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9月末で申請終了した「マイナポイント」関連のフィッシングが急増、BBSSが2023年10月度のフィッシング詐欺レポート公開

 インターネット詐欺専用対策ソフト「詐欺ウォール」を提供するBBソフトサービス株式会社(BBSS)は11月30日、2023年10月度の「インターネット詐欺リポート」を公開した。マイナポイントに関連したフィッシングサイトが増加したことなどを取り上げている。

マイナポイントのフィッシングが増加、申請終了にもかかわらず前月の9倍に

 9月末で申請期限が終了したマイナポイントだが、関連するフィッシングサイトは9月と比べて実数で9倍に増加した。フィッシングメールの文面では、マイナポイント第2弾で獲得した2万ポイントの失効をほのめかす手口のほか、申請期限が延長されたとかたる手口などがみられる。

 11月にも非常に多くのマイナポイントのフィッシング詐欺の報告があり、SNS上でも被害にあったとのポストが確認できることから、引き続き注意が必要だとしている。

マイナポイントをかたるフィッシングメールのイメージ
マイナポイントをかたるフィッシングサイトのイメージ

年末年始に向けてETCや「えきねっと」をかたるフィッシングに注意

 10月は9月に引き続き、ETC(ETC利用照会サービス)と、えきねっとをかたるフィッシングサイトが大きく増加しており、ETCは2倍近くに、えきねっとは実数で60%上昇した。両サイトをかたるフィッシングは大型連休の前月と当月に増加する傾向があることから、年末年始の移動需要を見越した動きの可能性もあると分析している。

えきねっとをかたるフィッシングサイトのイメージ

10月度のフィッシングサイトランキングでは、三井住友カードが1位に

 詐欺ウォールを通して収集したフィッシングサイトのブランドランキングを9月度と比較すると、三井住友カードが2カ月連続で1位となった。ETC利用照会サービスとえきねっとは、先述のとおり9月に続いて増加傾向にある。また、10月からマイナポイントのフィッシングサイトが急増しており、マイナポイント事業を行う総務省が4位にランクインしている。

フィッシングサイトのブランドランキング

 カテゴリ別の構成比では、「官公庁」が大きく上昇した。「Webサービス」の上昇は、ETCおよびえきねっとの報告数が増加した影響。「携帯キャリア」は、ソフトバンクをかたるフィッシングの報告が減少したことから低下した。

 なお、BBSSではフィッシング詐欺被害防止のポイントとして「メールやSMSで案内されたURLが正規のURLか確認する」「個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する」「ログインID・パスワードの使い回しを控える」「セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトを導入する」を挙げている。