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エプソン、5GHz Wi-Fi対応のA4ビジネスインクジェット新製品、大容量インクパック方式の「PX-S885」「PX-M885F」発売

 セイコーエプソン株式会社とエプソン販売株式会社は、大容量インクパック方式を採用したA4対応ビジネスインクジェットプリンターの新製品「PX-S885」と、同じく複合機の「PX-M885F」を5月17日に発売する。

「PX-S885」
「PX-M885F」

 2018年1月に発売した「PX-S884」「PX-M884F」の後継機種にあたり、基本仕様はそのままに、5GHz帯の無線LAN(Wi-Fi)に新たに対応した。電波干渉が起きにくく、飲食店のバックヤードでの電子レンジ使用時などでも安定した通信が可能になるとしている。

 いずれもオープンプライスで、参考価格(エプソンダイレクトショップでの販売価格)は、PX-S885が2万9980円(税別)、PX-M885Fが3万9980円。

筐体下部にインクパック内蔵、幅425mm・奥行535mmの省スペース設計

 インクカートリッジよりも大容量で、インクの交換頻度を軽減できるインクパック方式を採用。モノクロで最大1万枚、カラーで最大5000枚の印刷が可能だという。その一方で、筐体下部にインクパックを内蔵することで、幅425mm・奥行535mmという省スペース設計を実現しており、スペースが限られる病院のカウンターや店舗のバックヤードなどにもすっきりと設置できるとしている。

 ランニングコストは、A4サイズ1ページあたり、モノクロが約1.8円、カラーが約6.1円(いずれも税別)。ファーストプリントは、モノクロが4.8秒、カラーが5.3秒。印刷速度は、24ipmとなっている。

 給紙枚数(64g/㎡普通紙)は、標準カセットに250枚、背面トレイに80枚。さらにオプションの増設カセットを購入すれば、最大880枚まで拡張できる。なお、従来機種では、はがきや封筒、厚紙(160g/㎡まで)の給紙は背面トレイからのみ対応していたが、今回の新製品2機種では、標準カセットからも給紙可能になった。

 本体の大きさ(収納時)・重さは、PX-S885が425×535×357mm(幅×奥行×高さ)・約16.0kg、PX-M885Fが425×535×537mm(幅×奥行×高さ)・約19.1kg。

ビジネスで導入が進む5GHz Wi-Fi、エプソンの5GHz対応は全11機種に拡大

 インターフェースは、無線LAN(IEEE 802.11ac/n/g/a/b)、有線LAN(1000BASE-T/100BASE-TX)、Hi-Speed USB。なお、無線LANと有線LANの同時利用はできない。

 無線LANは、前機種と同様、IEEE 802.11n/g/bの2.4GHz帯に加えて、IEEE 802.11ac/n/aの5GHz帯にも対応した。エプソンによると、無線LANの5Ghz帯はビジネス顧客での導入が進んでおり、プリンターに対しても要望が寄せられていたという。

 具体的には、電子レンジを使用する飲食店では、電子レンジで使われる2.4GHz帯の電波との干渉を避けるため、要望が多いという。また、店舗・窓口業務でタブレット端末を使ったシステムを組むケースが増えているが、不特定多数が出入りする小売店や病院、自治体の施設などでは、他の端末の影響を受けやすい2.4GHz帯を避けて、5GHz帯でシステムを組みたいとの要望があるとしている。

 このほか文教市場においても、生徒1人に1台のタブレットを配布するといったICT環境整備にともない、校内無線LANとの接続は5GHz帯がスタンダートになりつつあるという。

 今回の新機種における5GHz対応で、エプソンのインクジェットプリンター/複合機における5GHz対応は、全11機種に拡大する。

 まず、A4対応カラー製品では、従来機種の「PX-M886FL」に加え、今回の新機種である「PX-S885」と「PX-M885F」、さらに同じく5月17日発売するモバイルプリンターの新機種「PX-S06B/W」も5GHzに対応している。A3対応カラー製品では「PX-M7110F」「PX-S7110」「PX-S5010」、A4対応モノクロ製品では「PX-M381FL」「PX-S381L」「PX-M380F」「PX-S380」が対応している。