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Googleの生成AI「Bard」が機能強化、Google レンズとの連携機能などが日本語で利用可能に

 Googleは9月19日、同社の生成AI「Bard」のアップデート内容を、Google Japan Blogで紹介した。これまで英語のみで提供されていた機能が日本語を含む多言語に対応したものや、英語のみで新たに提供される機能も含まれる。

 Bardは2023年2月に発表され、5月に日本語対応が発表されており、試験運用中のサービスとして、ウェブサイト(https://bard.google.com/)から無料で利用できる(Googleアカウントが必要)。

画像を使った質問/回答に対応

 Google レンズとの連携により、画像を使った質問や質問が可能になった。これまで英語で提供されていた機能が、日本語でも利用可能になったもの。例では、紅葉したイチョウ並木の写真をアップロードした後で「この写真みたいな景色が見れるおすすめの場所を教えて」と質問し、回答を得る様子が紹介されている。

画像を使った質問の例

 また、画像を含んだ回答を得ることも可能になった。「東京タワーはどんな見た目をしている?」のように、明らかに「見た目を知りたい」という意味合いの質問をすると、画像つきで回答が表示されやすいことを編集部で確認している(色や形をたずねても、テキストだけで回答されることがある)。

画像を含んだ回答のイメージ

回答の長さや口調を調整可能に

 Bardの回答の長さや口調をメニューから選択して調整できるようになった。選択可能なオプションは、「短くする」「長くする」のほか、「シンプル」「カジュアル」「専門的な表現にする」の5種類。

回答の調整のイメージ

Googleのアプリ・サービスと接続する拡張機能

 このほかに、英語のみの対応だが「Bard Extensions」という拡張機能が公開された。Gmail、Google ドキュメント、Google ドライブ、Google マップ、YouTubeなどの、Googleのほかのアプリやサービスと連携して、Bardを利用可能にするもので、必要な情報が複数のアプリ・サービスにまたがる場合でも、Bardが関連情報を検索して表示できるようになるという。

 例として、沖縄旅行を計画する際に、Bardに頼むことで、Gmailから全員の都合がいい日付を選んだ上でフライトやホテルの情報を検索し、Googleマップで道順を確認したり、旅行先でできることを紹介するYouTubeの動画で見たりできるという。

回答の再確認と会話の共有が可能に

 英語の回答のみの対応だが、Bardの「Gogleで検索」機能を使用して、回答を再確認できるようになった。 また、「G」アイコンをクリックすることでBardが回答を読み上げ、それを裏付けるコンテンツを確認したりもできるという。

 Bardとの会話を共有してウェブ上に公開したり、その会話に続けて質問したりできるようになった(日本語でも利用可能)。共有された会話の文脈を踏まえて深掘りする質問ができることで、アイデア出しの起点として利用できるとしている。

 以上の新機能は、すべてPaLM 2のアップデートにより可能になったものだという。