ニュース
ビデオ会議は対面よりも1回の会議時間が23.2分削減。営業に影響があるとの回答が7割という結果も
2020年8月26日 06:00
SB C&S株式会社は、「ビデオ会議に関する意識調査」の結果を公表した。これによると、ビデオ会議により影響を受けた業務は「社内会議」、メリットは「移動時間や交通費が減ること」が最も多く挙げられた。また、対面会議にも影響を与えており、「無駄な会議が減った」という効果もあるようだ。
施行から1年以上経過した「働き方改革関連法」にはテレワークが含まれているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として一気に拡大した。テレワークに必要なサービスとしてビデオ会議があるが、現在では社内会議はもとより、取引先との打ち合わせにまで利用が広がっている。今回の意識調査は、ビデオ会議を利用する人の意識や実態を把握するために実施。調査は7月11日~13日、20~69歳の仕事でビデオ会議システムを利用する機会がある400人を対象に行われた。
「テレワークの導入により、影響を受けている業務」(複数回答可)として挙げられたのは、「社内会議」が69.5%、「社外会議」が49.8%、「報告・相談」が37.8%など。
これらよりも深刻なのは、営業だ。テレワークにより、営業をする機会と受ける機会は7割以上減ったと回答している。「ビデオ会議が浸透しつつあるものの、テレワークにより営業機会が減少していることが分かった」としている。
「ビデオ会議にはどのような利点があると感じますか?」(複数回答可)との設問では、「移動時間や交通費が減る」が80.0%、「無駄な会話が減る」が42.8%、「会議室の確保が不要」が40.3%だった。また、「会議時間が短縮される」も39.5%に上り、1回のビデオ会議が対面会議よりも平均で23.2分短くなったとしている。
「ビデオ会議が主流になる一方で、対面での会議に変化はありましたか?」(複数回答可)との設問では、「無駄な会議が減った」が45.0%、「時間をより意識するようになった」が28.0%、「事前の準備をしっかりするようになった」が19.5%となっている。ビデオ会議により、対面での会議も時間を意識し、事前の準備を綿密に行うようになるという影響を与えている。
また、対面会議とビデオ会議では重視する点が異なる。「対面会議とビデオ会議で重視することはなんですか?」との設問では、対面会議では「相手の表情をよく見る」が42.5%、「相手に伝わりやすい言葉を使う」が41.8%、「発言のバランスを気にする」が34.8%と多く挙げられたのに対し、ビデオ会議では「相手に伝わりやすい言葉を使う」が41.3%、「発言のバランスを気にする」が35.0%、「会議の議題や流れをしっかり検討する」が32.0%の順。
対面会議において、ビデオ会議よりも重視されている点は、「相手の表情をよく見る」「自分の表情を意識する」「相手の目を見て話す」の3点だ。これらの回答は、ビデオ会議と比べると2倍程度多かった。対面会議は、ビデオ会議よりも相手と自分の表情を重視するようだ。
また、仕事別のビデオ会議の有用性に関する質問では、社内会議においては「ビデオ会議」が24.3%、「どちらかというとビデオ会議」が36.2%で、合わせて6割がビデオ会議の方が業務効率がよいと答えている。
一方で「営業をする場合」は、「ビデオ会議」が12.3%、「どちらかというとビデオ会議」が16.3%に対して、「どちらかというと対面会議」が40.3%、「対面会議」が31.3%で、ビデオ会議は3割程度にとどまる。
これらのことを総括すると、「社内外において対面会議とビデオ会議の使い分けによってさらに業務効率化が図れることが分かった」としている。