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熊本地震発生直後に検索されたキーワードをもとに専門家が分析、ヤフーが特設サイト

 ヤフー株式会社は29日、熊本地震の発生直後に検索されたキーワードをインフォグラフィックで表示する特設サイト「検索データから見る熊本地震」を公開した。30日からの防災週間にあわせ、株式会社朝日新聞社と共同で制作したもの。熊本地震発生直後の3時間に熊本県から検索されたデータのほか、いくつかの特徴的な検索キーワードについて専門家に取材した解説記事を掲載している。

 インフォグラフィックでは、「地震発生後に検索されたキーワードの移り変わりを時系列で表示したもの」「1つのキーワードが、他にどのようなキーワードと一緒に調べられていたのかを線でつないだもの」の2種類を公開。発生直後の検索データを分析すると、「地震 瓦が落ちる 他人の車」など、避難時の具体的な注意点を探す動きが見られている。また、「地震後 濁り水」「災害 減免 住民税」「災害に対する補助」など、自宅の被害とその後の対応について調べる人も多かったようだ。

 解説記事では、いくつかの特徴的な検索キーワードとして、「英語」「デマ」など意外性のあるキーワードや、「1F 2F 安全」「余震 あと何回」など、身の安全に関わるキーワードなどについて、検索された理由やどのような備えをするべきかなどを紹介している。

 例えば、「デマ」に関しては、地震発生直後、「動物園からライオンが逃げた」という嘘の情報がネット上に拡散されていたが、検索データでも「熊本地震 ライオン 地震で逃げた」などで調べる人が多かったという。一方、同じタイミングで「ライオン ついったー がせ」「熊本 動物園 デマ」でも検索されていたそうだ。ヤフーによると、熊本地震では、デマ情報は地震発生直後に広まったが、収束するのも早かったという。記事や公式見解が出る前に、ネットユーザー間でデマを否定する動きが自発的に起きたと見ている。

 ヤフーは、今後大きな被害が発生した際に最適な情報発信が行えるように、熊本地震で得られたデータや、同社が所有するさまざまなデータを活用するとしている。

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