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京急電鉄、小児運賃を全区間「75円均一」に。子どもと一緒に働けるコワーキング施設など、子育て支援の取り組み
2023年5月11日 15:42
京浜急行電鉄株式会社と株式会社わたしたちは5月10日、共同で「京急沿線子育て応援ネットワーク Weavee」を開設した。あわせて京急は同日、京急線の全区間において小児IC運賃を75円均一とする制度を10月1日から導入することも発表。「将来を担うお子さまや子育て世代の負担軽減とお出かけを促進する」としている。
ウェブコンテンツ制作の「地産地消モデル」目指す
Weavee(ウィービー)は、「weave」(織る)と「we」を掛け合わせたもの。「共に繋がりを作り上げていくイメージ」を表しており、「京急沿線の子どもやその保護者が定期的に集まり、イベントなどを通じて、子どもや保護者同士が交流・情報交換をすることで、京急沿線での子育てをより有意義にすることを目指す」としている。
具体的には、今後、京急が沿線各エリアで展開する地域情報/MaaSサイトやSNSにおける地域紹介記事、ウェブデザインなどの制作を通じた「コンテンツ制作の地産地消」など、地域ビジネスの創出や、ビジネスマッチングの場として「京急沿線ママクリエイターサミット」の開催を目指すとしている。
さらに、品川・川崎・横浜・三浦半島などの京急沿線各エリアで活動する子育てコミュニティの活動と連携し、子どもと一緒に働けるコワーキング施設やコミュニティカフェの整備、趣味を生かした地域イベント、ママクリエイター講座、子育て相談会、子育て合宿事業など、地域の課題に応じた子育て支援活動の取り組みを進める。
精神障害者割引の導入、空港連絡特殊割引の廃止なども発表
小児均一運賃の導入は、10月1日から実施する割引制度変更などについて5月10日付で届出を行ったものの一環。ICカード乗車券利用時の小児普通旅客運賃(1円単位運賃)を全区間均一で、1乗車につき75円とする。これは大人の初乗り運賃の半額に相当する。なお、空港線加算運賃25円は別途必要。また、きっぷで乗車する場合の小児普通旅客運賃(10円単位運賃)については大人運賃の半額で変更はない。
京急によると、小児IC運賃を持続的に大人の初乗り運賃の半額以下に均一化する取り組みは、関東の鉄道事業者では2例目の実施になるという。
例えば大人2名と小児2名がICカード乗車券で品川~三崎口駅間を往復した場合、現行では(大人運賃943円×2名+小児運賃471円×2名)×往復=5656円に対し、10月1日以降は、41km以上の運賃が値下げとなる運賃改正もあるため、(大人運賃740円×2名+小児運賃75円×2名)×往復=3260円となり、2396円(42%)安くなる。
京急ではこのほか、精神障害者割引の導入、品川~横浜駅間の一部区間に設定している特定運賃の改定、羽田空港第1・第2ターミナル駅または羽田空港第3ターミナル駅から都営地下鉄線・京成線各駅相互間の利用に適用される「空港連絡特殊割引」の廃止も発表している。