京急電鉄、引退車両の部品を散りばめたリノベーション分譲マンションを販売。鉄道業界初

ワークスペース座席イメージ

　京浜急行電鉄株式会社は8月31日、引退した鉄道車両の部品を利活用したリノベーション分譲マンションを2024年2月から販売開始すると発表した。鉄道業界初だとしている。

　横浜市金沢区にある築28年の企業社宅を一棟、リノベーション工事を実施したうえで「プライムフィット横浜富岡」として分譲する。鉄道車両の部品は、共用部に利活用する。

　具体的には、集会スペースやワークスペースのソファに、車両の「座席」を使用。荷物を置く「網棚」を活用した飾り棚も設置する。さらに、ワークスペースの入室表示に「車側灯」を、マンションの階数表示に「車両番号銘板」を使用する。

　鉄道内装材以外にも、布由来のアップサイクル素材「NUNOUS」をエントランスアートに使用。音の吸収性を考慮した木毛セメント板も採用し、「価値あるものを未来に継承することや工事に伴う環境負荷低減に寄与していく」としている。

京急車両の座席シート

メンテナンスクリーニング

　プライムフィット横浜富岡は、京急富岡駅から徒歩17分、またはバス12分・富岡9期ニュータウン停留所から徒歩1分。鉄筋コンクリート造地上6階建てで、敷地面積は4180.47㎡。販売戸数は64戸、間取りは1LDK～3LDK。予定販売価格は3LDKが3500万円台～。8月31日よりエントリー受付を開始している。