入った端末で、ペンタブレットと同じようなかき心地を実現するという。
ラベルや伝票、ステーショナリーを販売するヒサゴ株式会社では、マイナンバー対策商品として、コピーガード技術を施したコピー偽造防止用紙などを紹介している。すでに販売されている商品だが、マイナンバーの施行を前に需要が伸びてきているという。
ハイアールの「AQUA」ブースに未来感じるスマート冷蔵庫
東京ビックサイトでは、ISOT2015以外にもいくつか展示会を併催している。雑貨などを扱う「第10回[国際]雑貨 EXPO」では、ハイアールアジア株式会社が「AQUA」ブランドをのブースで出展している。5月に発表した液晶ディスプレイ搭載冷蔵庫「DIGI」や、AQUAブランドによるAndroidタブレット端末やChromebookを展示。タブレット端末は、BtoB向けの製品で間もなく出荷を開始する。Chromebookは海外で販売されているモデルで、国内の販売はChromebookの普及状況から今のところ未定。
DIGIは現在開発中のもので、今年中あるいは来年頭での投入を検討しているという。画面には、冷蔵庫内の食材の賞味期限が表示され、賞味期限が近い食材を使った料理を提案したり、食材購入をディスプレイ上で行える。また、カメラを搭載予定で、親から子供への伝言機能など、コミュニケーションのハブとしても利用できる。開発は、三洋電機の元社員も従事しているという、熊谷にあるハイアールアジアのR&Dセンターで行われている。