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YouTube、AI生成など「改変または合成されたコンテンツ」を開示するツールを導入

 YouTubeは3月19日、コンテンツが改変または合成されたメディアで作成されたものである場合、それを開示するようクリエイターに求めるツールを、クリエイター向けツール「 YouTube Creator Studio」に導入すると発表した。

 これは、視聴者に、コンテンツが改変や合成によって作成されたものかを明示し、透明性を高めるためのもので、2023年11月に発表した、「責任あるAIイノベーションに対するYouTubeのアプローチ」に基づく。改変または合成されたコンテンツでは、動画の説明欄にラベルが表示され、医療・健康やニュース、選挙、金融などのトピックを扱う動画では、動画プレイヤーにより目立つラベルが表示される。

 視聴者が実際の人物や場所、出来事だと勘違いしやすい「実物のように見えるコンテンツ」について開示が求められており、ある人物の顔を実在する別の人物のものに置き換えているもの、合成した人物の声をナレーションに使用しているもの、実際の出来事や場所の映像を改変しているもの、現実的な風景を生成しているものなどが、開示が必要な例とされている。

 一方で、明らかに非現実的なコンテンツや、アニメーションについては、開示は不要としている。また、台本の作成や字幕起こしに生成AIを使用している場合、色の調整やフィルタ、特殊効果などに生成AIを使用したようなケースも、改変の重要度が低いことから、開示は不要となる。

動画プレイヤーに表示されるラベルの例。「Altered or synthetic content」(改変または合成されたコンテンツ)だと示すラベルが表示されている
説明欄に表示されるラベルの例