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個人作家向けの電子書籍配信取次システム「BLIC」、BookLiveが提供開始

電子書籍配信取次システム「BLIC」で作家やクリエイターが作品を管理するウェブページ。登録した作品のステータス、作品の一覧、メッセージなどを確認できる

 株式会社BookLiveは2月1日、個人作家・クリエイター向けの電子書籍配信取次システム「BLIC(ブリック)」の正式サービスを開始した。原稿のファイルを渡すだけで電子化の作業から電子書籍の配信登録や管理までできる。

 BLICは、マンガの創作系個人誌を専門にBookLiveが運営する出版社「ブリック出版」にて展開。電子化を依頼した作品は、BookLiveだけではなく、100を超える電子書籍の配信サービスで販売できる。

 対応するのは、オリジナルの同人誌や、一般に販売されたが作者に権利が戻ったマンガやイラスト集の作品。ジャンルは、少年・青年・少女・女性向けコミックなど幅広い。ただし、ほかの作品をもとにした二次創作の同人誌は不可(本人の作品のセルフパロ作品は可)。

 なお、原作が別に存在しているコミカライズ、該当するジャンルが不明の作品は、問い合わせを受け付けている。

電子化する書籍の募集

 BLICでは、クリエイターがコミックのファイルを渡すと、作品登録、契約確認、原稿納品、データ監修を一括で行える。クリエイターは、BLICで進めている作業のステータス(審査中、販売準備中など)を確認可能。また、作品ごとに割引キャンペーンなどの許諾の管理も可能だ。

 BLICは、どのようなファイル形式でも対応できるとしているが、CLIP STUDIO PAINTまたはPhotoshopで作成したファイルを推奨。また、紙に書いた原稿も受け付けている。

 BookLiveでは、BLICを開始した背景として、個人として創作活動を行うクリエイターが増加したことを挙げている。しかし、「クリエイター側が制作に追われ、配信までの事務作業や締め切りを把握できない」「メール管理といった煩雑な作業工程が負担」といった声が聞かれるという。そのため、作品の配信に必要な作業を行うBLICの開発に至ったとしている。