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在宅勤務にあたっての手当は53%が「支給なし」。購入したテレワーク用品の精算を遠慮する傾向が明らかに~オリコン調べ

 株式会社oricon MEは10月7日、在宅勤務の実態調査の結果を発表した。これによると、在宅勤務の経験がある回答者の53.1%が、在宅勤務にあたってのPC購入費など「自宅で仕事をするための補助手当」の支給はなかったと回答した。

 この調査は、副業を含む業務のため、3カ月以上の期間かつ週に1回以上の頻度で会議ツールを利用している、または3カ月以上の期間かつ週に3日以上の頻度でビジネスチャットツールを利用している、全国の18~69歳を対象に、6月3~21日に実施されたもの。回答者数は7908人。

在宅勤務の実施率、完全在宅は2割以下、在宅と出社のハイブリット型が過半数

 「現在の在宅勤務実施の状況」の質問では、在宅と出社のハイブリット型となる「一部、在宅勤務をしている(週○回のみ、など限定的な実施)」が最も多く53.1%だった。次いで「在宅勤務は実施していない」が19.4%で、「完全に在宅勤務をしている」は18.7%にとどまった。

在宅勤務の実施状況、半数以上が在宅と出社の「ハイブリット型」

在宅勤務補助手当の支給があったのは約半数、商品での支給が最多

 在宅勤務を実施したことがある人を対象に、PCやデスクなど什器の購入費、または電気代や通信費など「自宅で仕事をするための補助手当の有無」について尋ねた質問では、「支給あり」が46.9%、「支給なし」が53.1%となった。

 続いて「補助手当の支給があった」と回答した人を対象に、「在宅勤務補助手当の内容(複数回答)」を尋ねたところ、デスクやPC周辺機器などモノが支給された「商品で支給があった」が31.9%と最も多かった。、次いで「在宅勤務日のみ日数単位で支給があった」が31.6%、「月単位で支給があった」が30.4%、「1回だけ支給があった」が14.1%と、金銭による支給との回答が続いた。

在宅勤務のための費用清算「清算する考えがなかった」「遠慮した」が多数

 在宅勤務のために新たに買った商品、買い換えた商品があった人を対象に「費用清算について相談したかどうか」を尋ねたところ「相談しなかった」が82.9%という結果になった。

 相談しなかった理由は、「そもそも清算する考えがなかったから(プライベートでも使うため)」が70.2%。続いて「なんとなく、気が進まなかったから(清算を考えたが、遠慮した)」が12.3%となった。

 回答者からは「相談したところで断られると思ったから」「プライベートで使わないが、これくらいはもういいやと思った」「利便性を高めるのは、個人で経費処理はできないと判断した」などの声が寄せられた。同社では、在宅勤務のために購入した商品に関しては、プライベートとの区別が難しく、経費の相談を遠慮してしまう傾向が強いようだとしている。

 なお、経費清算できなかった商品の内容を尋ねたところ、主な回答では「オフィスチェア・ゲーミングチェア」「PC」「Wi-Fiルーター」「イヤホン」「照明・デスクライト」などがあった。そのほか「季節・空調家電」「スマホスタンド」「ディフューザー」なども挙がったという。