ニュース
Wi-Fi 6(11ax)対応製品の認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED 6」、Wi-Fi Allianceが開始
2019年9月17日 12:34
Wi-Fi AllianceはIEEE 802.11axに対応する製品の認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED 6」を開始した。
Wi-Fi 6こと11axは、2.4GHz帯と5GHz帯の双方に対応しており、理論上の最大通信速度は約9.6Gbps。チャネルを効率的に分割して、トラフィックのネットワーク効率を高める「OFDMA」(直交周波数分割多元接続)、Wi-Fi子機のバッテリー寿命を改善する「TWT」といった新技術が盛り込まれている。
また、11acでもルーター製品によってはすでに利用できた機能として、データスループットを向上する変調モード「1024QAM」、子機の同時接続数を向上させる「MU-MIMO」、Wi-Fi子機の位置に応じて電波の向きを改善する「ビームフォーミング」といった技術が、11axの標準仕様として組み込まれた。また、160MHz幅のチャネルも利用可能になる。
Wi-Fi Allianceでは、Wi-Fi CERTIFIED 6について、Wi-Fi 5の約4倍の容量を提供するもので、エンタープライズ環境におけるピーク性能への要求から、スマートホームや産業用IoTにおける低電力と低遅延まで、多様なニーズをカバーするアプリケーションのセットをサポートするとしている。
スマートフォンなどでWi-Fi接続時に表示されるアイコンも数字入りのものへ変更される。アイコンは、IEEE 802.11axでのWi-Fi接続時には「6」、IEEE 802.11acでの接続時は「5」、IEEE 802.11nでの接続時には「4」と表示されるようになる。
また、Wi-Fi CERTIFIED 6には、最新世代のセキュリティ機能である「Wi-Fi CERTIFIED WPA3」も要件に含まれる。
なお、Wi-Fi Allianceによれば、Samsungの「Galaxy Note 10」が最初のWi-Fi CERTIFIED 6認定スマートフォンになるという。このほか、発売済みの「Galaxy S10/S10+」の海外版や、9月10日に発表された「iPhone 11/Pro/Pro Max」がWi-Fi 6への対応を謳っている。
一方、Wi-Fi 6に対応するルーター製品は、ASUS、NETGEARからすでに国内販売されているほか、TP-Linkが製品を発表している。国内メーカーでは、バッファローとエレコムが既に製品を発表済みだ。
また、Wi-Fi 6に対応するIntel「Wi-Fi 6 AX200」と、そのOEMであるRivet Networksの「Killer AX1650」を搭載したノートPCが、Acer、ASUS、Dell、GIGABYTE、HP、Lenovo、Razerなどから発売されている。
現時点での対応チップは以下の通り
- Broadcom BCM4375
- Broadcom BCM43698
- Broadcom BCM43684
Cypress CYW 89650 Auto-Grade Wi-Fi 6 Certified - Intel Wi-Fi 6 (Gig+) AX200 (for PCs)
- Intel Home Wi-Fi Chipset WAV600 Series (for routers and gateways)
- Marvell 88W9064 (4x4) Wi-Fi 6 Dual-Band STA
- Marvell 88W9064 (4x4) + 88W9068 (8x8) Wi-Fi 6 Concurrent Dual-Band AP
- Qualcomm Networking Pro 1200 Platform
- Qualcomm FastConnect 6800 Wi-Fi 6 Mobile Connectivity Subsystem
- Ruckus R750 Wi-Fi 6 Access Point