ニュース

日本三大秘境「椎葉村」への移住希望者に働き口を提供、キャスターがリモートワーク推進協定を締結

 株式会社キャスターは、宮崎県椎葉村とリモートワーク推進に関する協定を10月19日に締結したと発表した。両者は、椎葉村光ファイバーネットワーク環境を活用したリモートワーク推進事業において相互に協力し、地域の課題解決と発展に寄与するとしている。

 椎葉村は、村としては九州最大の面積で、人口は約2600人。各地に残る昔ながらの原風景から「日本のブータン」とも呼ばれ、日本三大秘境の1つとされている。鉄道も高速道路もないものの、最寄り空港から車で約2時間とアクセスは悪くなく、全戸光ファイバー完備と通信インフラも整備されている。

 具体的な取り組みとして、まず椎葉村にキャスターの拠点「キャスタースクエア椎葉村」を設置し、椎葉村への移住者に仕事の提供を予定。移住者に働き口を提供することで、「いつか移住したい」という理想を現実的なものとし、椎葉村の活性化を支援していく。今後、椎葉村との取り組みをモデルケースとし、地方でのさらなるリモートワーク普及を推進していくとしている。

 キャスターは、2019年11月に椎葉村でメンバー6名によるワーケーション体験を実施。その際、椎葉村の魅力として「夜が長く、本来の人間らしい生活を送れた」「自然に囲まれ、仕事の邪魔になるものや雑音がなく集中でき、生産性向上につながった」「椎葉村は心身のリラックスと仕事への集中、双方を叶えるワーケーションに最適な場所」「日本三大秘境でも問題なくネットワークがつながり、業務に全く支障が無かった」といった声があったという。

 椎葉村では人口減少の対策として移住者、UIJターン者の増加を目標に掲げており、黒木保隆副村長は「これまで本村での企業立地は高い壁があったが、リモートワークを主とした企業を誘致できたことで、山間部における企業立地の新しいかたちが作れた」などとコメントしている。