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「Google スプレッドシートに情報を入力するだけ」で地図アプリが作成可能、無料の「Geolonia PWAマップ」ベータ版公開

 地図・位置情報テクノロジーを手掛ける株式会社Geoloniaは5月17日、オリジナルの地図アプリを簡単に作成できる「Geolonia PWAマップ」のベータ版を公開した。利用は無料。例えば「職場付近のランチマップ」「地域の観光情報マップ」「推しの聖地マップ」など、ユーザー自身が好きなスポットを登録した地図アプリを作成するのに活用してほしいとしている。

 初期設定にGitHubアカウント、GoogleアカウントおよびGoogle Cloud Platformの設定が必要となるが、コードを記述する必要はなく、全ての作業がウェブブラウザーでの操作で完結するのが特徴。初期設定が完了したあとは、Google スプレッドシートにスポットの名称・住所などの情報を入力するだけで地図アプリを更新できるため、プログラミング知識がないユーザーでも利用できるという。

 GitHubを使うことにハードルを感じる初心者にも利用してもらえるよう、平易なマニュアルも用意した。また、作成した地図アプリの使用感を試せるサンプルとして「日本の世界遺産マップ」も公開している。

 Geolonia PWAマップのプログラムはGitHub上にオープンソースとして公開しており、GitHub上であれば無料で地図アプリを作成できるほか、公開したプログラムを自由にカスタマイズすることも可能。そのほかにも有償サービスとして、企業の自社サイトやウェブサービスなど独自ドメインでの表示やデザインのカスタマイズにも対応する。

 その名称のとおり、ウェブサイトをスマートフォン向けアプリとして利用できるPWA(Progressive Web Apps)に対応しており、スマートフォンからアクセスするとスマートフォンに最適化した画面で表示されるほか、サイトのブックマークをスマートフォンのホーム画面に保存することでスマートフォンアプリ感覚で利用できる。

 大量の位置情報表示にも耐えうる設計になっているとしており、地図のベクトルタイル化やGeolonia独自の設計により、数万件以上のスポット情報が登録されていても軽快に表示可能だという。

 Geoloniaは今年4月、デジタルハリウッド大学の新入生研修のためのオンラインカリキュラムに協力。新入生のお勧めスポットを登録できる地図サービスとして「DHU超オシマップ」を開発した。Geoloniaの地図サービス「Geolonia Maps」がベースになっており、プログラミングの知識不要で、Google スプレッドシートに入力した情報を自動で地図のスポットとして登録する仕組みはGeolonia PWAマップと同様だ。Geoloniaではこの取り組みを通じて、好きなスポットを登録したオリジナル地図を作成するサービスのニーズが大きいと判断し、一般向けにGeolonia PWAマップとして提供することにした。

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